「崩壊の足音を聞きながら」

　一秒ごとに朽ちていく。
　一日ごとに欠けていく。
　一月ごとに果てていく。

　終わるために始まって
　逃れられない最期に向かって
　小さな箱庭で玩ばれる。

　性別も人種も関係なく
　地位や生き様に左右されず
　絶対的公平さをもって
　さよならと告げる瞬間は訪れる。

　不規則変化の未来にあって
　唯一確定された結末。

　ハッピーエンドでなく
　バッドエンドでもない。
　それが本物トゥルーエンド。

　分かり切った解答。
　計算過程に見出せぬ意味。

　最終結果が同じなら
　進路の価値は大差ない。
　そう考えるのは間違いなのかな。

　悲哀と苦悶と恐怖と絶望と。
　足して引いて掛けて割って。
　手にしたものは重き憂鬱。

　分け隔てなく下される最終宣告。
　暗く黒い天使に包まれて
　私はその時まで終わり続けていく。

　それが真実トゥルーストーリー。
　これが私のトゥルーストーリー。