「許し難い犯罪」厚労省緊迫 次官経験者ら「ショック」
厚生労働省では18日夜、午前中に刺されて死亡しているのが見つかった山口剛彦さんに続き、次官経験者の吉原健二さんの家族が襲われたとのニュースに、「これは一体どうなっているんだ」(幹部)と衝撃が走った。幹部らは事件の一報が伝えられると、相次いで庁舎に戻り、情報収集にあたった。
担当者は幹部に対し、電話で注意を呼びかける作業に追われた。特に都内で元厚生事務次官宅にいた家族が襲われた事件では、宅配便業者を装っていたことから、類似ケースに気をつけるよう指示した。
また、歴代の事務次官や社会保険庁長官の経験者、年金局の幹部らに事件の内容を伝えるとともに、身辺の安全確保への注意を呼びかけた。その上で、警察庁に幹部らの住所などのリストを渡し、身辺警戒を要請した。
厚労省の庁舎では、入り口で身分証明書の確認を徹底。19日朝からは、警備員を増員したうえで出入り口に金属探知機を設置し持ち物検査を実施する。
舛添厚生労働相は18日夜、さいたま市と東京都中野区で相次いで元厚生事務次官宅が襲われた事件について、「許し難い犯罪だ。情報収集を急ぎ、身辺に注意するよう事務方に指示した。いち早い真相の究明と犯人の検挙を期待する」と語った。
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厚生事務次官や社会保険庁長官経験者たちは、元同僚らが襲われた事件に、戸惑っている。
99~01年に
厚生事務次官を務めた宮内庁長官の羽毛田信吾さん(66)は「ショックを受けている。組織として何か狙われているとは思いたくないし、見当もつかない」と語った。さいたま市で殺害された山口さんは厚生省の同期。10日あまり前にも都内で会食したばかりだった。「いつもと変わらない様子で、冗談も言い合っていた。とても悲しい」と言った。
山口さんが官房長時代、
厚生事務次官だった多田宏さん(69)は「山口さんはまじめで、しっかりした男。誠実な人だった。こんな事件が相次ぐなんて、信じられない。
経験者なら、だれでも狙われるというのか。なにが狙いなのかわからない」と言った。
社会保険庁長官も務めた厚労省元幹部は「1週間ぐらい前、吉原さんと後期高齢者医療制度についてたまたま電話で話をした。変わった様子はなかった」と言った。85年、吉原さんは年金局長、山口さんは年金課長。「一般の人は2人の関係を知らないはず。二つの事件は、仕事とは関係ないと思う」と語った。
元幹部によると、年金問題の不祥事が報道されると、すぐに今の勤め先に抗議のメールが来るという。「ネットには、今回の事件の記事の下に歴代長官一覧が出ていた。まねする人が出ても不思議はない」と不安を口にした。
90~92年に
厚生事務次官を務めた坂本龍彦さん(74)は「全く不可解」と言った。テレビのニュースで事件を知った。「自宅を狙っているようなので十分に気を付けるしかないが、どう自衛すればいいか思いつかない」という。
元厚労事務次官は「行政官として恨みをかったとしたら本当に気の毒なことだ。理由はわからないけど、年金絡みのテロだとしたら、正常とは思えない許し難い行為だ」と話した。
別の元次官は「万が一、過去の職歴のことで襲われているとしたら、信じがたいことで、あってはならないことだ」と語り、「家族にも気をつけるようにいっている」と語った。
(引用終了)
高級官僚の発言を、真に受け取るほどの人間では無いので、つい、勘ぐりたくなります。
知人の高級官吏の天下りの実情と、その言動を聞いていると、例えやましい気持ちがあっても、国民・社会に対して発言する時は、こいうような発言をしないようでは、事務次官まで上れないのでしょう。
「しっかりした男。誠実な人だった」とは、年金業務の欠陥システムを作成し、入力データの整合性も確認できていなかったことを知っている国民からすれば、何を言っているのだろうという気持ちになります。
今日の
ミヤネ屋では、
・
社会保険庁の年金不祥事は、管理している厚生労働省、それを管理している行政・国会議員、国会議員を選んでいる
国民の責任だと発言。
⇒ついこの前までは、政府自民党に責任あるような論調だったのを忘れてしまったのか?
最終的には国民が全責任を負わなくてはなりませんが、第一の責任は不祥事を起こした当事者で、次には管理できなかった上司です。
・「
入力ミスをしたのは、当時の責任者には無い」と言うような発言。
⇒入力ミスがあるような制度設計、入力ミスを放っておく業務管理の責任は?
いつものように、マスコミは騒ぎ立てた後で、そのことは無かったように、別の話で騒ぎたてます。
民主党は、年金不祥事を起こした当事者を追及するよりも、選挙で勝つために、政権与党の自民党を批判することに重点を置いたり、「政治家主導よりも官僚主導の政治」と批判してきたことが、政治家が悪いがそれを操っている官僚が悪いという主張で、官僚トップに害が及んでしまったことは、どのように考えるのでしょうか?
マスコミでは、官僚トップが「誠実で真面目」という論調に傾いていますが、今までの官僚批判が弱まることで、誰が得をするのでしょうか?
日本国籍を簡単に素性の分からない外国人に与えてしまいそうな「国籍法案」が衆議院で可決してしまいましたが、可決されるまでにニュースになったのは産経新聞くらいで、衆議院で可決されてしまい、後は賛成多数の民主党が占める参議院で可決される状態になってから、報道機関としてのアリバイ作りかのように、各社が報道しているのを見ると、「国籍法案」を隠蔽するのにも得をしているようです。
マスコミ・国会議員は「テロ」だと騒いでいますが、厚生労働省・社会保険庁の高級官僚が被害に会う恐怖よりも、国籍法の改悪や移民の導入で、日本の治安が悪化することは見えており、今まで以上の凶悪な犯罪や「テロ」が、身近に迫っている感覚を持っていないのでしょうか?
「庶民感覚」と批判していたマスコミ・国会議員は、「庶民感覚」を語る資格があるのか?