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若者

2005年06月28日 23時03分22秒 | 社会

山口県: 漫画見て思い付いた」 山口・光高校爆発事件

東京都: 「2人では抵抗される」 夫婦殺害、極めて計画的

福岡県: 「ヒトラーと呼べ」兄から命令…殺害事件の中3が供述

 「最近こういう事件が多いねぇ」という会話が世間で飛び交うようになって何十年と経っているんではないだろうか。そう考えると、「最近」の10代の若者による犯罪も特異なものではないように思う。それとも、こういう事件が当たり前になりすぎて感覚が麻痺しているのだろうか。

 なんにしても、こういう事件が起きる要因を考えなければならない。とはいっても、そんなことは容易にわかるものではない。人の心の内面など、神のみぞ知ることなのであって、新聞等に出てくる教育心理学者、精神医学者等による無責任な「推測」をもって、それで良しとすることはできない。

 話はそれるが、フジテレビの『グータン』という番組があった。今もやっているようだけど、内容がずいぶん異なる。以前のグータンには、名越康文なる精神科医がゲストの言動をもって、「あなたは○○のタイプです」などと精神分析をしていた。それをみていて、「あんた、それは人をみて言ってるだけじゃないの?」と疑いたくなるようなことがたびたびあった。もっとも、その分析を聞いて、出演されていたタレントの皆さんは、「当たってる~!」とかいって、盛り上がっていたので番組としてはよかったのかもしれませんが…。

 結局のところ、精神医学やら心理学は、統計学じゃないのかと思う。過去のデータの積み重ねによって、分析が成り立っているところがある。人生経験の豊富さがものをいう職業なのではないか。

 話を戻して、なぜこういう事件が多発するのか。あまり無責任なことはいえないが、時間的制約も考慮して、一つ、その要因を挙げるなら、「我慢」というものがなくなっていると思う。最近、五木寛之氏の『大河の一滴』を読んでそう感じた。その一部を抜粋すると、

 「現代の人間そのものを悪と見て、そこから出発する生き方もあるのではないか。その真暗闇の虚空に、もし一条の光がさしこむのが見え、暖かな風が肌に触れるのを感じたとしたなら、それはすばらしい体験である。まさに奇跡のような幸運であると思いたい。まず、これまでの人生観を根底からひっくり返し、「人が生きるということは苦しみの連続なのだ」と覚悟するところから出直す必要があるのではないか。」(20頁)

 まだ私は20年そこそこの人生しか歩んでいないので説得力に欠けると思うが(もしかすると、以上のところで批判的に見てしまった心理学者等の部類に属し、無責任な結論になるのではないかと危惧するが、まぁ私はこれで飯を食っているわけではないので…許容されるところでしょう。)、人生楽しいことばかりではない。嫌なこと、煩わしいことを避けてばかりではいけない。むしろ、煩わしいことのほうが多いのではないか。そういうことを我慢して乗り越えていくしかない。

 かつて、徳川家康はこういうことを言ったそうだ。
「人の一生は、重荷を負うて遠くへ行くがごとし。」 

 (以前にもこの言葉を引用したことがある。2005年3月26日
自分にとっては座右の銘の一つなのかもしれない。)

 「人生は苦しみの連続」である。こう考えていけば、人にもやさしい気持ちにもなれる余地も生まれる。こういう気概を、「最近の若者」はもってもらいたい。「最近の若者」の一人として、自分自身にも言い聞かせ、気を引き締め、生きていく。