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P の本棚

自分が読んだ本や見た映画の記録として。
ストーリーの紹介や感想ではありません。
あしからず。。。(__)

ステップ 重松清

2011年10月15日 | 重松清
喜びも悲しみも、心に残る傷も
すべてが自分のものになって、
胸に抱えながら、
すこしずつ落としていきながら、
人生は進んでいく。

受け入れていけばいい。
片意地を張らず、
恐れることなく。

喜びの涙も、悲しみの涙も、
どうしようもない不安も
やがて気付けば、自分の中で自分の糧になってくれているはず。


希望ヶ丘の人びと 重松清

2011年09月11日 | 重松清
人それぞれの幸せも
人それぞれの希望も、
ほんとに人それぞれだから

人がいっぱい集まっている街にも
いろんな幸せやいろんな希望がある

でも、幸せや希望って、一人では感じられないものだがら
誰かと分け合うことで、胸ににじんでくるものだから

「ありがとう」があふれたらいいね。

で、人の弱さや矛盾を笑って愛せるぐらい、
かっこいい大人になれたらいいよなあ。。。

気をつけ、礼。 重松清

2010年01月27日 | 重松清
小学4年から6年までの3年間で、自分の人生に大きな影響を与えた先生がいる。
当時、先生は大学を卒業したばかり。そう新米の先生だった。
ちょうど水谷豊の「熱中時代」が流行っていた。

先生はいつも熱い言葉を僕らに投げかけた。
その時の言葉が、僕らに与えた影響は計り知れない。
今の自分があるのも先生のおかげだ。

卒業して20年ぐらい経った頃、同窓会に来てくれた。
僕らの年は、当時の先生より年上になっていた。
先生は「もう年なんだ」というけれど、僕らにとっては関係ない。
僕らにとっていつまでも先生は先生だから…。

当時の先生は、きっと僕らの知らないところで、
いろんな悩みや後悔や苦しみなんかがあったんだろう。
大人になった僕らを前に、そんなことを思い出していたかもしれない。
ただ、ぼくらには感謝の言葉しかない。

あの時僕らに真剣に向き合ってくれた先生がいたからこそ、
僕らは今こうしてここにいるんだから…。

ブランケット・キャット 重松清

2010年01月25日 | 重松清
家に帰ると、しっぽを振りながら自分を出迎えてくれたうちの犬。

うれしくて、「ただいま」と言いながら、その頭を撫でていた…。

どうして人間の言葉が理解できるんだろうと不思議だった。


お腹がすくと、よく啼いてた。

散歩のひもを手に取ると、うれしそうに跳ね回っていた。


もういないと分かってるんだけど、

今でも朝、町を自転車で走っている時、よく似た白い犬がいると、

こっちを向いて「ワン!」て啼かないかなぁなんて…。

どこかに生まれ変わっていないかなぁなんて…。


ブルーベリー 重松清

2009年03月10日 | 重松清
自分の人生で出会った人の数って一体何人ぐらいなんだろう?

そのなかでいったい僕は何人の人を覚えていて

そして何人の人が僕を覚えているんだろう。

まあ、いいんだけどね。

今の僕にとって、大事なのは今だし…。




でも、ホントはそこが僕の歴史ってとこなんだろうけどね。

みぞれ  重松清

2009年01月29日 | 重松清
「息をするようにお話を書きたい」

この言葉は、小説をあえて「虚構の世界」とか「でっちあげ」という重松さんの謙虚さの表れだと思う。

だから超大作の後に読むと、物足りなかったりすることもあるんだけど、
ぼくらが感動と呼んでいるものは、
ぼくらの人生という一本のか細い糸のほんの小さな結び目だったりするのかもしれない。

「いのち」とか「人生」とか、難しくてか語れなくても、
今この一瞬を感じることはできる。
そんなことを感じてしまうのです。。。

最後の言葉ー戦場に遺された届かなかった二十四万字の手紙

2008年06月16日 | 重松清
重松清さんがNHKの渡辺さんと一緒に、戦地に遺された手紙を家族のもとに送り届け、番組化しようとした話を本にまとめたものが文庫化されました。

重松さんは、ちょうど同じぐらいの世代なので、彼の作品の時代背景は、自分と重なっていることが多い。
彼同様、私も子供の頃「戦争を知らない子供たち」を歌っていた。
そんな戦争を知らない僕らが、子供たちに何を伝えていけるのか……。

重松さんと渡辺さんが真摯に向き合って、必死に考えた姿が描かれています。


くちぶえ番長 重松清

2007年07月13日 | 重松清
涙もろいお父さんの幼なじみの女の子が引っ越してきた。

その子はまるで男の子みたいに何でも出来て、

髪をちょんまげにした、

くちぶえ番長だった。


物語は、重松さんの思い出話として始まる。

重松さんの作品は、よくこんなふうに

ほんとの話じゃないかと思わせるものが多い。

それだけ、気持ちがこもってるんだね。

きみの友だち 重松清

2007年05月11日 | 重松清
小さい頃、たしかに親友って奴にあこがれていた。
でも子供の頃の親友はどうしてもコロコロ入れ替わりがち…。

仲良くなると毎日のように遊んでいたのに、
学年が変わってクラスがかわると、全然遊ばなくなったり。

中学・高校・大学、そして社会人へ…。
そうした中で、友だちも変わっていった。

今思うのは、
いつまでも変わらない気持ちで会える友だち。
離れていても、変わらないでいられる友だち。
ずっと一緒にいられる友だち…。
いろんな友だちがいるんだなと言うこと。

今の自分を受け入れてくれる友だち。
こんなにありがたいものはないよね。

送り火 重松清

2007年01月22日 | 重松清
東京の富士見線沿いのニュータウン。かつての憧れのニュータウンも今では…。必死になって手に入れた我が家。でも、そこで暮らすうちに、知らず知らずに大事な何かを忘れてきてしまった人たち…。気がつけば、まるで抜け殻のよう…。
でもね。こんな町は日本中のあちらこちらに点在してるに違いない。

あなたの家は大丈夫?
あなたやあなたの大切な人を待ってくれていますか?
いつまでも変わらずに、あなたを待ってくれていますか…?