野原うた

日々美しい自然の花や生き物などを紹介するブログ。

キカラスウリ

2007-09-10 | 双子葉植物・ビワモドキ(ツバキ)亜綱
科名:ウリ科Cucurbitaceae
属名:カラスウリ属Trichosanthes
和名:キカラスウリ
漢字:黄烏瓜
学名:Trichosanthes kirilowii Maxim. var. japonica (Miq.) Kitamura
読み:トリコサンテス・キリローウィ・ヤポニカ
英名:――
別名:――
流通名:――
撮影場所:東京都大田区下丸子他
撮影日時:2007.09.02~09.08

この花、何時ごろ咲くのかがいまいち判らず、
写真を撮るまでに結構苦労をしました

夜道をさまよい歩き、自転車やバイクでひた走り…
夜、時間を変えて、足を運んだり、
朝早起きして見に行ったり…

で、明け方に見に行ったとき、ようやくそれなりの写真が!!

夜9時ごろ行けばもっといい感じに咲いてるのかもしれません…
もう一度行ってみようかちょっと考えています。



ちなみに、カラスウリ属って雌雄異株なんですって。
この写真を撮るまで気がつきませんでした。
ヘチマやキュウリのように、一本で雄花雌花がつくかと
ずーっと思っていました



こうやって見ると、雄花のほうが繊細ですね~
他の方の写真をみると、
キカラスウリの雌花ももっとふさふさが長いんですよね…
個体差かなあ~




まん丸グリーンのボールのような実。
葉はカラスウリと違って光沢があります。

花はおいしいのか、蕾には、タマゴが産み付けられていたり、
むしゃむしゃやっている虫たちが…
















コマツヨイグサ

2007-09-09 | 双子葉植物・バラ亜綱

科名:アカバナ科 Onagraceae
属名:オエノテラ属Oenothera (マツヨイグサ属)
和名:コマツヨイグサ
漢字:小待宵草
学名:Oenothera laciniata Hill.
読み:オエノテラ・ラシニアタ
別名:切葉待宵草
流通名:――
英名:cutleaf eveningprimrose(切葉の月見草)

撮影場所:東京都大田区下丸子駅付近
撮影日:2007.09.08

夜明けの環八の分離帯にクリーム色の花が…
明け方だしもしかしたら昼間はしぼむのかも…
そう思い、急いで撮影しました。

マツヨイグサの仲間は似ているものが多く、さらに帰化植物が多い。
そのため、ちゃんと同定できるかなあ?と思っていましたが、
花が小さく、色がクリーム色、葉っぱがギザギサ↓という点、などから
すぐ名前がわかりました。
コマツヨイグサはとても普通にみられる帰化植物だそうです。
だから道路の分離帯でも逞しくそだっているんですね。

↑マツヨイグサの仲間は花のつくりが面白いです。
花柄ように見える部分が実はがく筒で、
その下に子房があります。

花粉は粘り気があり、自家受粉で結実するそう↑

マツヨイグサの同定では、花がしぼんだとき、
赤っぽくなるものという点も、重要です。
ぜひ、花だけでなく、その付き方、
しぼんだときの色、葉っぱなどの形を観察してみてください!





ツルウリクサ

2007-09-09 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:ゴマノハグサ科Scrophulariaceae
属名:トレニア属Torenia(ツルウリクサ属)
和名:ツルウリクサ
漢字:蔓瓜草
学名:Torenia concolorLindley var. formosana Yamazaki
読み:トレニア・コンコロル(コンカラー)・フォルモサナ
英名:Taiwan wishbone flower
別名:――
流通名:――
撮影場所:茨城県 つくば市 筑波実験植物園
撮影日時:2007.09.08

ツルウリクサというからには、
ウリクサと同属なのかと思いましたが、
別の属でした!

葉っぱの形や花、実の雰囲気もよく似ていますが、
サイズがまったく違います。

ツルウリクサは奄美大島・宮古に自生しているそうです!
(「琉球弧野山の花」より)
どうも最近の情報では絶滅しかけているそう…ざんねんな話です。


さてさて、トレニア・コンコロルとどう違うのかなあと調べると、
よくわかりませんでした

しいていえば、
園芸で出回っているコンコロルは色が濃くてかわいくないのですが、
写真に撮ったツルウリクサは素敵な色をしています…




その名のとおり、つるがたらーんとたれていますね!

formosanaというのは台湾をさしているそう。
台湾にも分布があるためのようです。

英名の‘台湾ウィッシュボーンフラワー’ですが、
2本の雄しべがアーチ型になっていて、葯でくっついている様子が、
鳥の胸の叉骨(願かけ骨:wishbone)のように見えるからなんだとか。

最初にこの花の雄しべを見たときには、
葯がくっついているのが不思議でたまりませんでした!!


ちなみにウィッシュボーンというのは、
二人で願いをかけながら互いの親指を合わせてウィッシュボーンの両端を握り、引き上げるようにして折ったとき、大きく残ったほうの願いがかなうという遊びだそう。

…日本の風習のせいか、
お箸で骨を取り合うのを想像してしまいました
そのせいか、楽しい食卓の風景とは
どうしてもつながりませんでした

もっと柔軟な思考をしないとだめですね

アイナエ

2007-09-08 | 双子葉植物・キク亜綱
科名:マチン科 Loganiaceae (旧フジウツギ科)
属名:アイナエ属 Mitrasacme
和名:アイナエ
漢字:藍苗??
学名:Mitrasacme pygmaea R. Brown
読み:--・ピグメア(判明したら、追記します~)
別名:――
流通名:――
英名:――

撮影場所:茨城県 つくば市 筑波実験植物園
撮影日:2007.09.08

筑波の植物園へ行ってきました。
珍しい植物は無いか?とアンテナ張り巡らせて、
一生懸命下を向いて歩きました

すると、なんだか見慣れない、小さな小さな植物が…

ナデシコ科のハコベの仲間かなあ??と思いつつ、
しゃがんでよーく見ます…

花のつくりが、どうも違う…
葉っぱは赤みが差しているし…

写真にとりズームすると、筒花の内側に、細かい毛が見えます。
雰囲気から行くとリンドウの仲間っぽいけどなあ…
なんて考えつつ、携帯した図鑑をしらべます。

すると、ちゃんと載っていました!!
マチン科ですって…
リンドウ科やキョウチクトウ科と類縁があるそうです。

マチン科ってあまり聞きなれませんよね。
私たちと縁遠い植物なのかと思いきや、
身近なところでは、「カロライナジャスミン」があります。
ちょっと意外です。
黄色い筒型の花で、甘い香り。
常緑で強健なためフェンスや垣根に絡ませてあるのを見かけます。
ジャスミンの名がつくため、
モクセイ科のジャスミンと勘違いをし、お茶を作った人が
中毒を起こしたなんてことが…

ちなみに以前は〝Loganiaceae"というと、
フジウツギ科だったのですが、
フジウツギ属が独立して、
フジウツギ科〝Buddlejaceae"となったので、
〝Loganiaceae"=マチン科となったのだそうです。


このアイナエは在来の植物だそう。
ですが、分布がひろく、本州から沖縄、朝鮮半島、中国、インド、マレーシア
ミクロネシア、オーストラリアなどにもあるんだとか!!

この花は、午後になるととじてしまうそうで、
植物園に入ってすぐに見つけられたのはラッキーでした
   


                    面白い形の果実です↑
最初虫食い穴なのか?と思いましたが、もともとこういう形のようです。



アイナエの字は藍の苗となっていますが、
確かな由来はわからないそう…
どういう意味なんでしょうね!!

図鑑を見ていて、ちょっとかわいらしいし、
変な名だなあと、まえまえから気になっていた植物だったので、
発見できてうれしかったです。