『pinのひとりごと』のpinさんにいただいたチケットで、
滋賀県立近代美術館で現在開催中の企画展を観て来ました。
『鉄の釉薬を究めた陶芸作家 人間国宝・清水卯一展』
趣味志向でいうと、キレイすぎるというか・・・
魅かれる陶器や磁器などを観たとき感じる
「両手で抱えて持ち帰りたい。」・・・
ちょっと関係者が聞いたら、ゾッとして眉をひそめる様な
感情がこみ上げてくる作品はありませんでした。
けれど、それは私が釉薬のこと、陶芸のこと、
なにも知らない人間だからこその感想。
「余り好きではないな。」と思う一方で
押さえ込まれるような作品の威勢は感じました。
今回、「柿釉」「青瓷」「蓬莱」「鉄耀」「掛け分け」
「淡青釉」など、さまざまな釉薬による作品が
テーマごとに展示されていましたが、それらを観ながら、
私は青磁の青や貫入の表現の為に研究を重ねた
別の作家の文章を思い出していました。
素人目にも、土と火と感性からだけでは、けっして
生まれ得ないだろうと感じる作品群。
厳しく前を見つめながら研究を重ね創り続けた
であろう作家の作品群は、ひとつひとつに
がんこオヤジの背中のような、のらくらな私を
寄せ付けない威厳がありました。
美術館ニュース『フラミンゴ』No.94から
『淡青釉波鉢』1984年
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