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夏川草介「神様のカルテ2」

2011年02月09日 | な行の作家

 

小学館
2010年10月 初版第1刷発行、第4刷発行
317頁


前作より地域医療や医師の待遇などの問題が大きく取り上げられています
イチさんの労働環境はますます劣悪なものに
しかしイチさんを始め同僚、諸先輩方の頑張りは続きます


先輩医師大狸先生の言葉
人は必ず死ぬ、いかに死ぬかということも考えるのが医者の仕事である

同じく先輩医師で病に冒された古狐先生の妻、千代の言葉
医師は、医師である前に人間です

ハルさんの言葉
日々逝く患者たちを見守るイチさんは少しずつ疲れている
それを聞いたイチさんの思い
逝く人をとどめることはできない、これは神の領分である、だが細君の声に私は振り向くことができる、これは人の領分である

イチさんのために、私ができることは何かありますか?

これからもずっと一緒に生きていくのだ、ハル!

 

人の命について、人の繋がりについて、医療のあり方について
様々考えさせられました
人間が死ぬ確率は、全ての人、平等に100%です
それはわかってはいるのです
頭の中ではわかっています
ですが泣けました
涙が止まりませんでした

本作で新たに登場する
新任の医師としてやってきた大学時代の同級生や御嶽荘の新しい住人の今後も気になります
第3弾もありでしょうか


プロローグとエピローグで描かれる信州の素晴らしい大自然が一服の清涼剤になっています
冬のよく晴れた日には中学校の校舎の3階から雪を戴いた雄大な御嶽山が見えました
懐かしいです
夏になったら御嶽山ロープウェイで登ってみたいな(イチさんと同じく機械に頼らねば登れません)
美ヶ原からのぐるり270度の景色も見てみたいです

 


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8 コメント

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そのセリフ (latifa)
2011-02-10 09:01:58
こにさん、こんにちは!
私もちょうど感想をアップしたところです♪
私も「これからも一緒に生きるのだ!」のセリフは、満面の笑みになってしまいました^^
イチさんとハルの夫婦、好きです~。
しかしながら感想は、ちょっと辛口に書いてしまったかも・・・。

>映画・ヤコブへの手紙
これも絶対見たいーって思ってる映画です。
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latifaさん (こに)
2011-02-11 11:08:38
小説としては?な部分もありますね

私はイチさんより内藤先生と千代さんの年齢に近いので先生の死が悲しすぎました
時は、イチさんやハルさんのような若い世代に引き継がれていくんだなぁ、なんて思いました

ヤコブへの手紙
素晴らしかったです
是非!
返信する
Unknown (なな)
2011-02-13 11:30:42
こんにちは。
コメントとTBありがとうございました。

イチさんを始め、先生達が頑張りすぎじゃないのか?って心配になります。
内藤先生と奥様は本当に幸せだったのかしら?
お互いを深く理解していないと…ですよね。

私もブックマークさせていただきました。
これからも宜しくお願いします。
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ななさん (こに)
2011-02-13 23:12:19
医者が鎮痛剤を飲みながら仕事をするというのは気の毒なことですね

お通夜のところで
千代さんは旦那様を尊敬していたんだと思いました
色々あったとは思いますが

こちらこそ宜しくお願いします♪
返信する
Unknown (itchy1976)
2011-02-19 20:54:18
itchy1976です。TB&コメントありがとうございます。

今作は、医師も人間なんだよという当たり前のことに気づきました。内藤先生(古狐先生)の逝く姿は幸せそうでした。

どうなんでしょうね、続編。あると思うのですがね。他の出版社から他の作品を書くのが想像できないですね。

これからもよろしくお願いします。
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itchy1976さん (こに)
2011-02-20 10:14:01
夏川さんには
小説はこのシリーズのみで終わらせて欲しいような
これ以外のものが書けるのかしら、と思いますしね

映画の公開が楽しみです♪
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ようやくコメントいたします。 (narkejp)
2012-12-15 16:22:33
過日、読み終えたばかりで、ただいま第3巻を読んでおります。おもしろいですね。『石巻赤十字病院の100日間』もすごかった。こちらはこれからもずっと続く日常のお話です。お医者さんや看護師さんなど、医療に携わる方たちの働く環境や条件には、思わず絶句してしまいます(^o^)/
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narkejpさん (こに)
2012-12-17 10:27:59
早くも第3巻ですか!
もしかしたら私より先に記事にされるかもしれませんね。^^
一止たちの日々を描きながら夏川さんがどんどん上手くなっているのがわかるのも嬉しいです。
架空の話より現実の話のほうが読者の心に訴えるものがありますよね。
東北の復興はまだまだ、ですね。
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