会社の上司が無事赤ちゃんを出産した、というのでうちの部署の同僚全員でお祝いに行くことになった。
私は日頃から上司に色々嫌な思いをさせられているので行きたくなかったが(第一向こうも産後間もなく私の顔なぞ見たくないだろう)、これも付き合いなので仕方なく同行することになった。
会社も社員も若さあふれるうちの会社でも、上司と平社員では厳然とした差別、いや区別がある。
もともと中国の会社は日本以上に階級にうるさいところがあり、例えば平社員、主係長、部長でそれぞれ座る椅子のグレードまで細かく別れていたりして、そのバカバカしさに笑える。
去年、うちの部署のSさんが出産した時は出産後1ヶ月以上経ってから、みんなで自主的に少しずつお金を出してお祝いを買い、全員で彼女の家まで行った。
今回はプレゼントも会社もちで準備するからと言われ、何だかお祝いに行かなければならないような雰囲気である。
出産5日目に病院まで押しかけるって、親戚とか親友でもない限り普通は遠慮するんじゃないかと思うのだが(しかも10人も)、何といっても平社員じゃなく上司なので、とにかく早く行っておかないと何か問題でもあるのかも知れない。
退社後、夜7時前に病院で待ち合わせた。
病院は省立の産婦人科専門医院で、同僚の話では杭州では一番設備の整った、高級な病院だという。
私は少し早く着いて、最初入り口がどこにあるかわからずたまたま開いていた急患入り口から入ったのだが、受付も随分小さいし、建物も設備も古そうで、「これが杭州で一番いい産婦人科??」と首をかしげていたら、そこは診療棟だった。
入院棟は隣の新しいビルで、ホテルかと思うようなロビーに豪華なシャンデリアまでついている。
診療棟に比べて、この差は一体。。。
入院棟のロビーで他の同僚を待っている間に、ふと受付に張ってある「価格表」が目に入った。
出産分娩費:7000元~(げっ、高っ!??)
入院費は3人部屋から個室まで6段階の価格設定がある。これは日本と同じだが、
仰天したのが看護婦の介護費。
特級から3級まで介護の段階が分かれているのだ。
しかも3級なら一日3元なのに、特級は一日60元!!
その差、まさに20倍。。。
思わずこんなドラマを想像してしまった:
看護婦A:「婦長!●号室の赤ちゃんが泣いてます!」
婦長:「え~、(手元の表を見る)。●号室の赤ちゃんは特級だったわね。あなた急いで見てきなさい!」
看護婦B::「婦長!▲号室の妊婦さんが気分が悪いそうです!」
婦長:「え~、(手元の表を見る)。▲号室の妊婦は3級だわ。行かなくてもいいわよ、ほっときなさい。」
この病院では、恐ろしいことに本当にこんな会話が成立…しているかもしれない。
何たって、特級と3級で20倍の差なのだ。
日本じゃ最近は24時間看護の病院がほとんどだと思うが、中国では家族が病院に寝泊りして世話をするのが当たり前である。家族が付き添えない場合は、付添婦さんを雇うことも多い。当然だが雇ったらまたお金がかかる。
ちなみに中国でも、出産には保険は適用されないそうである。
同僚も揃って病室へ行くと、ロビーの豪華さに比べて中はそれほど環境が良いと言うわけでもない。何より人が多くて、掃除が行き届いてないのが気に掛かる。
去年出産したSさんによると、こちらでは大方が帝王切開での出産なので、自然分娩で産んだ彼女は珍しがられたらしい。
お医者さんは帝王切開だと予定が組めるし、9時-5時で帰れる(中国では非常に重要)。
第一人口に対して病院の数が少なすぎるためお医者さんは常に忙しく、何時間かかるかわからない自然分娩に付き合っているヒマはないのだ。
妊婦さんの方も帝王切開に別に抵抗はないようで、
「だって自然分娩って痛いんでしょ?切っちゃった方がラク。」という反応である。
何よりこちらでは子どもは最初から一人と決まっているので、次の出産のことを考えて自然分娩にこだわる必要自体、無いわけである。
上司も帝王切開だったが、予定日より少し早かったそうである。帝王切開なのに何故??と聞くと
同僚:「だって、もうすぐ春節でお医者さんみんな帰省しちゃうでしょ。」
。。。。。
ハイハイ、あくまでもお医者さんの予定優先なんですね。わかりました(脱力)。
日本でもそうなりつつあるが、こちらでは出産は絶対に一生に一度しかない大イベント(?)。
このお高い病院も、希望者が殺到していてベッドは常に満員らしい。
杭州の平均的な収入からしてもかなりお高い病院だが、一生一度のことだからと少しでもいい病院で出産したいのは誰しも同じようである。
しかしお金のない人は一体どうすりゃいいのだ?
お金の無い妊婦が公衆便所で出産した、とかいうニュースの絶えない国である。
ああ、地獄の沙汰も金次第。。。
私は日頃から上司に色々嫌な思いをさせられているので行きたくなかったが(第一向こうも産後間もなく私の顔なぞ見たくないだろう)、これも付き合いなので仕方なく同行することになった。
会社も社員も若さあふれるうちの会社でも、上司と平社員では厳然とした差別、いや区別がある。
もともと中国の会社は日本以上に階級にうるさいところがあり、例えば平社員、主係長、部長でそれぞれ座る椅子のグレードまで細かく別れていたりして、そのバカバカしさに笑える。
去年、うちの部署のSさんが出産した時は出産後1ヶ月以上経ってから、みんなで自主的に少しずつお金を出してお祝いを買い、全員で彼女の家まで行った。
今回はプレゼントも会社もちで準備するからと言われ、何だかお祝いに行かなければならないような雰囲気である。
出産5日目に病院まで押しかけるって、親戚とか親友でもない限り普通は遠慮するんじゃないかと思うのだが(しかも10人も)、何といっても平社員じゃなく上司なので、とにかく早く行っておかないと何か問題でもあるのかも知れない。
退社後、夜7時前に病院で待ち合わせた。
病院は省立の産婦人科専門医院で、同僚の話では杭州では一番設備の整った、高級な病院だという。
私は少し早く着いて、最初入り口がどこにあるかわからずたまたま開いていた急患入り口から入ったのだが、受付も随分小さいし、建物も設備も古そうで、「これが杭州で一番いい産婦人科??」と首をかしげていたら、そこは診療棟だった。
入院棟は隣の新しいビルで、ホテルかと思うようなロビーに豪華なシャンデリアまでついている。
診療棟に比べて、この差は一体。。。
入院棟のロビーで他の同僚を待っている間に、ふと受付に張ってある「価格表」が目に入った。
出産分娩費:7000元~(げっ、高っ!??)
入院費は3人部屋から個室まで6段階の価格設定がある。これは日本と同じだが、
仰天したのが看護婦の介護費。
特級から3級まで介護の段階が分かれているのだ。
しかも3級なら一日3元なのに、特級は一日60元!!
その差、まさに20倍。。。
思わずこんなドラマを想像してしまった:
看護婦A:「婦長!●号室の赤ちゃんが泣いてます!」
婦長:「え~、(手元の表を見る)。●号室の赤ちゃんは特級だったわね。あなた急いで見てきなさい!」
看護婦B::「婦長!▲号室の妊婦さんが気分が悪いそうです!」
婦長:「え~、(手元の表を見る)。▲号室の妊婦は3級だわ。行かなくてもいいわよ、ほっときなさい。」
この病院では、恐ろしいことに本当にこんな会話が成立…しているかもしれない。
何たって、特級と3級で20倍の差なのだ。
日本じゃ最近は24時間看護の病院がほとんどだと思うが、中国では家族が病院に寝泊りして世話をするのが当たり前である。家族が付き添えない場合は、付添婦さんを雇うことも多い。当然だが雇ったらまたお金がかかる。
ちなみに中国でも、出産には保険は適用されないそうである。
同僚も揃って病室へ行くと、ロビーの豪華さに比べて中はそれほど環境が良いと言うわけでもない。何より人が多くて、掃除が行き届いてないのが気に掛かる。
去年出産したSさんによると、こちらでは大方が帝王切開での出産なので、自然分娩で産んだ彼女は珍しがられたらしい。
お医者さんは帝王切開だと予定が組めるし、9時-5時で帰れる(中国では非常に重要)。
第一人口に対して病院の数が少なすぎるためお医者さんは常に忙しく、何時間かかるかわからない自然分娩に付き合っているヒマはないのだ。
妊婦さんの方も帝王切開に別に抵抗はないようで、
「だって自然分娩って痛いんでしょ?切っちゃった方がラク。」という反応である。
何よりこちらでは子どもは最初から一人と決まっているので、次の出産のことを考えて自然分娩にこだわる必要自体、無いわけである。
上司も帝王切開だったが、予定日より少し早かったそうである。帝王切開なのに何故??と聞くと
同僚:「だって、もうすぐ春節でお医者さんみんな帰省しちゃうでしょ。」
。。。。。
ハイハイ、あくまでもお医者さんの予定優先なんですね。わかりました(脱力)。
日本でもそうなりつつあるが、こちらでは出産は絶対に一生に一度しかない大イベント(?)。
このお高い病院も、希望者が殺到していてベッドは常に満員らしい。
杭州の平均的な収入からしてもかなりお高い病院だが、一生一度のことだからと少しでもいい病院で出産したいのは誰しも同じようである。
しかしお金のない人は一体どうすりゃいいのだ?
お金の無い妊婦が公衆便所で出産した、とかいうニュースの絶えない国である。
ああ、地獄の沙汰も金次第。。。
こちらのブログ、リンクさせてもらいますね。
過去の日記もイッキに読ませていただきましたが、かなり共感する部分があり妙~に納得。。
短気は損気とも言いますが、ここでは日本の堪忍袋の緒は通用しないですよね(w;
カキコありがとう!春節約一週間日本に帰ってて、まだ日本ボケです。
中国人だけの環境に慣れてしまったのか、同僚に「今年もよろしく」と言ってしまう自分の日本人度が、かなりヤバイと思う今日この頃です…。
そちらのブログもよかったらリンクさせてくださいませ