光文社文庫
2013年12月 初版第1刷発行
305頁
坂本純平、21歳
新宿歌舞伎町に事務所を置く組員20名ほどの早田組の下っ端やくざだ
兄貴分の北島を崇拝しており、言葉遣いや仕草を真似しては粋がっている
北島が関西へ出張中に組長から対立する組の幹部の命を獲ってこいと命じられる
気負い立つ純平
決行後はムショ暮らしが待っている
そこで、決行までの3日間、もらった小遣いで豪勢に遊ぼうと考える
高級ホテルに泊まり高級料理を食べ、最高の女を抱き…
しかし、こういう時に限って、昔馴染や母親との再会があったり、同い年のテキ屋の青年に友情を感じたり、不良老人を実践中の元大学教授に振り回されたり、人と人との繋がりを認識させられることが続く
ひと晩一緒に過ごしたこれもまた同い年の女に銃撃の話を洩らしたことからネット上には純平の行為に対する書き込みが殺到する
さぁ、ここで純平は考え直して、日の当たる社会へ戻るのか
それとも、命令を忠実に守るのか
考え直しそうな空気も出始めますが
名前の通り、純で馬鹿がつくほど真っ直ぐな男・純平に見えるのは真っ直ぐの道1本だけ
脇道や後戻りなどあり得ません
歌舞伎町で蠢く男たちの暗い小説、のはずが読後は何だかスッキリ
帯の『この青春 おかしくて、せつない』の通りでした
ネットの書き込みに結構な頁数が割かれていましたが、あんなには要らないのではないでしょうか
私はほとんど読み飛ばしました
だって、意味ないんだもん!
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