望月けんいち 活動日記 

国立で生まれ育った普通の男が、お金も地盤も看板もなく、国立市の市議会議員になる。
国立を愛してやまない男の日記です。

平成29年度、国立市のふるさと納税制度による税収減は6849万円

2018年10月09日 | 日記

おはようございます!国立市議会議員望月けんいちです。

今朝は5時45分より谷保第三公園清掃からスタート。

6時過ぎからは公園で太極拳。先生の動きが流麗。緩やかな動きですが、全身を使い良い運動になります。

さて、本日はふるさと納税制度について。

国立市のふるさと納税制度による赤字は、平成29年度6849万円にもなっています。

ふるさと納税制度による赤字、国は地方交付税の交付団体であれば75%を地方交付税で穴埋めされます。

しかし、国立市は普通交付税不交付団体のため、地方交付税による補填はなく純粋な税収減となります。

不交付団体と言っても、国立市の場合は東京23区など豊かな団体とは違って、厳しい行財政改革、市民の皆様にはさまざまな負担をお願いしてようやく健全な財政運営ができている段階です。

6849万円あれば、小中学校の体育館に一校のエアコンを設置することができます。

子どもの学習支援であれば、およそ10か所分の学習支援の予算となるのではないのでしょうか。

ふるさと納税制度によって、本来できたはずの子どもの教育や子育て支援に使える税収が失われています。

国立市にとっては大変痛い。

ふるさと納税の本来の趣旨は、「今は都会に住んでいても、自分を育んでくれた「ふるさと」に、自分の意思で、いくらかでも納税できる制度があっても良いのではないか」というものです。(総務省ホームページより)

そうした本来の趣旨は正しいと考えます。

都市部に住んでいる方が、財政的に厳しく疲弊している自分の故郷に寄付(納税)をしたいと考えるのは当然の心理ではないでしょうか。

しかし、本来の趣旨から外れ、果てしのない返礼品競争、依存になっているのが現状

ではないでしょうか。

たとえば、税収的に豊かとはいえない北海道の帯広市や室蘭市なども、「ふるさと納税による「流入」よりも、「住民税」の減収の「流出」のほうが大きくなっているとのことです(10月3日朝日新聞朝刊)

ただ、現状では、返礼品競争に参加せざるを得ない状況です。

参加しなければ、税収減に直結してしまうからです。

しかし、一方でふるさと納税制度の本来の趣旨に立ち返ることも必要です。

それは、自分が望む政策に寄付ができること、返礼品に頼らずじぶんのふるさとや被災地など支援したい自治体を応援するために寄付を行うことです。

そのため、今回の決算委員会においては2点要望しました。

1)以前から要望していることだが、個別具体的な施策について市民からふるさと納税を募る方法を検討してはどうか

 たとえば、子ども達を長崎に派遣し平和について学ぶ事業、中高生をシンガポールに派遣し文化の多様性を学ぶ次長、文京区で行っているような子ども宅食事業のような子どもの貧困など教育・子ども政策に特化したふるさと納税の項目は作れないか。

(3)災害が相次いでいる。ふるさと納税の事務代行を行う形で被災地支援を行う自治体も増えてきた。支援したところは、当然、支援してもくれるであろう。

 自治体間の相互扶助という観点から、ふるさと納税の被災地自治体の代理寄附受付検討できないか。

また、市のふるさと納税の総額から数%を被災地に寄付できないか。


個別具体的な寄付項目を作ることに関しては検討を約束してくれました。

ふるさと納税の被災地自治体の代理寄附受付に関しては、茨城県境町という人口24000人ほどの小さな自治体が力を入れ、大変大きな効果を上げています

http://www.town.sakai.ibaraki.jp/data/doc/1533538082_doc_17_3.pdf

境町を通して岡山県倉敷市、広島県に集まった寄付は2億851万円も集まったそうです。

また、自治体のふるさと納税の寄付額の3%を被災地に送る被災地応援制度にも参加しているとのこと。

被災地応援制度とは、参加自治体が特定の期間に限り寄付額の3%を被災地に送る制度です。

境町においては、7月10日から31日までで期間適用中に8044万円の寄付が集まり、そのうちの3%、241万円を被災地に送る予定とのことです。

上記のpdfを読んで、境町すごい!と感動しました。

同じ日本という国に住むものとして、助け合いの精神から被災地にふるさと納税する。

これが本来、ふるさと納税のあるべき姿ではないでしょうか。

返礼品競争に参画せざるを得ない我々としては、あるべき姿を見た気がします。

この被災地応援制度に関しては、永見国立市長も検討するといった前向きな答弁で会ったかと記憶しています。

今後もふるさと納税制度に関しては取り上げていくつもりです。