「グッド・ライアー 偽りのゲーム」
原題 GOOD LIAR
2019年 アメリカ
【Netflix】
原作 ニコラス・サール「老いたる詐欺師」
インターネットの出会い系サイトで知り合った老紳士、ロイ(イアン・マッケラン)と未亡人で資産家のベティ(ヘレン・ミレン)
実は、ロイはベテラン詐欺師で世間知らずのベティから全財産を騙し取ろうと策略を巡らせていたのです
ロイが詐欺師であることは早くから明かされていて、ベティがどうなってしまうのか心配なところですが何といっても大女優ヘレン・ミレン
そう易々と騙されるわけはないでしょうとワクワクしながら観ました
2人がベルリンへ旅行するあたりから、どうやら第二次大戦中に何かあったらしいことが分ってきて…
後はお見事~!
ベティの過去は屈辱的なもので簡単に帳消しにできるものではありませんがスッキリしました!!
ロイさん、悪いことはするもんじゃありませんよ
「善きサムからの贈り物」
原題 GOOD SAM
2019年 アメリカ
【Netflix】
ニューヨークでお金が必要な人たちに匿名で大金を届ける人物が現れ、世間はその人物を『善きサマリア人』に譬えて「善きサム」と呼びます
日々、凄惨な事件現場ばかり見ているテレビリポーターのティヤ(ケイト・ブラッドリー)は見返りを求めない行動が信じられず彼の正体と動機を探り始めます
最初からキーマンとなる
消防隊員のチャド(エリック・ヘイズ)と若手実業家のマルコ(ジャック・ハンセン)が登場
ティヤを挟んでの三角関係でもあります
ティヤの調べで善きサムと大金を受け取った人々との関係が明らかになってその正体がわかるのですが…
単に、誰がサムか?真意は?を描く作品ではありませんでした
不思議なことに善きサムの善行が人々に伝染し、お金に限らず困った人を助けようとする人間が次々と現れるのです
自分がサムだ、と嘘をついた人間も、実際に善行を成していました
優しさの連鎖で世の中が暮らしやすくなればこんな素晴らしいことはありません
観ていて気持ちのよい心温まる作品でした
「ホット・サマー・ナイツ/HOT SUMMER NIGHTS」
原題 HOT SUMMER NIGHTS
2017年 アメリカ
【ムービープラス】
1991年、最愛の父を亡くしたショックから立ち直ることが出来ないでいるダニエル(ティモシー・シャラメ)
母の勧めでひと夏を過ごすため叔母の暮らす海辺の小さな町・ケープコッドにやってきます
母の勧めでひと夏を過ごすため叔母の暮らす海辺の小さな町・ケープコッドにやってきます
友人も出来ず冴えないダニエルはワルで有名なハンター(アレックス・ロー)とつるんでクスリの密売を始めます
ドライブインシアターで出会った町一番の美女と称されるマッケイラ(マイカ・モンロー)に一目ぼれしたダニエル
実はマッケイラはハンターの妹で「妹には近寄るな」と釘を刺されます
しかし、ダニエルとマッケイラの恋は燃え上がり、ハンターには内緒で付き合いを続け、またハンターとクスリを売っていることはマッケイラには内緒にしています
コカイン密売にも手を出し高級車を乗り回すなど、どんどん箍が外れていくダニエルに密売組織の仁義と怖さを訴えるハンターですがもう聞く耳をもちません
あとは想像の通り
若造が一時の調子の良さに浮かれ、そして破滅を迎えるといういかにもアメリカらしい物語でした
ハンターは組織に殺されますが、ダニエルは大金を手に無事逃げおおせたようです
いつの日か、大人になったダニエルはこのひと夏を思い出すのでしょうか
兄亡きあと町を出たマッケイラはどこでどうしているのか…
ハンターとマッケイラ、兄と妹の確執が哀しかったです
ダニエルの弾けっぷりに「最愛の父を亡くした」の部分がかき消されてしまったのは少し残念でした
「ホームスティ ボクと僕の100日間」
原題 HOMESTAY
2018年 タイ
【Amazon Prime Video】
原作 森絵都「カラフル」
死んだはずの“ボク”の魂は謎の声に「当選しました」と告げられ、自殺した高校生、ミンの肉体にホームスティすることになり、ミンの自殺の原因を100日以内に突き止めなければボクの魂は永遠に消えてしまうのだと聞かされます
生き返ったミンとして再スタートしたボクは初めての場所で見知らぬ家族や同級生に囲まれながら違和感だらけの学校生活を送り始めるのでした
原作を読んでいるのですが覚えているのは結末のみ
どうやって自殺の理由を突き止めるのでしょう
先輩でミンの恋人だったらしいパイ(チャープラン・アーリークン)や同級生でミンに想いを寄せているっぽいリーとの恋模様もどうなっていくのか
良好ではないらしい家族との関係は?
100日間の新しい人生でボクは何を学ぶのでしょう
ラスト
笑顔のミンが独り言つ「人生は地上にいる短い時間のホームステイに過ぎない」
以前、同じ言葉を仏教関係の書籍で読んだことがあります
仏教国、タイならではの作品でした
原作のラストには何が書いてあったのだろう???
全く記憶にありません
どこかで立ち読みしてきましょう
パイとリーがすごく可愛らしかったのも良かったです^^
「悪い種子」
原題 THE BAD SEED
1956年 アメリカ
【BSプレミアム】
原作 ウィリアム・マーチ「栄光、何するものぞ」
クリスティーン(ナンシー・ケリー)には8歳になる一人娘、ローダ(パティ・マコーマック)がいます
彼女は無邪気で愛らしい一面と自分の欲しい物を手にするためには殺人をも厭わない恐ろしい一面を持っていました
ある日、ローダの学校でピクニックに出かけたクラスメートの少年が桟橋から落ちて溺死するという事件が起き、ローダが事件直前、彼と一緒にいたことがわかります
実はクリスティーンには実母が殺人鬼だったという過去があり…
その血がローダに受け継がれているのではないか思い悩んでいました
最初からローダの不気味さが際立っています
可愛らしく微笑んでいるのですがガラス玉のような目には表情がありません
母親に抱きしめられながら何かを企んでいるようで恐ろしいなんてものじゃなかったです
クリスティーンは娘の罪にどう後始末をつけるのでしょうか
ラストは思わず声が出るほどの驚き!
さらに本編終了後、カーテンコールのように出演者たちの紹介があって意外なラストが待っていました
そして「くれぐれも最後のヤマ場を口外なさいませんように」とテロップが流れます
調べましたら原作とは違っていて明るさで残虐な印象を軽減したのだそうです
いやはや、十分残虐でしたよ
子役ながらパティ・マコーマックの怪演に感服
悩み悲しむナンシー・ケリーの美しさも見どころのひとつでしょう
あ~、怖かった
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