早川書房2014年6月 初版発行2014年12月 12版発行267頁
2011年3月11日東日本大震災により、日本製紙石巻工場機能停止誰もが工場は死んだと思った大災害しかし、工場長は半年で復興を宣言するその日から始まった従業員たちの闘いと奇跡の復興を果たすまでを徹底取材した傑作ノンフィクション
あの日、あの時間は会 . . . 本文を読む
春夏秋冬東京散歩のしおり
自由国民社2015年5月 第1刷発行173頁
落語のあらすじ、うんちく、落語の舞台となった場所の手書き地図、一之輔さんのエッセイ&写真付ひとりごと
春
「花見の仇討」上野「百川」日本橋「茶の湯」根岸「居残り佐平次」品川「阿武松」板橋
夏
「唐茄子屋政談」浅草「真景累 . . . 本文を読む
文藝春秋2015年4月 第1刷発行2015年7月 第8刷発行358頁
18世紀に活躍した京都の絵師・伊藤若冲若冲を知ったのは2011年頃でしたか、嵐の大野君がナビゲーターを務めたテレビ番組でしたその後、東京、名古屋、京都(細見美術館)など、あちこちで若冲の絵を見て回りましたが色鮮やかで個性的な大作は勿論、素朴な墨絵など素晴らしい作品が多いと思います . . . 本文を読む
徳間文庫2014年4月 初刷2014年5月2刷263頁
ある日、若き研究者・和野和弥が帰宅すると妻が猫になっていた実は和弥は、古き時代から続く蘆野原一族の長筋の生まれで、人に災厄をもたらすモノを祓うことが出来る力を持つしかし妻は、なぜ猫などに?そしてこれは、何かが起きる前触れなのか?同じ里の出で、事の見立てをする幼馴染の美津濃泉水らとともに、和弥は . . . 本文を読む
河出書房新社KAWADE 夢新書2008年6月 初版発行2015年3月 2刷発行206頁
相手を気遣ったり厳しいことをソフトに表現したり…日本語にはそうした人情豊かな言い回しがたくさんある人間関係が貧しくなりがちな今、先人の知恵溢れる温かく美しい言葉遣いを心がけてみませんか
1章 & . . . 本文を読む
講談社2014年8月 第1刷発行221頁
週間現代に2013年5月~2014年5月まで連載されたものを掲載
過去に読んだ酒井さんは「女流阿房列車」「たのしい・わるくち」の2作品少し元気が欲しいな、と思った時に読むと引き上げられたような気分になれる、さほど深刻ではない駆け込み寺のような存在です
安藤美姫さんの潔さ( . . . 本文を読む
講談社文庫2014年2月 第1刷発行解説・郷原宏285頁
「あやまち」「カタブツ」「さざなみ」につづく四文字シリーズの第4弾
社交的だったり、シャイになったりその落差に惹かれて里美と付き合い始めた裕児しかし、初めてのパリ旅行で、お世話になったご婦人を無視する里美に憤りを感じ、旅行の日程を変更して話し合うことにするそこで里美から打ち明けられたのは、 . . . 本文を読む
扶桑社2013年4月 初版第1刷発行211頁
聴覚、視覚、嗅覚、脚、声、記憶身体の一部をうしなってからの人生の一幕を描いた連作短篇集
欠損を抱えた方々のどなたも、その状態が当たり前、普通に暮らしていらっしゃることに少々驚きましたそれでは不便でしょう、と思うのはこちらの傲慢、思い上がりです佐伯さんの、許容範囲の広い温 . . . 本文を読む
幻戯書房2012年8月 第1刷発行389頁
戦時中、南方のジャングルでひとりの日本人敗残兵がブラナ族と名乗る少数民族に助けられるその部族の元で司祭のようなことをしていた日本兵・喜舟渡シゲゾウだったが望郷の念を抑えられず日本に戻ることを告げるその折に残したのは、日本へ持っていくブラナ神像をいつの日か自分の子孫が必ず返しに来ることを約束 . . . 本文を読む
新潮文庫2013年7月 発行解説・東えりか322頁
幼馴染の恋人・ミサキが打ち明けた秘密それは現代の医学では不治とされる病・ハンチントン病に冒されている可能性があるということ発症率は…難病の恐怖に震えるミサキ彼女への恋に揺れる僕・ケン
デビュー作です恋愛の大きな障害となるもののひとつである病気を取り上げた究極の恋愛小 . . . 本文を読む
新潮文庫2013年8月 発行解説・北上次郎365頁
見知らぬ赤ん坊を連れてきた父親が突然死
母亡き後ひきこもり歴4年、21歳の雅祥が育児を任されることに
高校生の雅祥は末期がんの母親を病院に見舞った後、大量の睡眠薬を飲んで自殺を図る
帰宅した父親に発見され救急車で運ばれたのは母親が入院している病院
雅祥が胃洗 . . . 本文を読む
新潮社
2013年2月 発行
441頁
父母との確執、そして一家を見舞った東日本大震災
この土地で生きた半生を全身全霊を込めて描く
平成20年3月11日
父が物忘れ外来を受診した日に始まる物語
「新潮」連載は大震災発生前に始まっていたので、この日付は全くの偶然なのだそうです
不思議な符合です
&nbs . . . 本文を読む
新潮文庫
2013年4月 発行
解説・牧野輝也
402頁
父が亡くなったのをきっかけに子供を産みたいと強く願うようになった美砂子だったが、なかなか妊娠には到らず、夫との関係もギクシャクしがち
そんなある日、亡父の愛人だったという東条紘子の息子を名乗る鎌田浩之という男性から突然連絡が入る
父に愛人がいたなど初耳の美砂子は警戒しつつも浩之の指 . . . 本文を読む
新潮文庫
2013年2月 発行
解説・田中優子
上巻 494頁
下巻 467頁
1794年5月から95年1月の閏月を入れて10か月間、江戸に東洲斎写楽と名乗る男がいた
修業時代の仕事も見当たらず、師も不明
わずか10か月で姿を消した写楽とは一体誰だったのか
現代編と江戸編で構成されており、現代編の息苦し . . . 本文を読む
文藝春秋
2002年10月 第1刷発行
219頁
福岡市、40歳を目前にした永瀬夫妻
妻・春奈が結婚の時に連れてきたマルチーズのチロ
子供のいない二人には大切な家族だったが、ゆうに100歳を越え老衰で息をひきとってしまう
長年一緒に暮らしてきただけに喪失感は大きく、春奈はとうとう寝込んでしまう
ある日、妻からみせられたのは「ふくもクラブ . . . 本文を読む