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ホリエモン逮捕

2006年01月23日 17時29分54秒 | 社会

ライブドアの堀江社長ら4人逮捕…証取法違反容疑 (読売新聞) - goo ニュース

 彼は拘置所の部屋の中で、何を考えているのだろうか。「いい夢見させてもらった」という心境だろうか。人生、誰でも山あり谷ありではあるが、彼ほどの落差を経験できる人はなかなかいないだろう。

 今、新聞やテレビはこの問題で持ち切りある。その中で、「ホリエモン考」として、堀江貴文という人の行動や思考をどう評価するか、様々な論者が見解を述べている。

 例えば産経新聞の社説。昨年のニッポン放送およびフジテレビの騒動のときも、産経新聞は「メディアの公共性」云々と言って、堀江氏の行動に疑問を投げかけてきた。そういう立場からすると、今回の問題は「これはしたり」と言わんばかり、自分たちの主張を正当化させようとしている。

 もちろんそういう考え方もあっていいし、良いとも悪いともいえない。ただ、これは産経新聞に限ったことではないけれど、堀江氏の数々のエキセントリックな発言、例えば、「人の心も金で買える」「新聞とかテレビを殺していく」「法律で禁止されていなければ何をしてもいい」という発言をそのまま鵜呑みというのか、文字通り受け取って、それは良くない、間違った考え方だ、とする論調はどうかと思う。

 私は堀江氏をかばう気持ちは毛頭ない。今回の問題も「身に覚えはない」では済まされず、客観的に見て法律に違反しているなら、しかるべき裁きを受けなければならない。

 しかし、それと堀江氏の発言の評価は別である。ある本の一節に、「極端な主張は、往々にして、真理の一面を誇張した形で突いているが、真理そのものではない」とある。これは、堀江氏の発言にも当てはまると思う。おそらく、堀江氏も心の底から「金さえあればなんでもできる」と思っているのではないだろう。

 例えば、「新聞とかテレビを殺していく」という発言も、以前にも考えたことであるが、インターネットが普及しメディアが多様化する中で、既存のマスメディアは今後、どのように存在価値を主張していくのか、という問題提起であるし、また、「法律で禁止されていなければ何をしてもいい」というのは、たしかにそうで、決められたルールの範囲内の行動について、倫理的に問題があるとかどうとかいうのはおかしい。今回の問題は決められたルールの範囲を意図的に超えていたか、確信犯的に範囲内の行動であると思っていたことが、客観的にルールに違反していたということである。倫理的にどうこう言っていては経済活動は成り立たないのではないか。

 と、これが私の「ホリエモン考」である。