はと@杭州便り

中国杭州で仕事&子育てしているはとぽっぽのページです。

自炊

2006-03-30 00:25:47 | 杭州生活
先週から、どうも胃の調子が良くない。
別にどこも痛くないんだけど食欲がなくて、油っこいものが食べられなくなってる。っつーか、油っこい料理を見るのもイヤだ。
原因は多分、先々週の昼休みに会社の近くの食堂で食べたビーフン炒め(3元)。たまにはいつも行かない店に、と思って入ったらどうもそこの油にやられたらしい。
仕方がないので、今はもっぱらパンと果物でしのいでいる。

自分が食欲がないので、今週は全く自炊する気が起きない。
日本で主婦業をしている友達に言ったら怒られるだろうが、うちの目標は
「一週間に最低2日以上自炊する」という、これ以上ないくらい低レベルな自炊目標なのに、それすら達成できていない
また自炊できてない、作らなきゃ、と思うと今度はそれがプレッシャーになって余計作れない。

日本じゃ独身ならともかく、結婚して家庭を持ったら妻は料理を作るもんだということがもう、暗黙の了解になっていると思う。
実家の両親もずっと共働きだったが、母はどんなに忙しくても必ずお弁当も夕飯も作っていた。忙しいから、という理由で店屋物を取ったり外食したことは、多分一度もないと思う。
夕飯を「作ろうと思えば作れるのに、作らない」自分に自然と罪悪感を感じてしまうのだ。

ところが相方はどうも、私のそういう罪悪感が理解できないらしい。
「いいじゃん、外で食べれば。」とすぐ言う。

外に出るのがめんどくさい、と言うと
「じゃ、持ってきてもらおうよ。」と店に電話する。

毎日こんなことしてたら、お金がかかると言うと
「家政婦さん、雇ったらいいじゃん。」
である。

確かにこっちでは、安くてそこそこおいしいお店がいっぱいある。
家で食べたい時は「打包」(お持ち帰り)や「外送」(ケータリングサービス)してくれるお店もかなりの数だ。
日本じゃ信じられないが、家政婦さんを雇っている人も結構いる。
夕食の料理だけだったら、一ヶ月600元(約9000円)くらいから頼めるそうである。

同僚たちはどうしているのか、と言うと、夫か妻のどちらかの親と同居して、親にご飯を作ってもらっている人がほとんどである。
特に子供のいる人は、間違いなく親と同居しているか、家政婦さんを雇っている。
日本だとたとえ有名大学卒のキャリアウーマンでも結婚すれば家事全般をしなければいけないが、中国だとある程度学歴があって仕事をもっている女の人は親や家政婦さんに任せて当たり前、と思っているようだ。

自炊しないことの弁解にはならないけれど、私はいつも帰国するたびに、日本のスーパーに感動している。

○お肉やお魚は綺麗にスライスされ、パックに入って売られているし
○お惣菜コーナーのお惣菜はこれでもか、というくらい充実しているし
○冷凍食品コーナーに行ったら揚げたらいいだけのエビフライやコロッケがよりどりみどりで
○調味料コーナーに行ったらハンバーグヘルパーとか大豆の缶詰とか、すぐ料理に使えそうなアイテムでいっぱい

気がつけば、2時間くらいスーパーで感動をかみしめていたりする。
こっちだと豚肉はかたまりを買って自分でスライスするしかないし(一口大くらいには切ってくれるが)、鶏肉はすべて骨付きではがすのに苦労する。
魚は、こっちの人の食べる魚は川魚なので、海の魚がほとんど手に入らない。私の好きなアジもブリもサワラもカレイも、家では食べられない

それでもまだ和食は、日本から持ち込んだだしの素、味噌などの調味料を使って(醤油や日本酒は杭州で調達できる)、何とかそれらしきものができる。
困るのは洋食だ。杭州には西洋料理の美味しい店が少なく、値段も高いのでそう気軽には行けない。上海ならともかく、こっちの人にとっては、西洋料理はまだなじみのない、特別な料理なのだ。
これを家で作るとなると、コロッケの場合当然じゃがいもを茹でるところからすべて手作り、ハンバーグの場合牛のひき肉を求めて(豚のひき肉はどこでも手に入るが、牛のひき肉は中々手に入らない)町の反対側の外資系スーパーまで、自転車で片道30分かけて走るハメになる。
先日はうっかりと貴重なバターを切らしてしまい、退社後真っ暗な夜道を片道30分かけて買いに走るハメになった。

おまけにこっちの人の夕食は、恐ろしく早い。
大学の食堂なんか、夕方5時から6時半までしか食べられないところもあった。
仕事している人でも5時に退社して、6時半ごろから食事、という人が多い。
6時定時、6時半で会社を出たとして、自転車でぶっ飛ばしても市場はもう閉まりかかっていて、スーパーに行っても食材コーナーから肉も魚も消えていることがよくある。

7時に家に帰って大急ぎで作っても、どうしても8時より後になってしまう。
日本では8時に夕飯って普通だと思うのだが、こっちだとかなり遅い時間だ。
相方は中国人なので、遅い夕飯には慣れない。少しでも早くすませようとすると、つい外食になる、という訳だ。

日本の人には絶対信じてもらえないと思うが、こっちでは若い人でも9時過ぎるともう就寝タイム、という人がザラにいたりする
確かに健康的、っちゃ健康的なんだが…、なんだかなぁ…

先週実家から大量の自炊用食料品も届いたことだし、やっぱり明日こそ料理しよう。
いつか実家の母の手料理のように「ウチのごはんが一番おいしい」、と思えるように

(写真はうちのマンションの桃の木。満開です

最新の画像もっと見る

コメントを投稿