小説・鉄槌のスナイパー・一章・NOー(33)&CG
「エ~ッ・・・それじゃ好都合ね。そう、じゃあ怖かったでしょうね」。
「うん、話している間づっと声が震えていたよ。美保、父親にも同じ手を使うか。地元では始末出来ないから何処かへおびき寄せて一発で仕留めるか。友世さんと幸子さんの敵討ちだ」。
「うん、私にお掃除させて。本当言うと今夜も私が行きたかったの。でも京平さんが行ってくれて良かった。私だったら何も聞かずに始末していたかも知れないもん」。
「うん、無駄に命を奪わなくて良かったよな」。
美保はルームサービスで取ったシャンパンとカナッペを持って来てくれた。
そして冷えたシャンパンを開けた。二人の自殺の裏に隠された真実が判明した事にグラスを重ねた。その二人の傍らには黒く鈍く光る銃がおかれていた。
そしてシャンパンを飲み干すと風呂に入り、午前一時にはベッドに入った。
翌朝、二人は目覚時計で目を覚ました。そしてシャワーを浴びると荷造りをした。例の現金をバックの底に入れ、銃を戻してしまった。
そしてフロントに電話を入れ、清算を頼んだ。フロントでは夕べのルームサービスのベルボーイから聞いて清算を済ませてあった。
そして荷物を持つとフロントに降りた。そしてまだ客もいない静まり返ったロビーで支払いを済ませてホテルを出た。
澄み切った青空が生暖かい風を二人を包んでいた。
そして駐車場を出ると東へ向かった。左手に平安神宮、右手に御所を見て真っすぐ走った。二条城の信号を南に右折し、右手に二条城を通り過ぎ、下京区に入った。まだ六時を過ぎた頃で人気も殆どなかった。
そしてグランドホテルの前を走り抜け、JRの高架橋をくぐって九条に入った。
東本願寺の信号を南に左折し、高橋幸子の実家の前で止まった。二人は両手を合わせて再び発進させた。
「美保、何を話していたんたの」。
「うん、真実が分かった事を話して敵は必ず討つって約束したの。なんだか知らないけど涙が出て来ちゃった」。とハンカチを出して涙を拭いていた。
そして国道一号線に出ると名神高速京都南インターに向かった。
ホテルを出て道路が空いてたせいもあり、三十数分で高速に乗った。私は西日が眩しい事はあっても、東から昇る朝日にバイザーを降ろした事はなかった。
そんな事を独り言のように言うと美保は笑っていた。
「そう言えば私、自分の車の助手席に乗るのって初めてよ」。
「うん、そんなもんだよ。美保、朝食は大垣に入ってから養老サービスエリアにしようか」?
「うん、私そんなにお腹も空いてないからそれでいいよ。それよりさ、新幹線で東京経由より早く帰れそうね」。
「うん、なんで車で来なかったんだろうな。でも車で来なくて正解だったよ、美保の車を乗って帰れるからね」。
「うん。帰ったら早速ナンバー変更しなくちゃ。この車京平さん乗っていいよ。私には合わないから」。
「そんな事ないさ、乗りたい時に自由に乗ったらいい。山へ行く時は四駆で街に行く時はBMにしたら車も痛まなくていいぞ」。
「そうだね、そうしよう」。
そして次第に高速を走る車の数も増えていた。そして一時間半も走ると米原ジャンクションを過ぎた。そして大垣に入り、養老サービスエリアに入った。
燃料を入れて朝食を取った。
そして土産を買って九時には高速に戻った。美保はシートを倒して楽な姿勢になると、いつしか寝息をたてていた。
サンバイザーを下ろし、エアコンを弱くした。そして後ろのシートに手を延ばしてジャケットを取ってミニスカートの膝に掛けた。
空には相変わらず真っ青な空が広がっていた。そして時を刻む事に太陽の陽射しが次第に強くなっていた。
そして二時間、名神高速小牧ジャンクションから中央自動車道に入っていた。美保は気持ち良さそうに眠っていた。
そして多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市を抜けて恵那山トンネルに入った。オレンジの明かりがどこまでも続いていた。そして強い日光で焼けた車体も幾分冷えたようにも感じた。
すると、不意に美保が目を覚まして起き上がった。
「私寝ちゃった。え~っこんな時間。三時間も寝ちゃった。ごめんなさい」。
「いいよ、トンネルを出たら休憩しよう。喉が乾いたろ」。
「うん、疲れたでしょう。私代わるよ」。
「いいよ、そんなに疲れてないから。営業していた頃なんか毎日300キロは走っていたからね」。
「うん、じゃあ疲れたら言ってね。無理しないでね」。
そしてトンネルを抜け、那智パーキングに入った。美保は車から降りるとトイレに駆け込んだ。
そして出て来るとスッキリした顔をして私が差し出したジュースを口に運んでいた。「あ~っ美味しい、天気も最高だね」。
美保は両手を広げ、背筋を伸ばしていた。するとマイクロミニのスカートが上がって下着が見え隠れしていた。
「美保。下着が見えるぞ」。
「あっ、そうだっけ。短かったんだ、私ったら」。そう言いながら赤面すると急いでスカートの裾を下ろしていた。
そしてキョロキョロ辺りを見回していた。
「ねえ京平さん、BMW来月車検なんだけど、ナンバー交換と一緒に車検に出しても良いですか」?
「うん、いいよ。その方が手間が二重にならなくて良いからね」。
「有り難う。京平さん大好き」。
「どうした急に。僕も好きだよ、愛しているよ美保」。
美保は腕にしがみついた。そして車に乗り込んだ。そしてキスした。そしてエンジンをスタートさせた。そして高速に戻って松本に向けて走らせた。
そして岡谷ジャンクションから長野自動車道に入り、豊科インターを二時には降りた。そして知り合いのレストランに入って遅い昼食を済ませ、白馬に帰った。ペンションへ着くと父が庭で草を刈っていた。
京都ナンバーの車を見て駆け寄った。そして運転しているのが私で余計驚いていた。「お帰り、どうしたんだその車は」?
「お義父さんただいま帰りました。この車は私のなんです。母が持って行きなさいって言うもので、持って来ました」。
「そうかね、でも良い車だね。それでどうだった」?
「はい、やっぱり失恋したのを苦にしての自殺ですって。それで幸子の御両親がお義父さん達に宜しく伝えて欲しいと」。
NO-33
「エ~ッ・・・それじゃ好都合ね。そう、じゃあ怖かったでしょうね」。
「うん、話している間づっと声が震えていたよ。美保、父親にも同じ手を使うか。地元では始末出来ないから何処かへおびき寄せて一発で仕留めるか。友世さんと幸子さんの敵討ちだ」。
「うん、私にお掃除させて。本当言うと今夜も私が行きたかったの。でも京平さんが行ってくれて良かった。私だったら何も聞かずに始末していたかも知れないもん」。
「うん、無駄に命を奪わなくて良かったよな」。
美保はルームサービスで取ったシャンパンとカナッペを持って来てくれた。
そして冷えたシャンパンを開けた。二人の自殺の裏に隠された真実が判明した事にグラスを重ねた。その二人の傍らには黒く鈍く光る銃がおかれていた。
そしてシャンパンを飲み干すと風呂に入り、午前一時にはベッドに入った。
翌朝、二人は目覚時計で目を覚ました。そしてシャワーを浴びると荷造りをした。例の現金をバックの底に入れ、銃を戻してしまった。
そしてフロントに電話を入れ、清算を頼んだ。フロントでは夕べのルームサービスのベルボーイから聞いて清算を済ませてあった。
そして荷物を持つとフロントに降りた。そしてまだ客もいない静まり返ったロビーで支払いを済ませてホテルを出た。
澄み切った青空が生暖かい風を二人を包んでいた。
そして駐車場を出ると東へ向かった。左手に平安神宮、右手に御所を見て真っすぐ走った。二条城の信号を南に右折し、右手に二条城を通り過ぎ、下京区に入った。まだ六時を過ぎた頃で人気も殆どなかった。
そしてグランドホテルの前を走り抜け、JRの高架橋をくぐって九条に入った。
東本願寺の信号を南に左折し、高橋幸子の実家の前で止まった。二人は両手を合わせて再び発進させた。
「美保、何を話していたんたの」。
「うん、真実が分かった事を話して敵は必ず討つって約束したの。なんだか知らないけど涙が出て来ちゃった」。とハンカチを出して涙を拭いていた。
そして国道一号線に出ると名神高速京都南インターに向かった。
ホテルを出て道路が空いてたせいもあり、三十数分で高速に乗った。私は西日が眩しい事はあっても、東から昇る朝日にバイザーを降ろした事はなかった。
そんな事を独り言のように言うと美保は笑っていた。
「そう言えば私、自分の車の助手席に乗るのって初めてよ」。
「うん、そんなもんだよ。美保、朝食は大垣に入ってから養老サービスエリアにしようか」?
「うん、私そんなにお腹も空いてないからそれでいいよ。それよりさ、新幹線で東京経由より早く帰れそうね」。
「うん、なんで車で来なかったんだろうな。でも車で来なくて正解だったよ、美保の車を乗って帰れるからね」。
「うん。帰ったら早速ナンバー変更しなくちゃ。この車京平さん乗っていいよ。私には合わないから」。
「そんな事ないさ、乗りたい時に自由に乗ったらいい。山へ行く時は四駆で街に行く時はBMにしたら車も痛まなくていいぞ」。
「そうだね、そうしよう」。
そして次第に高速を走る車の数も増えていた。そして一時間半も走ると米原ジャンクションを過ぎた。そして大垣に入り、養老サービスエリアに入った。
燃料を入れて朝食を取った。
そして土産を買って九時には高速に戻った。美保はシートを倒して楽な姿勢になると、いつしか寝息をたてていた。
サンバイザーを下ろし、エアコンを弱くした。そして後ろのシートに手を延ばしてジャケットを取ってミニスカートの膝に掛けた。
空には相変わらず真っ青な空が広がっていた。そして時を刻む事に太陽の陽射しが次第に強くなっていた。
そして二時間、名神高速小牧ジャンクションから中央自動車道に入っていた。美保は気持ち良さそうに眠っていた。
そして多治見市、土岐市、瑞浪市、恵那市、中津川市を抜けて恵那山トンネルに入った。オレンジの明かりがどこまでも続いていた。そして強い日光で焼けた車体も幾分冷えたようにも感じた。
すると、不意に美保が目を覚まして起き上がった。
「私寝ちゃった。え~っこんな時間。三時間も寝ちゃった。ごめんなさい」。
「いいよ、トンネルを出たら休憩しよう。喉が乾いたろ」。
「うん、疲れたでしょう。私代わるよ」。
「いいよ、そんなに疲れてないから。営業していた頃なんか毎日300キロは走っていたからね」。
「うん、じゃあ疲れたら言ってね。無理しないでね」。
そしてトンネルを抜け、那智パーキングに入った。美保は車から降りるとトイレに駆け込んだ。
そして出て来るとスッキリした顔をして私が差し出したジュースを口に運んでいた。「あ~っ美味しい、天気も最高だね」。
美保は両手を広げ、背筋を伸ばしていた。するとマイクロミニのスカートが上がって下着が見え隠れしていた。
「美保。下着が見えるぞ」。
「あっ、そうだっけ。短かったんだ、私ったら」。そう言いながら赤面すると急いでスカートの裾を下ろしていた。
そしてキョロキョロ辺りを見回していた。
「ねえ京平さん、BMW来月車検なんだけど、ナンバー交換と一緒に車検に出しても良いですか」?
「うん、いいよ。その方が手間が二重にならなくて良いからね」。
「有り難う。京平さん大好き」。
「どうした急に。僕も好きだよ、愛しているよ美保」。
美保は腕にしがみついた。そして車に乗り込んだ。そしてキスした。そしてエンジンをスタートさせた。そして高速に戻って松本に向けて走らせた。
そして岡谷ジャンクションから長野自動車道に入り、豊科インターを二時には降りた。そして知り合いのレストランに入って遅い昼食を済ませ、白馬に帰った。ペンションへ着くと父が庭で草を刈っていた。
京都ナンバーの車を見て駆け寄った。そして運転しているのが私で余計驚いていた。「お帰り、どうしたんだその車は」?
「お義父さんただいま帰りました。この車は私のなんです。母が持って行きなさいって言うもので、持って来ました」。
「そうかね、でも良い車だね。それでどうだった」?
「はい、やっぱり失恋したのを苦にしての自殺ですって。それで幸子の御両親がお義父さん達に宜しく伝えて欲しいと」。
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