望月けんいち 活動日記 

国立で生まれ育った普通の男が、お金も地盤も看板もなく、国立市の市議会議員になる。
国立を愛してやまない男の日記です。

国立市における障害者雇用算定の誤りについて

2018年10月23日 | 日記

こんにちわ、国立市議会議員望月けんいちです。

今朝の新聞各紙で、障害者雇用水増しに関する記事がありました。

たとえば、東京新聞デジタル版

障害者雇用問題 都内自治体 区市町村で123人水増し

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/tokyo/region/tokyo-CK2018102302000111

 

他の新聞においては、国立市が法定雇用率を下回った主な区市として紹介されていました。

さきほど、担当課とこの件に関してヒアリングをしました。

しょうがいしゃの雇用を進め、法定雇用率をしっかり達成していくよう要望しました。

ヒアリング及び市議会議員に配布された資料をもとに、法定雇用率を下回った主な経緯は以下の通りです。

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1.概要

国立市において障害者雇用率について再調査した結果、障害者雇用率の算定の基礎となる職員の算定方法について、嘱託職員等の一部を算定せず事務処理に誤りがあった。

2.理由

・法定雇用率を算定する際の職員総数は、障害者の雇用の促進等に関する法律において、「当該機関に常時勤務する職員」となっている。

国立市においては、「常時勤務する職員」を「正規職員」と解釈。嘱託職員及び短時間再任用職員を職員の総数に参入せず障害者雇用率に算定してきた。

・国立市においては、しょうがいしゃの人数については障害者手帳を確認したうえで計上しており、その点は問題がなかった。

 

(平成29年6月1日基準日)

       誤                   正          

算定の基礎となる職員の総数        算定の基礎となる職員の総数

487.5人                    845.0人

障害者の数            ⇒       障害者の数

14.0人                     14.0人

雇用率                      雇用率

2.87%                     1.66%                    

                 ↓

    法定雇用率2.3%を満たすために必要な人数  5人

 

(平成30年6月1日基準日)

       誤                   正          

算定の基礎となる職員の総数        算定の基礎となる職員の総数

496.5人                    865.5人

障害者の数            ⇒       障害者の数

12.5人                     12.5人

雇用率                      雇用率

2.52%                     1.44%                    

                 ↓

    法定雇用率2.5%を満たすために必要な人数  9人


3.今後の対応

適正に算定しなおしたうえ、東京都労働局にすでに報告済みであること。

今後、不足する人数についてしょうがいしゃの雇用を進め、法定雇用率の達成に努めていく、とのこと。

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 市議会議員としてしっかりと今後ウォッチしなければならない案件です。

市当局に対しては速やかな対応を求めていきます。

 

 

 

 

 

 

算定の基礎となる職員の総数

487.5人

障害者の数           ⇒

14.0人

雇用率

2.87%

12.5人


ペイフォーワード・後の世代に繋いでいく(如水会報掲載記事より)

2018年10月10日 | 日記

こんにちわ、国立市議会議員望月けんいちです。

今朝は水曜定例の国立駅前議会報告からスタート。国立市の教育費の水準などについてお話をさせていただきました。

さて、一橋大学同窓会の会報である如水会報10月号に私の記事が掲載されました。

昨年の秋、一橋大学の学生のみなさまに社会実践論という講義をさせていただきました。

その時気づいたのが、私たちが学生の頃と同じことで現役学生たちが悩んでいるということです。

私たちが学生の頃とはっきり違うのは、経済的に厳しくなっている学生が多くなっていることではないでしょうか。

社会実践論での講義で感じたことを記事としてまとめました。

この記事は、学生をサポートしてほしいということを趣旨として、一橋OB・OG向けに書かれた文章です。

しかし、一橋の学生だけではなく、すべての子どもを応援してほしいという思いでこのブログを掲載します。

子ども達の未来は、私たちの未来です。

以下、如水会報に掲載された文章になります。

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ペイフォワード ― 後の世代に繋いでいく

望 月 健 一 (平8経)

私はペイフォワードという言葉が好きです。誰かから受けた恩を、別の人に送る。そして、その送られた人がさらに別の人に渡す。 「恩」が次々と受け継がれていくということ。

昨年秋の如水会寄附講義の社会実践論では『地域に生きる 地域に学ぶ』 というタイトルで、この言葉を思い出しながら講義しました。

具体的には市議会議員という職責の話を交えながら、

(1)ローカルからグローバルを考える

(2)息が吸える場所を探す

(3)置かれた場所で咲きなさい

の3つについて話をしました。

講義を受講した学生から様々な感想をもらいましたが、(2)の「息が吸える場所を探す」について、一番多くの感想が寄せられました。

成績も優秀で、 自信に満ちているように見える一橋生も様々な悩みを抱えているのだと改めて気づかされ、筆を執りました。

同級生が自分より優秀で華やかに見えた経験、同窓の皆様も一度はあるのではないでしょうか。

私はそのコンプレックスで、大学に通うのがしんどくなりました。

語学だけは何とか頑張り、後は引きこもる生活が、2年生の半ばまで続きました。

外に出ると、息が苦しかった。

増田書店で息が苦しくなり気分が悪くなったことを覚えています。

周囲が華やかに見え、自分が小さく思えました。

2年の小平から、3年の国立に進級できたのが不思議なくらいです。

いまだに、語学の単位を落として進級できない悪夢を見ます。

あ、そういえば、俺、卒業できたんだよな、と朝起きて気づきます。

当時の挫折経験を講義で正直に語りました。

私の場合は、 CHERISH という今もあるダンスサークルでライフワークというべき踊りに出会い、そこでの人間関係に癒され回復できました。

当時の仲間には今でも感謝しています。

学生には、どこでもいい、緊張しない場所を見つけてほしいと伝えました。

学生からは、「息がしやすい場所が見つかっていない」 、「心に弱い部分があり、周りが輝いて見え、つらくなることがよくある」 、 「周りの優秀な人たちに圧倒され、自分自身向かうべき方向がわからなくなっている」といった感想が寄せられました。

こうした声に対して私は次のように答えました。

「息が吸いやすい場所を探す」に関しては、

・大学以外にも居場所はある。趣味、 ボランティア、さまざまな所に行く

・時間の経過で、場になじむこともある。ゆっくりと構える

・不完全な自分もOK、不完全な他人もOKぐらいで良い

「周りが輝いてみえる」に関しては、

・一橋の学生はまちがいなく優秀

・学力的な頭の良さは、社会ではひとつの能力に過ぎない

などと返答しました。

また、人生を車のレースに例えた話もしました。

「最優秀な人はスポーツカー、自分は普通車の能力しかないとする。しかし、人生という長いレース では、どういったルートを通るか、どういったメンテナンスをするか次第で、 勝つ方法はあるのではないか。あせらず、自分のポジションを形成してほしい」と。

これは、学生時代の苦しかった自分にも伝えたかったことです。

一方、子どもの貧困問題を話したところ、自分も経済的に厳しいという感想が何通もあったのは驚きでした。

最近の東大生や一橋生は「経済的に恵まれた家庭の子弟ばかり」と言われますが、決してそうした学生ばかりではないのです。

留学をしたいが、家庭環境が許さないというものもありました。

以下をリプライしました。

「あきらめないで! 利用できるものは利用すべき! 留学ならば、一橋大学海外派遣留学制度もある。如水会も支援している。能力が高い人ほど、実際に会って話を聴いてくれる人が多い。如水会のネットワークは強く、親身になってくれる先輩方はたくさんいる。勇気を出して利用できるものはしっかりと利用し、成功してほしい。そして、成功した後は、それを後の世代に繋いでほしい。多くの一橋OB・OGに会い、 どうしたら留学できるのか相談し、実行に移してほしい」と。

本稿をお読みの会員の方々にも是非お願いしたいと思います。

あなたの力を必要としている学生がいます。

会ってほしいと言われたら、会ってくださ い。

あなたが学生だった頃と同じ悩みを持つ現役学生に、アドバイスをしてください。

また、寄附など経済的な支援が可能であるならば、お願いします。

サポートを受けた一橋生が、後の世代を支援していくでしょう。

一橋の伝統を繋いでいくでしょう。

私も、先輩方に受けた恩を、少しでも後の世代に渡していきたいと思っています。 (国立市議会議員)

 

 

 

 

 


平成29年度、国立市のふるさと納税制度による税収減は6849万円

2018年10月09日 | 日記

おはようございます!国立市議会議員望月けんいちです。

今朝は5時45分より谷保第三公園清掃からスタート。

6時過ぎからは公園で太極拳。先生の動きが流麗。緩やかな動きですが、全身を使い良い運動になります。

さて、本日はふるさと納税制度について。

国立市のふるさと納税制度による赤字は、平成29年度6849万円にもなっています。

ふるさと納税制度による赤字、国は地方交付税の交付団体であれば75%を地方交付税で穴埋めされます。

しかし、国立市は普通交付税不交付団体のため、地方交付税による補填はなく純粋な税収減となります。

不交付団体と言っても、国立市の場合は東京23区など豊かな団体とは違って、厳しい行財政改革、市民の皆様にはさまざまな負担をお願いしてようやく健全な財政運営ができている段階です。

6849万円あれば、小中学校の体育館に一校のエアコンを設置することができます。

子どもの学習支援であれば、およそ10か所分の学習支援の予算となるのではないのでしょうか。

ふるさと納税制度によって、本来できたはずの子どもの教育や子育て支援に使える税収が失われています。

国立市にとっては大変痛い。

ふるさと納税の本来の趣旨は、「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」というものです。(総務省ホームページより)

そうした本来の趣旨は正しいと考えます。

都市部に住んでいる方が、財政的に厳しく疲弊している自分の故郷に寄付(納税)をしたいと考えるのは当然の心理ではないでしょうか。

しかし、本来の趣旨から外れ、果てしのない返礼品競争、依存になっているのが現状

ではないでしょうか。

たとえば、税収的に豊かとはいえない北海道の帯広市や室蘭市なども、「ふるさと納税による「流入」よりも、「住民税」の減収の「流出」のほうが大きくなっているとのことです(10月3日朝日新聞朝刊)

ただ、現状では、返礼品競争に参加せざるを得ない状況です。

参加しなければ、税収減に直結してしまうからです。

しかし、一方でふるさと納税制度の本来の趣旨に立ち返ることも必要です。

それは、自分が望む政策に寄付ができること、返礼品に頼らずじぶんのふるさとや被災地など支援したい自治体を応援するために寄付を行うことです。

そのため、今回の決算委員会においては2点要望しました。

1)以前から要望していることだが、個別具体的な施策について市民からふるさと納税を募る方法を検討してはどうか

 たとえば、子ども達を長崎に派遣し平和について学ぶ事業、中高生をシンガポールに派遣し文化の多様性を学ぶ次長、文京区で行っているような子ども宅食事業のような子どもの貧困など教育・子ども政策に特化したふるさと納税の項目は作れないか。

(3)災害が相次いでいる。ふるさと納税の事務代行を行う形で被災地支援を行う自治体も増えてきた。支援したところは、当然、支援してもくれるであろう。

 自治体間の相互扶助という観点から、ふるさと納税の被災地自治体の代理寄附受付検討できないか。

また、市のふるさと納税の総額から数%を被災地に寄付できないか。


個別具体的な寄付項目を作ることに関しては検討を約束してくれました。

ふるさと納税の被災地自治体の代理寄附受付に関しては、茨城県境町という人口24000人ほどの小さな自治体が力を入れ、大変大きな効果を上げています

http://www.town.sakai.ibaraki.jp/data/doc/1533538082_doc_17_3.pdf

境町を通して岡山県倉敷市、広島県に集まった寄付は2億851万円も集まったそうです。

また、自治体のふるさと納税の寄付額の3%を被災地に送る被災地応援制度にも参加しているとのこと。

被災地応援制度とは、参加自治体が特定の期間に限り寄付額の3%を被災地に送る制度です。

境町においては、7月10日から31日までで期間適用中に8044万円の寄付が集まり、そのうちの3%、241万円を被災地に送る予定とのことです。

上記のpdfを読んで、境町すごい!と感動しました。

同じ日本という国に住むものとして、助け合いの精神から被災地にふるさと納税する。

これが本来、ふるさと納税のあるべき姿ではないでしょうか。

返礼品競争に参画せざるを得ない我々としては、あるべき姿を見た気がします。

この被災地応援制度に関しては、永見国立市長も検討するといった前向きな答弁で会ったかと記憶しています。

今後もふるさと納税制度に関しては取り上げていくつもりです。