横浜の中小企業診断士 中原央です。
今日の横浜は、朝から雲ひとつなく晴れわたり、非常にさわやかなお天気です。
朝、アラームを止めた瞬間に意識が飛び、一瞬で30分が経ってしまいました。春眠暁を覚えずというところですね。
さて今日は、舌癌の治療1 異変から告知までの経過をお伝えします。
私の舌癌の発症は2006(平成18)年の夏ごろ。その前から虫歯治療を受けたことのある歯科医院から、前回の虫歯治療から半年ほどたったので再診に来るようにとの連絡を受けたところから始まります。
実はこの歯科医院、女房の母親はじめ、私が住んでいる地域に古くから住んでいる人たちには「ヤブ」で評判の歯科医院だったのです。前の通院中も「あの歯医者はヤブだから絶対にやめろ」と何人からも言われていました。
しかしもう1軒、行ったことのある歯科医院は、歯科医の年齢は私より若いのですが非常に態度が悪く、どうしようもないヤツと評価していました。
歯科医師会にも文句を言ったくらいひどかったんですね。それで「ヤブ」へ通い続けたわけです。
さてヤブ歯科で治療を受けていたものの、どうも舌の様子が変。通い始める少し前から口内炎と思い、ケナログ軟膏を買ってつけていました。
潰瘍化してきていましたので、歯科医院からも通院中は時折処方してもらって使っていましたが、一向によくなりません。市大病院の皮膚科でもついでに処方してもらうほど頻繁に使い、それでも回復しませんでした。
その間に潰瘍面が少しずつ大きくなっているような気がして、また痛みも増してくるなどしていましたが、何とか我慢していました。痛みが強いときには麻酔科で処方してもらっていたリドカイン7%(クリーム)を直接患部に塗るという、医師なら到底思いつかない方法で痛みを凌いでいました。
しかし通っている先の歯科医院でなぜ治療をしないのかなと思いつつ、うまい時間帯に開いている口腔外科を探しましたが、町医者の中ではうまいところが見つからずにいました。
結局、市大病院の皮膚科へ治療に出向いたとき、たまたまその日は時間に空きがあったので、口腔外科外来で診察の申し込みをしました。
紹介状がないので、自費で1600円を追加で負担しなければなりませんが、背に腹は変えられない。 手が空いていたのかすぐに診察となりました。
私から見れば若いおにいちゃん風の医師が「どうしました」との問いかけ。「いやあ、べろの口内炎が治らなくて。よく診察してもらえるとありがたいのですが」といってべろを出し、ウニュっと曲げて患部を見せました。
そうしたらこのおにいちゃんドクターは見た瞬間、「うっ、これは」と絶句。すぐにほかのドクターを呼びに行き、ベテランドクターが代わりに見てくれました。(あとで知ったのですが、この人が教授だった)
「ああ、これは。中原さん。すぐに検査に回す必要がありますから、組織をとらせてください。生検(組織検査)しましょう。麻酔をするから痛くはありませんよ」といって若手に検査の指示。
「切って縫うときは痛くないけど、局麻が痛いでしょう」などと反論するまもなく、即検査でした。
でもこういうときも大学病院なんですね。教授は局所麻酔をしてくれましたが、採取と縫合は若いお兄ちゃんに、「もう2ミリ右! もう少し深く!」などと指示をしながらやらせていました。まあ経験をつませるというところでしょうか。
この日は夕方、甲府市の客先へ出向く約束をしていましたので、舌に糸がついたままでかけましたが、そんなに強い痛みは残りませんでした。しかしやはり食事のときはつらく、リドカイン7%をつけながらという状態に変わりはありませんでした。
局所麻酔用のゲージは30番前後の細い針を使ってくれますが、舌は非常にデリケートな部分。舌の局麻はそれなりに痛いですよ!(正直なところ検査が痛かったらやって欲しくないよな。ぶつぶつ…)
翌日自宅へ戻り、もしやと思いネットで舌癌について検索をかけたところ、ある画像を発見(画像はお借りしました)。中国新聞のおまかせDOCというページに出ています。
この写真で自分の舌癌がわかった
「あっ! これだ! 何だよ、出ている場所はまったく同じじゃんか。これ舌癌だよ!」 まさに自分にとっては「大発見」という印象でした。
自分の舌癌の患部・この画像は2010年3月20日に追加アップしました
しかしその瞬間は、女房には言いませんでした。
翌週、再度口腔外科へ出向き、病棟の担当医をしているドクターと面談。
「検査の結果、細胞に活性が認められます。舌を原発とする扁平上皮がんです。今日からがん治療を始めましょう。まず抗がん剤を服用してもらいます。生検だけでは転移しているかがわかりません。専門機関で検査を受けてください。すぐ予約を入れます。明日かあさって行ってきてください。その結果を元に治療方針を決めましょう」
あっけないぐらいの話で、ここにドラマ性はありませんでした。
この日は院内で抗がん剤を処方してもらい、そのまま客先へ。
前もって覚悟が出来ていたというか、わかっていましたから、ショックはまったくありませんでした。
おまかせDOC 中国新聞医療サイト
http://www.omakase-doc.net/shika/
実はこの間、直前の9月末に、離れて住んでいる私の母親が信号無視の車にはねられ、左腕の骨2本を骨折するという交通事故に見舞われていました。
当日には救急病院へ駆けつけ、女房と交代で2泊。自宅で経過を見るとの方針と本人の強い希望で帰宅。ギプスで様子を見ていましたが、結局10月10日に手術を受けることになりました。
私の口腔外科での初診、生検は10月6日。
母親には自分のがんの事は隠し、ひたすら怪我を気遣う孝行息子のふりをしていました。
次回は治療方針の検討についてお伝えします。
記事一覧
舌癌の治療0・きっかけ
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/c5e17fbe1ee786fc0fadcfbbf22d0d0e
舌癌の治療1・異変から告知まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/efd242b5df4ea30e53fc6066633a0601
舌癌の治療2・治療方針の検討から入院まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/55432e45744fddeceaead290657d0c88
舌癌の治療3・どんな治療法か、入院からカテーテル設置まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/a42105dec7d382db15e59588b4af03a5
舌癌の治療4・抗がん剤、放射線治療の開始
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/0291a1d0a2194c9c5811d5c0fb7cf6f5
舌癌の治療5・抗がん剤、放射線の副作用
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/5db8bf27138ee0c482b83bc1c048bd2e
舌癌の治療6・モルヒネとがん性疼痛
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/6d61ad384fd8ce44fc1dddbfa2a40c0e
舌癌の治療7・栄養の補給
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/a3114839075c8dcb88c6c50d1e3b6a22
舌癌の治療8・治療を終えての感想
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/b1ac42ba895c04e301024820388a7719
今日の横浜は、朝から雲ひとつなく晴れわたり、非常にさわやかなお天気です。
朝、アラームを止めた瞬間に意識が飛び、一瞬で30分が経ってしまいました。春眠暁を覚えずというところですね。
さて今日は、舌癌の治療1 異変から告知までの経過をお伝えします。
私の舌癌の発症は2006(平成18)年の夏ごろ。その前から虫歯治療を受けたことのある歯科医院から、前回の虫歯治療から半年ほどたったので再診に来るようにとの連絡を受けたところから始まります。
実はこの歯科医院、女房の母親はじめ、私が住んでいる地域に古くから住んでいる人たちには「ヤブ」で評判の歯科医院だったのです。前の通院中も「あの歯医者はヤブだから絶対にやめろ」と何人からも言われていました。
しかしもう1軒、行ったことのある歯科医院は、歯科医の年齢は私より若いのですが非常に態度が悪く、どうしようもないヤツと評価していました。
歯科医師会にも文句を言ったくらいひどかったんですね。それで「ヤブ」へ通い続けたわけです。
さてヤブ歯科で治療を受けていたものの、どうも舌の様子が変。通い始める少し前から口内炎と思い、ケナログ軟膏を買ってつけていました。
潰瘍化してきていましたので、歯科医院からも通院中は時折処方してもらって使っていましたが、一向によくなりません。市大病院の皮膚科でもついでに処方してもらうほど頻繁に使い、それでも回復しませんでした。
その間に潰瘍面が少しずつ大きくなっているような気がして、また痛みも増してくるなどしていましたが、何とか我慢していました。痛みが強いときには麻酔科で処方してもらっていたリドカイン7%(クリーム)を直接患部に塗るという、医師なら到底思いつかない方法で痛みを凌いでいました。
しかし通っている先の歯科医院でなぜ治療をしないのかなと思いつつ、うまい時間帯に開いている口腔外科を探しましたが、町医者の中ではうまいところが見つからずにいました。
結局、市大病院の皮膚科へ治療に出向いたとき、たまたまその日は時間に空きがあったので、口腔外科外来で診察の申し込みをしました。
紹介状がないので、自費で1600円を追加で負担しなければなりませんが、背に腹は変えられない。 手が空いていたのかすぐに診察となりました。
私から見れば若いおにいちゃん風の医師が「どうしました」との問いかけ。「いやあ、べろの口内炎が治らなくて。よく診察してもらえるとありがたいのですが」といってべろを出し、ウニュっと曲げて患部を見せました。
そうしたらこのおにいちゃんドクターは見た瞬間、「うっ、これは」と絶句。すぐにほかのドクターを呼びに行き、ベテランドクターが代わりに見てくれました。(あとで知ったのですが、この人が教授だった)
「ああ、これは。中原さん。すぐに検査に回す必要がありますから、組織をとらせてください。生検(組織検査)しましょう。麻酔をするから痛くはありませんよ」といって若手に検査の指示。
「切って縫うときは痛くないけど、局麻が痛いでしょう」などと反論するまもなく、即検査でした。
でもこういうときも大学病院なんですね。教授は局所麻酔をしてくれましたが、採取と縫合は若いお兄ちゃんに、「もう2ミリ右! もう少し深く!」などと指示をしながらやらせていました。まあ経験をつませるというところでしょうか。
この日は夕方、甲府市の客先へ出向く約束をしていましたので、舌に糸がついたままでかけましたが、そんなに強い痛みは残りませんでした。しかしやはり食事のときはつらく、リドカイン7%をつけながらという状態に変わりはありませんでした。
局所麻酔用のゲージは30番前後の細い針を使ってくれますが、舌は非常にデリケートな部分。舌の局麻はそれなりに痛いですよ!(正直なところ検査が痛かったらやって欲しくないよな。ぶつぶつ…)
翌日自宅へ戻り、もしやと思いネットで舌癌について検索をかけたところ、ある画像を発見(画像はお借りしました)。中国新聞のおまかせDOCというページに出ています。
この写真で自分の舌癌がわかった
「あっ! これだ! 何だよ、出ている場所はまったく同じじゃんか。これ舌癌だよ!」 まさに自分にとっては「大発見」という印象でした。
自分の舌癌の患部・この画像は2010年3月20日に追加アップしました
しかしその瞬間は、女房には言いませんでした。
翌週、再度口腔外科へ出向き、病棟の担当医をしているドクターと面談。
「検査の結果、細胞に活性が認められます。舌を原発とする扁平上皮がんです。今日からがん治療を始めましょう。まず抗がん剤を服用してもらいます。生検だけでは転移しているかがわかりません。専門機関で検査を受けてください。すぐ予約を入れます。明日かあさって行ってきてください。その結果を元に治療方針を決めましょう」
あっけないぐらいの話で、ここにドラマ性はありませんでした。
この日は院内で抗がん剤を処方してもらい、そのまま客先へ。
前もって覚悟が出来ていたというか、わかっていましたから、ショックはまったくありませんでした。
おまかせDOC 中国新聞医療サイト
http://www.omakase-doc.net/shika/
実はこの間、直前の9月末に、離れて住んでいる私の母親が信号無視の車にはねられ、左腕の骨2本を骨折するという交通事故に見舞われていました。
当日には救急病院へ駆けつけ、女房と交代で2泊。自宅で経過を見るとの方針と本人の強い希望で帰宅。ギプスで様子を見ていましたが、結局10月10日に手術を受けることになりました。
私の口腔外科での初診、生検は10月6日。
母親には自分のがんの事は隠し、ひたすら怪我を気遣う孝行息子のふりをしていました。
次回は治療方針の検討についてお伝えします。
記事一覧
舌癌の治療0・きっかけ
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/c5e17fbe1ee786fc0fadcfbbf22d0d0e
舌癌の治療1・異変から告知まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/efd242b5df4ea30e53fc6066633a0601
舌癌の治療2・治療方針の検討から入院まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/55432e45744fddeceaead290657d0c88
舌癌の治療3・どんな治療法か、入院からカテーテル設置まで
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/a42105dec7d382db15e59588b4af03a5
舌癌の治療4・抗がん剤、放射線治療の開始
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/0291a1d0a2194c9c5811d5c0fb7cf6f5
舌癌の治療5・抗がん剤、放射線の副作用
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/5db8bf27138ee0c482b83bc1c048bd2e
舌癌の治療6・モルヒネとがん性疼痛
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/6d61ad384fd8ce44fc1dddbfa2a40c0e
舌癌の治療7・栄養の補給
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/a3114839075c8dcb88c6c50d1e3b6a22
舌癌の治療8・治療を終えての感想
http://blog.goo.ne.jp/miketama581024/e/b1ac42ba895c04e301024820388a7719