**ももくり日記**

なんでもない日常が大切で・・・

ミドルマン

2008-08-09 | おしごと
なんかどっと疲れた1週間であった。現場はまだ混乱のなか、
同僚の引継ぎの仕方にハケンさんがギブアップ。
「オレサマ」に呼ばれ、なんとかして~君の腕のみせどころとかなんとか。
仕事以外のアレンジも「仕事」のうち。完全にミドルマン。これが世でいう、
どっちにもいい顔しなきゃいけない中間管理職。つれぇーー(笑)

でもこの感じ、私は自分がハケンだった頃に経験している。
当時、社員のお姉さんが責務が自身キャパを超えた事により、
怒り狂ってふてくされて仕事にならず、私のボスが彼女の仕事とハケンの
私の仕事をスイッチさせたのである。つまり彼女をメインから外した。

これも今考えるとムチャぶりなのだが、当時私もよくわかっていなくって、
言われるがまま引き受けてしまった。
引継ぎを待っていたら、彼女は「えー。勝手にやれば?」と言わんばかりに
シカト。ミーティングをして営業から質問が出ても、
「それは今後ももさんがやるから。ももさんに聞けば?私、知らない。」
しーーーーーーん・・・・凍りつく一同。まだ何も引き継がれていないのに。

彼女自身の会社に対する不満をモロ八つ当たりされた状態が続いた。
でも、私は意地悪されても悲しくはなかった。根はいい人だと知っていたし、
外されたのは彼女自身の問題だし、ただ、どんな不満があろうとも、
会社でこのようなふるまいは、大人として美しくないな。と心に刻んだだけだった。
彼女は、それから1年くらいでこの会社を去った。
そして私は今に至る。

で、今回の同僚の引継ぎの仕方は、私の時と逆で、完璧主義流で、
軟禁詰め込み状態で教え続け、テストするようなやり方をし、
結果、27歳ギブアップというわけであーる。同僚も
休暇明けに、元のポジションに戻れなかったのはもとより、
司令塔が、さも重要任務のようにスイッチした新しい任務は、
ぶっちゃけたたき台さえできていない。それが彼女の不安になっている。
3ヶ月の休暇をただでやるわけにはいかん。そういう会社の姿勢は強固である。
いかなる理由でも休暇中、会社が利益のない期間給与を払い続け、補填人材を
取り教育するというギブがあったわけだから、
テイクを求めるのは当然か。

本当にうまくいかない。っていうか、私がギブアップ。
月曜、ハケンさんをランチに誘ってヒアリングしてみようと思う。

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大石静『ニッポンの横顔』
今、10chで、『四つの嘘』というドラマをやっているが、
あれも本の方が何倍も楽しいよ。ドラマの脚本はもちろん彼女が
やっている。彼女は有名女子大学の一貫校を出ているが、
女だらけの世界観が見事。決して美化しないあたりが好き。
女子はおどろおどろしいものであり、人生は思い通りになることのほうが
少ないという冷静な視点が、私にぴたりとくる。
アラフォーのように辛いながらもなんかみんな頑張っておされで前向き。
もいいけど、
同じ40代を見るならこっちのドラマのほうに「現実」に感じる。
多分、ドラマじゃ放映できない場面があるので、やっぱり本がおすすめ。

NHKのドラマなどを担当している有名な脚本家ですね。『ふたりっ子』とか
『巧名が辻』とかね。NHKドラマは見ないので、そっちはわからんけど
民法ドラマも数々やっているし、何よりエッセイが面白くて、
『わたしってブスだったの?』から、本は全部持っている。
森三中のずっとずっと前から、この表題はあった。
本の題名からもわかるように(笑)
ぱっと見からは計り知れない、ドラマチックな波乱万丈人生。
重大な病気を何度かしている上に、その刹那的な生き方もそうだし、
恋愛は、身を削るように破滅的だし、結婚の形もちょっと変わっていて、
とにかくすごいの。オオイシシズカ。

で、子供のいない彼女のエッセイに登場するオサムとマコトという
2匹の猫に対する「思い」の話も大好きだったのだが、
今回のエッセイで、2匹とも長寿をまっとうした話があり、
あやうく、コーヒーショップで号泣するところであった。
子供のいない夫婦が猫達を看取るという、10年ちょっと私達の未来を先ゆく
日常を垣間見ると、ぐっとくる。本当に心に迫る。