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野原うた

日々美しい自然の花や生き物などを紹介するブログ。

ノヂシャ

2007-05-07 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:オミナエシ科Valerianaceae
属名:ノヂシャ属Valerianella
和名:ノヂシャ
漢字:野萵苣
学名:Valerianella locusta (L.) Betcke
読み:バレリアネラ・ロカスタ
別名:ラプンツェル(Rapunzel)、ラムズレタス
流通名:マ-シュ(仏)、コーンサラダ(いずれもハーブとしての名称)
撮影場所:神奈川県ズーラシア園内
撮影日時:2007.05.04

チシャ(レタス)のように食べられて、野に生えるのでノヂシャ。
カワヂシャ(ゴマノハグサ科)ともレタス(キク科)ともまったく違う植物です

ヨーロッパ原産の帰化植物です。
「ラプンツェル」はグリム童話にでてきますね!
妊婦さんが「どうしても食べたい!」そう思って
お隣の魔女のうちから摘み取ってしまった野菜。
それが、このノヂジャなんです。

はじめてこの花を見つけたのは学校のキャンパスだったのですが、
何の仲間か検討がつかず、苦労しました

食べられる、しかも人の家から採ってきたくなるほどオイシイ
ってどんな味なんだろうと思ってつまんでみましたが…
さしたる味もせずこんなものか…と思ったのが懐かしい思い出です


こうして近くで花を見ると、
オトコエシに花が似ています!



ノヂシャにはもう一つ思い出が…。
ゲームセンターにあるカプセルの「ミニハーブ栽培セット?」で
「コーンサラダ」が出ました。
どんなハーブだろう??と調べると、このノヂシャだということ。
お家でラプンツェルだ~とすごく楽しみにしていたのに、
残念ながら上手く発芽せず終わってしまいました。

そんな思い出があるので、この植物を見かけると
つい嬉しくなってしまいます。


全体はこんな感じ。
もうちょっと大きくなるようです。
花が上にかたまって咲き、茎がふた又に分かれるので、
見分けがつきやすいです。

似た名前の植物
カワヂシャ(ゴマノハグサ科)

カワヂシャ

2007-05-07 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:ゴマノハグサ科Scrophulariaceae
属名:クワガタソウ属Veronica
和名:カワヂシャ
漢字:川萵苣
学名:Veronica undulata 
読み:ヴェロニカ・ウンデュラタ
英名:――
別名:――
流通名:――
撮影場所:東京都大田区東京港野鳥公園
撮影日時:2005.05.17


川辺に生えるチシャ(レタス)という名前の植物。

若い芽は刺身のつまになるそう。
…こんな名前ですが、キク科のレタスとは食べられるという点以外は
似ても似つかない植物です。
レタスのような味がするのかしら…?

オオイヌノフグリなどが同じ属の植物です。
どこと無く花の雰囲気がにていますよね!

このカワヂシャですが、除草剤や外来の植物のため、
徐々に減りつつあるのだそうです
この写真は、保護された公園内で撮りました。
保護されていないと、生き残れないなんて、
とってもかわいそう

名前が似た植物
ノヂシャ

カワヂシャと同じ属の植物
イヌノフグリ
オオイヌノフグリ
タチイヌノフグリ
フラサバソウ
ムシクサ
カワヂシャ
ヴェロニカ・ペドゥンクラリス・オックスフォード・ブルー

ツタバウンラン

2007-04-21 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:ゴマノハグサ科Scrophulariaceae
属名:ツタバウンラン属Cymbararia
和名:ツタバウンラン
漢字:蔦葉海蘭
学名:Cymbararia muralis
読み:キンバラリア・ムラリス
別名:ツタカラクサ(ツタガラクサ)、ウンランカズラ
流通名:コロセウムアイビー
英名:Ivy-leaved Toadflax 、Coliseum ivy
撮影場所:東京都大田区
撮影日:2007.03.29

数年前から、池上本門寺付近に帰化しています。
帰化植物と判っていても、たまらなく可愛くて、
毎年毎年飽きもせず写真を撮っています。

松葉ウンランとは属がちがいますが、
形は良く似ていますね!
そのためウンランカズラの別名もあります。



それにしてもこの葉っぱ、まるでお伽話の絵本にでも出てくるような、
ファンシーっぷり
可愛い形に赤い縁取りがたまらないですよね
花だけではたぶん、
こんなにこの植物を好きになってはいなかったと思います・笑

でも、昨年ホームセンターでこの花を見かけたとき、
とっても不思議なタグが付いていたんです。
この花をよーく見ると犬の顔に見えてきます!
そのタグにはそんなコメントが入っていたんです。

えー?犬?どこが?!とずーっと疑問だったんですが、
こうやって写真にとってようやく判りました

ディズニーランドのグーフィーにそっくり
この顔を発見した人は、とーっても想像力豊かだったんですね~
こうやって何かに似た形になる植物も、
その植物を何かに似ていると思う人間の感性も本当に面白いなあと思います!!





マツバウンラン

2007-04-18 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:ゴマノハグサ科Scrophulariaceae
属名:ウンラン属Linaria
和名:マツバウンラン
漢字:松葉海蘭
学名:Linaria canadensis
読み:リナリア・ カナデンシス
別名:――
英名:Blue toadflax:ブルートードフラックス,
   Wild toadflax:ワイルドトードフラックス,
   Old-field toadflax:オールド‐フィールドトードフラックス
流通名:――
撮影場所:東京都大田区
撮影日:2007.04.12

鉢物でよく見られるヒメキンギョソウ(リナリア)、その原種です。
園芸品種の直接の親ではなさそうですが…。
日本に帰化してしまっています。
近所のマンションの植え込みの隙間にこっそり生えていました


すごく華奢で、風が吹いたら飛んでいってしまいそうです。

英名の「トード」というのは…
なんとヒキガエルだそう!
確かに、花が「何か」の顔には見えますが、
その「何か」はヒキガエルではないと思うんですけどね・笑



フラックスというのはアマ(亜麻)の英名です。
葉の形がアマに似ていることから来ているそう。

ウンラン(海蘭)というのは
海岸に多く生える蘭のような花をつける植物という意味。
黄色い花を咲かせる、リナリアとキンギョソウの中間のような植物です。
その植物の仲間で、葉が松の葉のようなので
マツバウンランという名前になりました。



花の形は少し複雑で、特別の訪花昆虫がいるのかな?という感じですが、
この早々にできた種子と帰化出来る繁殖力を見ると、
どうも自家受粉してるのかなあ?という感じがします。




ストレプトカーパス

2007-02-18 | 双子葉植物・キク亜綱
ストレプトカーパス‘クリスタルアイス’

ちょっと不思議な雰囲気の花です。
イワタバコ科です。

そういわれてみると、ちりめん状の葉や、
花の終わった後がイワタバコっぽいです
鎌倉へ行くと、たくさんイワタバコがはえてますよね…

Streptocarpusには strepto=ねじれたとcarpus=果実という意味があり、
細長い実が、らせん状にねじれることからきているそうです。

ストレプトカーパスの一種にはウシノシタという和名がついているものがあります。
この植物は異様に大きな葉っぱが一枚しかないんです。
でれーんとのびた葉は、まさに一本の牛タン・笑

ははこぐさ。

2007-02-15 | 双子葉植物・キク亜綱


これは、たぶんハハコグサです。
…というのは、アキノハハコグサ(絶滅危惧種)、セイタカハハコグサ、ただのハハコグサ…とこの仲間にはいくつか種類があるからなんです。
以前、帰化植物図鑑を見て、外観は私の守備範囲ではないけれどこの草に種類があったなんて面白いなあ。なんて思った記憶があります。
で調べました。

アキノハハコグサは絶滅危惧種ということからして、まず無いなあ。
さらに、「より大型で高さ60cm」というコメントがあったので、
写真のものがせいぜい10~20cmということから、これもまた該当せず…。
よって、写真の植物はアキノハハコグサではないなあというところまではいきました。
また、セイタカハハコグサは花が茶色いというので、違うなあとおもったのです。
なので、消去法でハハコグサ
かな…

でも、雑種もあるらしいんですよね…
というわけで、「たぶん…」がつきます~
ああ、情けない…

ノースポール

2007-02-12 | 双子葉植物・キク亜綱
このお花、よく花壇や庭先で見かけますよね。

私がこの花に出会ったのは、小学校2年生のとき。
地域の緑化運動?!で配られました。
そのときの私は子供心に、「ノースポール」というちょっとお洒落?!な響きから、
さぞや素敵な花なんだろうなあと、かってな想像をしていました。
しかし実際きたのは、素朴でどこかで見たことあるようなこの花。
がっかりした記憶があります

ですが、このお花、よーく見ると、とってもかわいいんですよね

冬だって元気に咲くし、少々の日陰じゃへこたれません!
他のお花とよせ植えしても、控えめなので、
他のお花の引き立ててくれます!

あのときはわからなかった良さが、今ではわかるようになりました

マーガレット

2007-02-04 | 双子葉植物・キク亜綱
今日はマーガレットです。
最近流行りなのか、このようなピンク色のマーガレットをよく見かけますね!

細い葉っぱと華奢な茎は、花の色形などは同じキク科のコスモスにちょっぴり似ています。
ですが、花や葉のマット(艶消し)な質感がコスモスとの違いをはっきりさせていますね♪

寒さに当たったせいか、色が濃く出ていて、
一瞬マーガレットだとわかりませんでした!
最近は濃いピンクとか八重とかいろんな種類があるようです。



オニタビラコ

2007-02-03 | 双子葉植物・キク亜綱
呪文のようですが、この黄色いお花の名前です。

鬼田平子とかきます。
田平子というのは葉っぱがぺったりと田んぼに張り付くように生える姿が由来だそうです。
オニとは大きいという意味。「タビラコ」とにていて、タビラコに比べて大きいのでつきました。

ちなみにタビラコというのは春の七草に出てくる、
ホトケノザの別名です。和名ではコオニタビラコ( Lapsana apogonoides)というのが正式。
コオニタビラコの栽培は難しく、あの籠に入った七草セットを生産する方は、
苦労して、野山で集めてきたりもするという話をききました。

それに比べて、この写真のオニタビラコ(Youngia japonica )はどこでも生えてますね
食べられなくも無いらしいのですが、毛が生えててかたくて苦いらしいです

☆学名をごらんいただけばお分かりかとおもいますが、実はオニタビラコとコオニタビラコ(=タビラコ)は属が異なります。
コオニがヤブタビラコ属(Lapsana)オニがオニタビラコ属(Youngia )です。


シチヘンゲ

2007-01-27 | 双子葉植物・キク亜綱
今日はランタナをご紹介します。

この花は、咲き始めは黄色やオレンジですが、
咲き進むにつれ、赤やピンクに色変わりします。
そのため和名をシチヘンゲ(七変化)といいます。

本来の花期は夏なのですが、
冬にもかかわらず元気に咲いていました!
写真下はランタナの実。
今は緑ですが、やがて日扇の実(ひおうぎのみ=ぬばたま)のような光沢の、
濃い青色になります。

ランタナの学名はLantana camara(ランタナ・カマラ)といいます。

ちなみにランタナの由来はラテン語の曲げるという意味の「lentare」に由来するという説と、
ガマズミ(ビバーナム)属につけられたラテン古名からの転用であるという説があるそうです。

ビバーナム属にはViburnum lantana (ビバーナム・ランタナ)という赤くてかわいいが、
強烈な悪臭のある実をかたまってつける木があるので、
なにか関連があるのかもしれないですね。

ビバーナム属とランタナ属、葉っぱの雰囲気や、
花が丸く咲くこと、花の形がにているものがある、
濃い青色の実をつける種類があることなどが
二つの属が似ていると思われた原因かな?と思います。

(★現在の分類では、ビバーナム属はスイカズラ科で、ランタナ属はクマツヅラ科とまったく異なった分類となっています。)

ちょっとかわいそう…。

2007-01-23 | 双子葉植物・キク亜綱
今日はブタナをご紹介します!

他のお花がみーんなロゼットで休業中なのに、
なぜだかお花を咲かせてがんばっていました!

帰化植物って、やっぱりしたたかですね…

このお花タンポポそっくりですが、葉におじいさんの無精ひげのような、
強い毛が生えているのが特徴のひとつ。
(ふつうは花茎も枝分かれするのですが、
冬場なので、そこまでの元気はなかった模様。花は1本に1個でした。)

ヒポコエリス・ラディカータ(Hypocheris radicata)という
キク科エゾコウゾリナ属の植物。
ブタナというのは正式な和名です。

ヒポコエリスという属名には、ギリシア語で「豚のため」に由来するそう。
豚が根っこを好んで食べることからだといいます。
ブタナというのも、それを訳しての事・・・
もうちょっと、かわいい名前にしてあげればよかったのにと思います


熱いくちびる

2007-01-15 | 双子葉植物・キク亜綱
最近良く街中で見かけるので、ご紹介!
チェリーセージの‘ホットリップス’という品種だと判りました!
熱いくちびる?!とちょと笑ってしまいましたが、
なんとなく気持は判ります

とにかく、すごくかわいいですよね!
この品種、季節によって色の出方がかわってくるらしいです。
面白いですね!
この花を見ると、サンリオのマイメロディちゃん
(赤い帽子のウサギのキャラクター)を思い出します。

さてさて、この植物、学名をサルヴィア・ミクロフィラ
Salvia microphyllaといいます。

え?セージなのにサルヴィア?!と思われるかもしれません。
私も昔はサルヴィアというとヒゴロモソウSalvia splendens
…赤や紫の苞を持った花が房状につく、背丈20cmくらい、花壇でよく見かけるタイプだと思ってました。

でも、サルヴィア属にはほかにもたくさんの種類があって、
サルヴィア・ナントカという学名をそれぞれが持っています。

ところがその中の多くはサルヴィアとは呼ばれず、
●●セージと呼ばれています。

ヨーロッパでは‘セージ’(ヤクヨウサルヴィア)は生活に欠かせない、
人々にとってなじみの深~い植物だそう。
‘ミズジマイマイ’が通称‘カタツムリ’と呼ばれるように、
‘サルヴィア’よりも‘セージ’という名称のほうがヨーロッパの国々では親しまれていたんでしょうね。

そのため同じ属の植物はもちろん似たような外見を持つものにも、
‘セージ’という名称がつけられたようです。

わー、いろいろ書いてたら、四百字詰め原稿用紙約二枚分の文章に…
今度から、簡潔にわかりやすい文章をめざします…