はと@杭州便り

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小朋友、暑暇

2010-07-25 16:01:34 | 中国人相方&親戚
7月に入って、中国の学校は夏休み。
二姐の娘、イーファンが紹興から杭州にやってきた。

今回は田舎の家から市バスで紹興長距離バスターミナル→杭州九堡バスターミナルから市バスに乗り換えて、一人でやってきた。
半年ぶりに会ったイーファンは、背も伸びて、少し大人っぽくなっていたのだが、何やら元気がない。
聞くと、クラス担任の先生とうまくいっていないと言う。

イーファンの言い分は、
●先生はいつも特定の生徒をひいきにする。
お金持ちの保護者の中にはしょっちゅう先生へ付け届けをしている人がいて、
先生は土日になると、特定の生徒を自分の自宅へ呼んで、補習してあげているらしい。
それだけならまだしも、どうやらテストの問題まで事前にその子達に教えているようだ。

●先生はいつも試験の前になると、到底一日でできない量の宿題を出す。
試験前、イーファンは毎晩夜中2時までかかって宿題をしていた。
やっていかないと、腕を鞭で叩かれるからだ。
他のクラスと比べても、どう考えても多すぎる。
担任の先生は国語の先生なのだが、他の教科の宿題もあるし、このままでは他の教科の成績にも影響する。

●テストの平均点が他のクラスと比べて低い。
大量の宿題を出しておいて、実際のテストに役立つならまだしも、テストでは習っていない内容も出題された。
結果、イーファンのクラスだけ、他のクラスより平均点が低かった。

そもそも先生は教え方に問題があって、授業中に間違った答えを言うこともしばしばある。
一度先生と2人になったときに、イーファンが間違いを指摘したら、それ以降イーファンを避ける、というか、無視するようになったそうだ。

●金もうけの補習班
中国の学校の夏休みは丸2ヶ月あるのだが、
その間に補習班を開講する先生は多い。
数年前から地元に戸籍のある生徒は義務教育の学費は無料になったが、
しかしこの補習班はあくまで先生が私的に開講するものなので、学費は一教科あたり千元以上もする。

成績が悪くて授業についていけないなら、それでもなんとかして参加しようと思うが、
イーファンは常にトップクラスの成績だし、家も裕福ではないのでできれば参加したくない。

ところが去年、この補習班に参加しなかったところ、
補習班では新学年(中国では9月から新学年)の内容までやったらしく、
先生は補習班で学習済みであるとして、その分の授業をしてくれなかったそうだ。
結果、イーファンは新学年早々既に数十ページ進んだところから学習を開始しなければならず、ついていくのに大変だった。
今年は杭州に来ると、早速6年生の教科書ガイドを購入して一人で自習しているのだが、
先生が補習班をするのは、金もうけのためとしか思えない。

中国では小学校から中学校にあがるときも、卒業試験があり、
その点数と内申が、中学校のクラス分けにも影響する。

イーファンは心から担任が変わることを期待していたのだが、
6年生も担任は変わらないことが決まって、がっくりしているのだ。

…それにしても。
担任の先生の力は絶大らしい。
イーファンは前学期、今学期とクラス総合成績で1位、2位の点数を取っているのに、
この一年「三好学生」に選ばれていないのは、担任の先生の意図が働いているとしか思えない。

日本なら保護者が学校や教育委員会に訴えることもできるだろうが、
ここでは先生の言うことを聞いて、先生に取り入って良い点数をつけてもらい、
中学で少しでもよいクラスに振り分けられるよう期待するしかない、と諭す相方、二姐に、
涙ぐみながら「でも、私は間違ってない!」と言うイーファンに、私はかける言葉が見つからない。

こんな教育現場の理不尽、というか腐敗を、小学5年の子供でも知っている社会は、
やっぱりどうかしているとしか思えないのだが…

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