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おうち映画(海外)を5本

2020年12月31日 | 映画(海外)
「ザ・サークル」
原題 THE CIRCLE
2017年 アメリカ
【Netflix】

超巨大SNS企業、サークルに採用されたメイ(エマ・ワトソン)
あることがきっかけでカリスマ経営者ベイリー(トム・ハンクス)の目に留まり、新サービス「シーチェンジ」のモデルケースに抜擢されます
それはサークルが開発した超小型カメラによって自身の24時間を公開するというもので、メイはあっという間に1000万人を超えるフォロワーを集めアイドル的な人気を博していきます

ところが、実家の両親の寝室が他人の目にさらされたり、メイの幼馴染ということで良いこと悪いことを書き立てられて精神的に参ってしまう青年がついには事故死してしまうなど、これは行き過ぎではないかと思える事態になります
疲れてしまったメイは入社時の先輩に連絡を取ります
彼女はサークルでの仕事に疑問を持ち実家に戻ってSNSとは縁を切った生活を送っていました
メイもそうするのかと思いきや、シーチェンジの開発者と協力してベイリーに反撃するのでした

主人公の苦悩、経営者の思惑、透明化の限界を描きながら、SNSの世界を否定はしていません
現代社会においてSNSはどんな方向に進んでいくのか、ひとつの問題提議になったでしょうか
映画としては話が強引に進み過ぎで如何なものかと思う場面が多かったですが、私たち個人個人がインターネット無では暮らせなくなった日々をどう生きるべきか考えるきっかけになる作品と思いました
  




「サンタクロースになった少年」
原題 JOULUTARINA
2007年 フィンランド
【Amazon Prime Video】

サンタクロース誕生秘話を描いたハートウォーミングドラマ
ラップランドの湖のほとりの小さな漁村に暮らす幼い少年ニコラスは事故で両親と妹を亡くしてしまいます
身寄りのないニコラスを助けるため村の人々は1年毎に交代で彼の面倒をみることにし、ニコラスは毎年クリスマスの日に新しい家族の元に移り、イヴの晩にそれまでお世話になった家の子供たちに手作りの木製おもちゃを贈るのが習慣となります
村人たちの愛情に育まれ素直に育つニコラスでしたが、ある年湖で全く魚が穫れなくなり村人たちはニコラスの面倒が見れなくなってしまいます
仕方なく、時折村を訪れる家具職人のイサッキに引き取られ厳しい修行を強いられますが、元々手先が器用だったためやがてイサッキにとって大切な弟子に成長するのでした
その間にも仕事の合間をぬって玩具を作り、村の子供たちにクリスマスプレゼントを贈り続けるのでした
意地悪で強欲な老人イサッキもニコラスの思いを汲み取り最後には応援してくれます

序盤の展開からは逆境に耐えて生きる孤児の物語を想像しますが、全くそのようなことはなく安心して観られました
Amazon Prime Videoの子供と一緒に観る映画(だったかしら?)で見つけた作品、クリスマスは終わってしまいましたがお薦めです

極寒のフィンランドの雪と氷に覆われた自然風景も美しかったです
  




「フィッシュマンの涙」
原題 COLLECTIVE INVENTION
2016年 韓国
【Amazon Prime Video】

新薬の副作用で顔が魚になってしまった若者の悲哀を描く異色作品

フリーターのパク・グ(イ・グァンス)は法外な謝礼につられて新薬の治験に参加したところが副作用で魚人間になってしまいます
一方、テレビ局の見習い記者で正社員を目指すサン・ウォン(イ・チョニ)はパクの独占密着取材を試み、その後パクの事件は世間に広く知れ渡り脚光を浴びることとなりますが…
やがてメディアは手のひらを返し、アイドル扱いだったパクは奈落の底へと転落していきます
パクの家族、恋人、人権派弁護士、サンらはそれぞれの思いを抱いて製薬会社に立ち向かいます

元々気弱なタイプのパクは周囲の騒ぎに戸惑いながらも浮かれ燥ぐこともなく淡々と自分を受け入れており、自分の為に奔走してくれるサンとの間には友情が芽生えます
終盤は“真実を知りたがるのが真の記者”をキーワードにどんでん返しの連続です
韓国が抱える様々な社会問題への痛烈な皮肉と批判を描く社会派ドラマで見応えはありましたが、他に物語の終わらせ方がなかったものか…
そこだけは不満が残りました
フィッシュマン、あなたは今幸せでしょうか
  




「宵闇真珠」
原題 白色女孩
英題 THE WHITE GIRL
2017年 香港、マレーシア、日本

香港の小さな漁村
日光を浴びるとやせ細ってしまう奇病に侵された16才の少女(アンジェラ・ユン)と、どこからともなくやってきて高台の廃屋敷に暮らす異邦人(オダギリ・ジョー)の出会いから始まる物語
廃屋敷にある遠くの景色を部屋の壁に映し出す仕組で海岸を歩く少女を見る異邦人が怪しい輩かと思いましたがそうではなくホッとしました
漁村の開発を目論む村長と開発業者、少女の父をはじめとする漁師たち、異邦人との出会いから自分のルーツに触れることとなる少女
正直、物語としては全てに結論がなくよくわかりませんでした
映像とカメラワークを楽しめばよいのかもしれません
  




「ア・ゴースト・ストーリー」
原題 A GHOST STORY
2017年 アメリカ
【ムービープラス】

事故死した男が地縛霊となって残された妻を見守る姿を描いたファンタジー

田舎の一軒家で若い夫婦(ケイシー・アフレック&ルーニー・マーラ)が幸せに暮らしていましたが、ある日夫が交通事故に遭い突然亡くなってしまいます
病院で夫の死体を確認した妻は遺体にシーツを被せて病院を後にします
しかし、死んだはずの夫はシーツを被った状態の幽霊となり自宅へと戻ってきてしまいます

生きている人間には自分の一生分しか見えませんが、幽霊には時間の制約がなく、妻と暮らした家の建つ土地の過去~未来を自由に見ることができます
それは太古の昔から現在、未来へと連綿と続く時の流れを表現しているようです
上手く表現できませんが、樹齢何百年の大木や伊勢神宮のような遥か昔からの建物が、ずっとそこにあって人々を見てきたのと同じような感覚でしょうか

妻が幼いころから引っ越しの度に家に残したというメモ書き
2人で暮らした家に残されたメモを読んだ途端、幽霊の姿は消え薄汚れたシーツだけが残されるのでした

ファンタジーとの触れ込みですが序盤からBGMが暗く薄気味悪いし、光や音が悪さをする幽霊を思わせ、想像していた「ゴースト/ニューヨークの幻」のような内容とは随分と違いました(*_*)
哲学的なところもありましたが、感覚的には理解できて好みの作品でした
  




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2 コメント

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「宵闇真珠」 (latifa)
2021-01-02 09:57:19
こにさん、明けましておめでとうございます。

これ、ご覧になったんですね。
そうなんですよ、結局何だか何を言いたいんだか・・・
ぼわーっとしていて、雰囲気映画だったのかなあ・・って感じでしたよね。

昨年も、こにさんとか、一杯色々なお話が出来て、本当に楽しく、有難かったです。
今年もよろしくお願いします!
返信する
latifaさん (こに)
2021-01-02 15:14:28
あけましておめでとうございます。
映画館へ行く機会は増えそうも無いけれどその分おうちでたくさん鑑賞してlatifaさんと情報交換したいです!
よろしくお願いしますね^^

「宵闇真珠」
気になったので鑑賞しましたが、latifaさんの仰ってた通り、「???」で終わる作品でした。
原題に比べて邦題は素敵ですね。でもそれで期待するほどの内容ではなかったけどね。でも、時間の無駄とまではいかなかったのでOKでした。
返信する

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