
「ブーン」と撚糸機の羽根が回転し、生糸に撚りを加えている。1本ずつ撚りを加えたあと、2本束ねて反対方向にまた撚りを加える。強度や太さを整え、手術用の絹糸ができあがる。
「張撚式 八丁撚糸機」という名前で、国内に数台しか残されていないという。あきる野市の糸工房「森」で、特殊な絹糸の製造にいまでも使われている。
森さんは、撚った糸を使って「泥染め」にも挑戦している。ヤシャブシの実で茶系に染めたあと、泥を使って黒色になるまで何度も染める。かつて五日市で盛んにつくられていた絹織物「黒八丈」の黒を復元している。

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