はと@杭州便り

中国杭州で仕事&子育てしているはとぽっぽのページです。

績効評估表(jixiao pinggubiao)

2006-03-24 01:11:31 | 中国企業で働く
うちの部署は全部で11人。
従業員約4000人(その数日々増加中)の会社の中では、恐らく一番小さい部署の一つだろう。

11人の内わけは、部長1人(今は産休中につき部長代理が来ている)、主管(係長)2人、私を含むヒラ社員8人。
こんな少人数でやっているにも関わらず、うちの部署には自分の担当の仕事がない人が3人もいるのである。
他でもない、部長と主管2人の計3人だ。

他の中国の会社は一般的にどうなっているのかわからないが、少なくともうちの会社は主管以上のいわゆる管理職につくと、それまで担当していた仕事はしなくて良くなるのだ。
部長は会社の上の方が勝手に決めてよこした人なので、具体的に何か仕事をしてもらうわけにはいかない。
そもそもうちの部署は日本部なので、業務のほとんどは日本語関係だ。「あいうえお」もわかんない部長に、やって頂ける仕事もない。

主管の2人はもともとヒラ社員だったのが、上から選ばれて昇格した。日本部の採用の際当然日本語のできる人を採用しているし、主管になる前は翻訳やメールの返信、サイトの管理なども受け持っていた。
しかし主管になった次の日から、彼らのもともとの仕事はすべてヒラ社員にまわされることになった。

では、彼らは何をするのか

「管理職」なので、文字通り私たちヒラ社員を「管理」なさるのである。
仕事の進捗状況をチェックし、指導し、部長に報告する。
そりゃまあ、そんな人も必要でしょう。
なんせ部長は私たちが日頃何の仕事をしているのか全くご存知ないから、部長とヒラ社員の間に立ってご説明申し上げる人が必要だ。
でもヒラ社員が80人いるならともかく、たった8人のやってる仕事を管理するのに2人も必要ないと思うのだが

2人が主管に昇格して、既に約一年半。
仕事の内容も日々変化しているため、今では主管のご両人も私たちの仕事を全部把握しているわけではない。
「仕事をチェックする」と言っても各自に週報を書かせ、そこに書かれていることをそのまま部長に報告しているだけである。
部長が一番ヒマだろうが、主管の2人もかなりヒマだろうと思う。
部長と主管には上記の仕事(?)以外に、「管理職研修」を受けるという重要な仕事がある。
私は当然出席したことがないので直接見たことはないが、この研修で「管理職」としての精神論を刷り込まれているらしいことは、2人を見ていればわかる。

一番困るのは、同僚の間で何か意見の食い違いが起こったとき、仕事をあまり理解していない主管の意見を聞き、さらに仕事を全く理解していない部長に判断を委ねなければならないことだ。
2人の主管はもともと同僚の中で入社した時期が最も早いという理由だけで主管になったのだが、2人とも日本語のレベルが高く、実務面での彼らの働きは良かったと思う。
しかし管理者になってしまってから、実際に日本語を使う業務がなくなり、彼らの日本語のレベルは明らかに低下してしまった。
彼ら自身は今でも同僚の中で自分たちが一番日本語ができるというプライドをもっているかもしれないが、同僚の翻訳を日々チェックしている私から見ればこの一年半の間に、一番下っぱ(つまり一番仕事量が多い)新卒の2人の方が、少なくとも文書の翻訳の面ではもう彼らより上だろうと思う。

それに、これは私だけがそう思っているのかもしれないが、日本人向けのHPを作っている部署として、最も必要なのは実は日本語能力ではない。
少しでも日本的なモノの考え方ができる、少なくとも日本という国や人を理解しようとする姿勢のできる能力(?)だと思う。
私の見るところ、同僚の中にもそういう能力を持っている人が2~3人いるのだが、残念ながらそれは、2人の主管ではない。
まあその能力皆無の人が部長やってるんだから、もうどうしようもないのだが

管理職のヒマつぶしではないが、うちの会社は一年に4回も績効評估表(自己評価表)を書かされ、上司によって点数をつけられ、部署内での順位もつけられる。
今年の第一四半期の評価表も、もうすぐ提出しなければならないのだが、毎回この時期はなんとも言えないイヤな気持ちになってしまう

私が間違っているのかもしれない。
中国ではこれで当たり前なのかも知れない。

でも日がな一日仕事のない上司に、私の仕事について点数をつける権利なんてあるんだろうか?って思ってしまう。
命令調でわかったような口をきくのは、やめてほしい。
結局上司も具体的な仕事については何も知らないから、ツッコミたくてもツッコメないようで、いつも最後は私の態度や習慣が皆と違うことを問題にして「協調性がない」と言って、最低評価をつけるのである。
まあそれはタテマエで、ホンネは
1.ヒラ社員のくせに外国人というだけで給料が高いのが気に入らない。
2.ヘタに中国人の同僚を最低評価にすると他の同僚から反感を買ってしまうが、所詮外国人なので少々イジメたところで同情されない。
なんだろうな~と思っているのだが。

21世紀のIT企業でまさか、と笑われるかもしれないが、「常に精神論が実際の仕事より優先され、自己批判が求められる」あたり、昔「ワイルドスワン」で読んだ文革の時の批判大会(批闘大会?)と似ている気がする。
この国は民間企業の中にも○産党の支部があったりするし、国民は小さいときから共▲党教育を受けているので、日頃個人個人とつきあう分には表に出てこないけれど、いざ組織となるとそのニオイが漂ってくるのは当たり前なのだが。

さて、今回はどのように「自己批判」するべきか。
どうせどう書いたって、上司のお気に召すようには書けないのだが。

嗚呼、欧米人の同僚のように中国語があまりできなかったら、こんな思いをして評価表書かされることもなかったのに…

っつーか、私はヒマじゃないんです。やるべき仕事、いっぱいあるんです。
会社って、仕事するトコじゃなかったんですかね?

頼むから、仕事させてくれよ~、仕事っっ!!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿