野原うた

日々美しい自然の花や生き物などを紹介するブログ。

カラスウリ

2007-11-17 | 双子葉植物・ビワモドキ(ツバキ)亜綱

科名:ウリ科Cucurbitaceae
属名:カラスウリ属Trichosanthes
和名:カラスウリ
漢字:烏瓜
学名:Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav.
読み:トリコサンテス・ククメロイデス?
英名:――
別名:玉章(たまずさ)
語源:唐朱瓜(からしゅうり)
→実の色が、唐より伝わった朱墨(辰砂という鉱物からできる顔料)に似ているため、
唐より伝わった朱の色をした瓜→唐朱瓜となったようです。)
流通名:――
撮影場所:花・東京都大田区下丸子他、実・神奈川県本厚木
撮影日時:花・2007.09.02~09.08、実2007.10.13

こんなに美しい花、意外と身近なところにあるのに
その存在になかなか気がつきません。
というのも夕方から夜に咲くからなんです。

ツルや実は比較的見るのですが、
いざ花を見たいとなると、
時間が合わなかったり…

美しく咲いた花を発見できた喜びは、
筆舌に尽くしがたいものがありました

本当に完璧にひらくともっと花弁の先のレース状の部分は
広がるようです。
来年ちょっと探してみようと思います。



以前キカラスウリをご紹介しましたが、
カラスウリも雌雄異株です。

雄雌の判断は花の付け根の子房(ふくらみ)のあるなしでわかります。
子房があれば雌花です。
雄花は花の付け根がすんなりとしていて、花が終わるとぽろんと落ちます。

また花の付き方もそれぞれ異なります。
雄花は蕾がいくつも集まってつき、
雌花はまばらにつきます。


さてさて、おなじみカラスウリの実です。
名前の由来が‘唐朱瓜’だったとは今回調べてはじめてわかりました。

若い実は縞が可愛く特徴的です。
赤い実は藪の中でよく目立つので、
花よりも実のほうが有名な植物ですね。

実を割るとどろりと不気味な黄色っぽい果肉が…
黒い種もあいまってなんともいえぬビジュアルになります・笑
果肉はシモヤケにぬるといいと近所の方に聞きました。
足のゆびなどに塗ったひには
布団に入るときどうしたらいいの?という感じで今だチャレンジしてません。




せっかく、カラスとキカラスがそろったので、
両者はいったいどこが違うかくらべてみました。

花はよく似ていますが、
よく見ると、花弁の分かれ方が異なります。
花の形の違いは、一度気がつくとすぐ区別できるようになります。

下の図を見てから、
花の写真を見ると、どうちがうか?というのが
わかりやすいと思います。


↑また葉の質感が異なります。
粉をふいたように白っぽいものはカラスウリ、
光沢がありつやつやしているものがキカラスウリです。


果実は、まず熟したときの色が違います、
カラスウリは朱色、キカラスウリは黄色です。
若いうちの実は、どちらも緑ですが、
カラスウリは黄緑色で白っぽい筋がはいります。
キカラスウリは緑色で、明瞭な筋はありません。

実の形もカラスウリは長楕円が多く、キカラスは球形です。

蕾の形もカラスウリはまあるく、キカラスウリはゴツゴツしています。

それっぽいものを見つけたときの
参考になったらうれしいです

東京でも、意外と身近なところにこんな美しい花が咲いています。
ぜひみなさんも探してみてくださいね!
★今は(11月ごろ)赤い実が付いているので、
その実があった場所を覚えておいて、
来年の夏に観察しに行けばバッチリです

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