<List>
1. Walk in the Shadows
2. I Dream in Infrared
3. The Whisper
4. Gonna Get Close to You
5. The Killing Words
6. Surgical Strike
7. Neue Regel
8. Chemical Youth
9. London
10. Screaming in Digital
11. I Will Remember
<Member>
・Geoff Tate(Vocal, Keyboard)
・Chris DeGarmo(Guitar)
・Michael Wilton(Guitar)
・Eddie Jackson(Bass)
・Scott Rockenfield(Drum)
1986年リリースの2nd。このアルバムを聴いたのは、3rdアルバムの"Operation: Mindcrime"、4thアルバムの"Empire"の次に初めて聴きました。心構えは出来ていたとはいえ何なのでしょうか?、このアルバムは。
ミドルテンポの曲ばかりで、部分的に早くなる部分はあっても通して速い曲はひとつもありません。何と言ったら良いのでしょうか?"Operation: Mindcrime"がとても正統派のへヴィーメタルに思える程、変な曲ばかりです。聴き手を突き放すようなサウンドです。確かに、このバンドはプログ レッシブ・ロックの影響を受けたバンドとして認知されていましたが、このアルバムは進歩的過ぎます。なのでヘビーメタルのファンからは訳が解らないと疑わ れ、プログレッシブ・ロックのファンからはメタルじゃないかとバカにされ、拒絶されたのでしょう。世間に理解されなかったのだと思います。私はこのアルバ ムを聴く前からわりと変な音楽を多く聴いていたので余程のものでなければ驚きませんが、それでもやっぱり変です。
ですが悪くはありません。いや、とても良いです。今ではお気に入りです。初めて聴いた時は展開が複雑で読めなくて輪郭が掴めませんが、何度も聴いていると 色々なものが見えてきます。バンドの皆パフォーマンスが高いのですが、Geoff Tateのシアトリカルかつアジるボーカルとシンセイサイザーがこのアルバムのカラーを決めています。
まともな曲は1曲目の"Walk in the Shadows"と最後を締めくくる"I Will Remember"だけです。それらよりとりわけ変な曲である"Gonna Get Close to You"、"Surgical Strike"、"Chemical Youth"、"Screaming in Digital"にこのアルバムの醍醐味を感じます。
"Screaming in Digital"という曲名からもアルバム全体がDigitalを意識した曲作りがなされていると思います。この作品とは似ても似つかないのですが、Rushの"Signals"辺りにヒントがありそうです。