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アルト ワークス(GF-HA22S) 前期型のアイドルハンチング。

2023年11月11日 | 日記
ワークス君の前期型によく聞くアイドルハンチング(アイドリングが安定しない現象)についてちょっと。
HA22Sワークスは、電子スロットルを搭載している「前期型」と、ワイヤースロットルの「後期型」があります。

ウワサでは、電スロ搭載でカスタムがやりにくく不評、マイナーチェンジされたなんて(笑)

ハンチングの原因のほとんどは、特にインテークマニホールドとスロットル内部の汚れの場合が多いのですが、電スロはセンサーやリレーなどに頼ってE/Gコントロールが判断・動作している部分が多く、私の所有車の様に他に問題がある場合も。

ちなみに、HA22Sワークスの前期型には「ECOモード」スイッチがありまして、スロットル開度を調整して省燃費で走行することができます。
電スロならではの機能ですが、付加された電気的動作もある分、電子部品の劣化の影響は大きいと思います。



ディーラーさんやショップでE/Gコントロールを診断してもらうのが手っ取り早いのですが、メンドイしお金かかるのでセルフで修理(笑)
症状は、アイドル回転数が時折、瞬発的に若干上がったり、1800rpmあたりからアイドル回転数にすぐに戻らない感じです。

私のHA22Sワークスでハンチングが起きるのは今回が初めてですので、再発防止の為にスロットル制御周辺で原因追及。
前回の記事で行っていますが、スロットルとマニホールド内部には特に支障となる汚れは見受けられませんでした。



で、アヤシイと思った一つがマニホールドに付いているテンパラチャセンサ(青丸内)、純正品番は「13650-61B00」、純正新品に交換。
作業はカプラーを外し、レンチでセンサー本体を分解取付けするだけ。



次にアヤシイのが、エンジン内フューズボックスのスロットルモータリレー、純正品番は「38860-65D00」。
白枠内、赤丸がスロットルモータ、青丸がフュエール、黄丸がラジエータ、黒丸がインジェクションを担っています。



新車時から付いているリレーですので、念の為4ヶとも交換、作業は差し替えるだけなのでカンタンです。
ハンチングと関連性があるかは確証が無いですが、ラジエータファンの起動時に息継ぎの様な感じの症状もありました。

更にアヤシイ部品、ブローバイキャニスタ(白矢印)も交換、純正品番は「18560-75F00」、チューブ2本を抜いて本体を差し替えるだけです。



キャニスタを新品にしましたが、キャニスタパージバルブ(青矢印)とエアバイパスバルブコントロール(黄矢印)も一緒に交換した方が無難です。
確認したところ、パージバルブの弁が固着していて作動不良を起こしていましたので、新品に交換しました。




ちなみに、パージバルブの純正品番は「18565-84150」、エアバイパスバルブコントロールは「18114-80F00」です。
それらの接続に使われているチューブは、差し込んであるだけの固定ですので、これも新品の4mm内径のチューブに交換しました。

ここまでやったら水温センサーも交換しちゃいます(笑)
純正品番は「13650-50G01」、ここで注意が。

写真は、左が取外した中古センサー、右は新品ですが、試しに購入したネットで販売されている同部番の同等社外品(コピー品)です。



明らかに測定子部分の大きさが違うのでアヤシイなとは思ったのですが、取付けてみたらE/Gコントロールと適合しませんでした。
部番が同じでも、純正・社外品問わず適合しない場合がありますので、車台番号と型式認定番号などでの確認は必要です。

で、純正新品に替え、水温センサーの交換ですが、ちょっとメンドイです(笑)

まず、インタークーラーとエアクリーナBOXの取外し、赤矢印、ホースクランプを十分に緩め、固定ボルトを取り外します。






ここで、インタークーラー本体をターボ側のホースから引き抜くように取外し。
次に、エアクリーナーに接続しているホース1本と、ブローバイチューブ1本を外します。



カムシャフトカバーにアウトレットパイプを固定しているボルトを取り外し、これでエアクリーナBOXまでの分解終了です。



水温センサーはサーモスタットケーシングの前側に取り付けられています。
白丸内のセンサがそれ。



センサの取外しの前に、冷却水を抜いておきます。
ラジエター下部にコックがありますので、ラジエターキャップを緩め、LLCを排出。



センサに接続されているコネクタを取り、センサ本体をレンチで回し取るのですが、通常のオープンレンチでは狭く工具がセンサのナットに十分に掛からないので、私は市販の安レンチの柄を短くカット、アゴを切削してナローにしたものを使って分解しました。

交換後の新品です(赤丸内)。
周辺が湿っているのは、分解時に若干LLCが漏れますので、それを水道水で洗い流した後ですね(笑)



後はエアクリーナーBOXとインタークーラーを元の状態に取付けします。

抜いたLLCは使い回し、ラジエターにフィルター付き漏斗を取付け、ゴミが混入しないように再注入。
漏斗は本来、塗装用に販売されているもの。



冷却水経路にエアが残留していますので、アイドルしてエンジンを止め、冷却水の注ぎ足しを繰り返し数回。
ここで、なんかリザーバタンクの下側から冷却水が漏れてる~っと思ったら、案の定、タンクに亀裂(笑)

よくあるんですよ、ステー取り付け部分が劣化で割れてしまう現象。
で、お得意のペットボトルリザーバを作製、部品が来るまでの間の応急策。



余計なところまで手をつけちゃいましたが、ここでE/Gコントロールの学習。

手順は、バッテリーマイナス端子取外し(約1分待機) → 端子取付け → イグニションキーON(セルが回る手前、1分待機) → キーOFF(15秒待機) → エンジン始動・アイドル安定まで暖気 → 終了という感じ。

色々やってハンチングは収まっていますが、原因としては、インマニのテンパラチャセンサとスロットルモータリレー、キャニスタ周辺の劣化という複数の要因。
これらの作業の前にスロットル上部に付いているプレッシャセンサ(白矢印)のみを交換してみましたが、改善しなかったので今回の修理内容となりました。。



修理で作業を行ったのは、スロットル、インテーク、ブローバイ(キャニスタ)、リレーの4か所です。
HA22Sワークスは比較的単純な構成ですので、それほど制御部品も多くなく、現在の車よりは原因が突き止めやすいとは思います。

旧車の様にほぼアナログで動作しているのなら、そのパーツの分解補修でOKな場合が多いのですが、今回の様にE/Gコントロールを搭載したクルマは一概に不調を起こしたパーツだけが原因と言えない場合が多くあります。

特に接点を持つ電気部品は、精度が高まった現在でも使用頻度が多いほど劣化が進みやすく、リレーやスイッチなどはその例です。
イグニションキーシリンダもその一つですね。



アクセサリーなどをキーに付けていると、その重みと走行時の振動でシリンダのガタが出やすくなるんです。
これが意外に接点抵抗になって、悪さをしている場合もあります。

では、また。

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