みつばちマーサのベラルーシ音楽ブログ

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(6) ロシア語で書かれたお話「白い鶴」 (1962年)

2021年08月08日 | サダコの千羽鶴
 ついにロシア語で書かれた「サダコの千羽鶴の物語」で、しかも児童文学が、ドイツ語で書かれた「サダコは生きる」のロシア語訳が出版され、映画「こんにちは、子どもたち!」が公開されたのと同じ1962年に発表されました。

 ユーリー・ヤコブレフ(1922-1995)が書いた「白い鶴 Белые журавлики」というとても短い子ども向けのお話です。
 訳すと少年少女新聞というロシアのサイトで全文読めます。リンク先はこちら
 とても簡潔にまとめられていて、小学校低学年向けのロシア語の「サダコの千羽鶴の物語」のお手本のような文章です。
 ここでは折った折り鶴の数にはこだわっていません。
 気になったのは、冒頭で「サダコは名前で、ササキは名字」と紹介しているのに、「ササキは鶴を作り続けた。」と、サダコと呼ばずに名字でずっと呼んでいるので、日本人としては違和感があります。
 子ども向けの文学作品なので、名前のサダコのほうで統一してほしかったです。
 
 ヤコブレフはロシアのペトログラード出身。第二次世界大戦中は出征していたソ連兵士でした。
 「白い鶴」は短くて分かりやすく、ソ連やロシアの学校の平和教育教材として使われるようになりました。
 こうして、「サダコの千羽鶴の物語」はロシア語圏の学校教育の現場でも広がっていきます。
 1962年以降、佐々木禎子さんの紹介が子ども向けのお話を教材としてソ連の学校で行われるようになったのです。

 画像は1962年に発行された「白い鶴」の表紙です。
 短編集の表題にこの話の題名が選ばれています。

(7)に続く。


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