野原うた

日々美しい自然の花や生き物などを紹介するブログ。

ヘビウリ

2007-11-19 | 双子葉植物・ビワモドキ(ツバキ)亜綱


科名:ウリ科Cucurbitaceae
属名:カラスウリ属Trichosanthes
和名:ヘビウリ
漢字:蛇瓜
学名:Trichosanthes cucumerina L. var.anguina (L.) Haines
読み:トリコサンテス・ククメリナ・アングイナ
異名:Trichosanthes anguina L.
読み:トリコサンテス・アングイナ
英名:common snake gourd、serpent cucumber
別名:ゴーダビーン
流通名:――
撮影場所:↑大阪府大阪市 咲くやこの花館
撮影日時:2004.09.28 

今、ウリ科にはまっているので、のせてみました。
ここで面白い事を発見!

広島の植物園でヘビウリとして撮影したもの(青々してる、あまりくねらず太め)と、
大阪の植物園でヘビウリとして撮影したもの(白っぽい、くねって細身)が、
どう見ても違います

で、調べてみました。

「園芸植物大事典」の写真と解説によれば、
大阪の植物園のものがいわゆるヘビウリ :Trichosanthes cucumerina L. var.anguina だと判明。

では広島のほうは何者なの?!と思ってさらにしらべると…
どうもTrichosanthes cucumerina L. というのが似た姿をしています。
「東南アジア市場図鑑」と「植物の世界」では、この学名がヘビウリにあたっています。
確かに間違いではないのかも…

ただ、ヘビウリという和名には、ひとつの学名しか無いはず…

うーん、どうなんだろ~


帯白色でグネグネのものと緑色であまりグネグネしないもの、見た目は違うけど…

キュウリにもスーパーでよく見る細身のもの、加賀太とか形がちがうのや
タイのキュウリのように半分白いのとかがあるから、
その程度の差なのかな… 


どなたか最新情報ご存知でしたら、お知恵をお貸しください~

ちなみにこれ↓は広島の植物園で
ヘビウリとして撮影したものの雄花です。


コシオガマ

2007-11-17 | 双子葉植物・キク亜綱

科名:ゴマノハグサ科Scrophulariaceae
属名:コシオガマ属Phtheirospermum
和名:コシオガマ
漢字:小塩竃
学名:Phtheirospermum japonicum (Thunb.) Kanitz
読み:?・ヤポニクム(ヤポニカム)
英名:--
別名:--
流通名:--
撮影場所:神奈川県厚木市船子
撮影日時:2007.10.14 

公園にある藪をぷらぷら見ていると、
ちょっと奥のほうになにやらピンクの花が…!
この時期の花にしてはやけに大きくカワイイっぽい!
葉っぱがぎざぎざだし、どうせ植栽だろうなあ~
としっかり見ないで通り過ぎたのですが…

次の日、どうしてもどうしても正体が気になったので、
改めて厚木まで二時間かけて行きました…我ながらバカです

藪に分け入り、花をじっくり観察。
お初にお目にかかる植物でした!!

早速、写真にとったり、葉っぱをさわったりしました。
葉は手に粘つくような感じがします。
アキノノゲシか何かの綿毛がくっついていました。
丈は意外と長く、他の草に負けじとがんばっています。



…お初の花に出会い、
ほくほくしながら公園から程近い母校へむかいました。
するとどうでしょう。
道端にも同じ植物が!!↓


こちらのほうは若干花色が薄いよう?
花に傷がなく綺麗だったので、アップでのせます~


4年通っていたときは気がつかなかったのに、
見つかるときにはまとめて?見つかるんだなあと驚きでした。

近くで見た姿形からすると、植栽ではなさそう…
家で調べるのももどかしく、
母校のよっちゃんさんにさっそく撮ったばかりの写真を見せて、
名前を聞きました!

なんと、コシオガマ!!

分布が広くとくに珍しい植物ではないそうですが、
今ま校内に生えていることには気がつかなかったとのこと。

いいもの見つけたなあ~
バカみたいですが、ちゃんと確認しに戻ってよかった~



カラスウリ

2007-11-17 | 双子葉植物・ビワモドキ(ツバキ)亜綱

科名:ウリ科Cucurbitaceae
属名:カラスウリ属Trichosanthes
和名:カラスウリ
漢字:烏瓜
学名:Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav.
読み:トリコサンテス・ククメロイデス?
英名:――
別名:玉章(たまずさ)
語源:唐朱瓜(からしゅうり)
→実の色が、唐より伝わった朱墨(辰砂という鉱物からできる顔料)に似ているため、
唐より伝わった朱の色をした瓜→唐朱瓜となったようです。)
流通名:――
撮影場所:花・東京都大田区下丸子他、実・神奈川県本厚木
撮影日時:花・2007.09.02~09.08、実2007.10.13

こんなに美しい花、意外と身近なところにあるのに
その存在になかなか気がつきません。
というのも夕方から夜に咲くからなんです。

ツルや実は比較的見るのですが、
いざ花を見たいとなると、
時間が合わなかったり…

美しく咲いた花を発見できた喜びは、
筆舌に尽くしがたいものがありました

本当に完璧にひらくともっと花弁の先のレース状の部分は
広がるようです。
来年ちょっと探してみようと思います。



以前キカラスウリをご紹介しましたが、
カラスウリも雌雄異株です。

雄雌の判断は花の付け根の子房(ふくらみ)のあるなしでわかります。
子房があれば雌花です。
雄花は花の付け根がすんなりとしていて、花が終わるとぽろんと落ちます。

また花の付き方もそれぞれ異なります。
雄花は蕾がいくつも集まってつき、
雌花はまばらにつきます。


さてさて、おなじみカラスウリの実です。
名前の由来が‘唐朱瓜’だったとは今回調べてはじめてわかりました。

若い実は縞が可愛く特徴的です。
赤い実は藪の中でよく目立つので、
花よりも実のほうが有名な植物ですね。

実を割るとどろりと不気味な黄色っぽい果肉が…
黒い種もあいまってなんともいえぬビジュアルになります・笑
果肉はシモヤケにぬるといいと近所の方に聞きました。
足のゆびなどに塗ったひには
布団に入るときどうしたらいいの?という感じで今だチャレンジしてません。




せっかく、カラスとキカラスがそろったので、
両者はいったいどこが違うかくらべてみました。

花はよく似ていますが、
よく見ると、花弁の分かれ方が異なります。
花の形の違いは、一度気がつくとすぐ区別できるようになります。

下の図を見てから、
花の写真を見ると、どうちがうか?というのが
わかりやすいと思います。


↑また葉の質感が異なります。
粉をふいたように白っぽいものはカラスウリ、
光沢がありつやつやしているものがキカラスウリです。


果実は、まず熟したときの色が違います、
カラスウリは朱色、キカラスウリは黄色です。
若いうちの実は、どちらも緑ですが、
カラスウリは黄緑色で白っぽい筋がはいります。
キカラスウリは緑色で、明瞭な筋はありません。

実の形もカラスウリは長楕円が多く、キカラスは球形です。

蕾の形もカラスウリはまあるく、キカラスウリはゴツゴツしています。

それっぽいものを見つけたときの
参考になったらうれしいです

東京でも、意外と身近なところにこんな美しい花が咲いています。
ぜひみなさんも探してみてくださいね!
★今は(11月ごろ)赤い実が付いているので、
その実があった場所を覚えておいて、
来年の夏に観察しに行けばバッチリです

ムラサキヒメフウチョウ

2007-10-28 | 双子葉植物・ビワモドキ(ツバキ)亜綱


科名フウチョウソウ科Capparaceae
属名:クレオメ属Cleome(フウチョウソウ属)
和名:ムラサキヒメフウチョウ??
漢字:紫姫風蝶
学名:Cleome chelidonii L.
読み:クレオメ・ チェリドニー
英名:――
タイ名:phak san, phak sian pa
流通名:――
撮影場所:タイ王国 チェンマイ(Chiangmai,Thailand)
撮影日時:2007.03.02


タイ名があり、タイの植物のページにのっていたので、
もともとタイに自生している植物のようです。
ハーブとして利用できるようですが、オールタイ文字なので意味プーでした。

和名があるのに驚きました。
この可憐なすがたにぴったりの名前ですね!

園芸のクレオメとはちがった、
慎ましい美しさにとても魅力を感じます。

花はあまり似ていませんが、
葉や種は、ああクレオメの仲間だなあ~って感じがします・笑

タヌキコマツナギ

2007-10-28 | 双子葉植物・バラ亜綱


科名:マメ科Fabaceae
属名:インディゴフェラ属Indigofera(コマツナギ属)
和名:タヌキコマツナギ??
漢字:狸駒繋
学名:Indigofera hirsuta L.
読み:インディゴフィラ・ヒルスタ
英名:hairy indigo (毛むくじゃらの藍)
別名:――
流通名:――
撮影場所:タイ王国 チェンマイ(Chiangmai,Thailand)
撮影日時:2007.03.02


タイでは畑の雑草のようでした。
(もともとタイに自生しているのか帰化したものかは調べ中です。)

房状になった真紅の花が、とても印象的。
畑で栽培されている植物より、雑草のほうに魅力を感じてしまいました{/face_nika/} 

日本では、西表島の海岸沿いに帰化しているそうですが、
どうも、その写真のものはIndigofera miniata に見えます~
Indigofera hirsuta L.の葉っぱは大きくて支脈がはっきりしています。
花序も細長く、タヌキマメのように金色?の毛が生えています。

ので、Indigofera hirsutaL.=タヌキコマツナギではないかもしれません…もうちょっと調べてみます。