★ベルの徒然なるままに★

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映画『ハンガー・ゲーム』

2012年10月04日 | 映画鑑賞記
今日は、昨日見てきた映画の映画の感想を♪♪

近未来を舞台に、若者達が、殺し合いのゲームをする・・・という、何やら、『咎狗の血』に出てるイグラみたいな(笑)お話ですが、いやいやいやいや、なかなかにえげつない設定です(^^;;

うん、まだ、イグラのルールの方が、いっそ、清々しいよ(--;;

でもでも、面白かったですよ。



■映画『ハンガー・ゲーム』予告編



舞台となるのは、最先端都市・キャピトルと12の隷属地区から構成される巨大国家。


この国では、74年前に、12の地区が反乱を起こし、長い戦いの末、国家が勝利。

以後、二度と、12の地区が国に対して反抗しないように、見せしめのため、毎年、生け贄を捧げる法律が施行させます。

その生け贄とは・・・各地区の12~18歳の少年少女の中から男女一人ずつを選出し、殺し合いをさせる「ハンガー・ゲーム」を行うこと。

ヒロインのカットニスは、代表に選ばれしまった幼い妹の身代わりとして、第74回ハンガー・ゲームに12区の女子代表として志願します。

そして、同じく12区の男子代表となったピーターと共に、最先端都市のキャピタルへと連れて行かれます。

そこで彼女達を待っていたのは、自分たちの生活からは想像も付かないほど、裕福で贅沢な人々。
そして、自分たちの殺し合いのゲームをお祭りとして楽しんでいるシステム。

戦闘訓練を受けたり、美容師によって磨き立てられたりした彼らは、人ではなく、商品・・・もくはゲームのコマとして、ハンガー・ゲームの世界に放り込まれていくのでした・・・・。


生き残れるのは、たった1人。





これって、原作小説があるのですよね。
確か、海外では、とても人気しているとか。

でも、私は原作は未読です。

物語の舞台となるのは、未来の世界。

一部の富裕層からなる国家と、貧困生活を強いられながら支配される側の12の地区。
かつての戦争を反省させ、国家に対して二度と反抗しない誓いを立てさせるため、国家は、戦後ずっと、この12の地区に、生け贄を差し出す法律を施行します。

それは、12の地区それぞれから、12歳から18歳の男女を1人ずつ選び、計24人の各地区の代表を「ハンガー・ゲーム」という殺し合いゲームに参加させる・・・こと。

因みに、この24人の中で、生き残れるのはたった1人だけ。

そして、それはテレビ中継され、富裕層のエンターテイメントになっているのですよね。


う~ん、なんともえげつない設定です。でも、面白かったですよ。そして、怖かった。


クジで選ばれた各地の代表は、首都に連れてこられ、ひとときの贅沢な生活を送ることが出来ます。
その間、戦闘の訓練を受けたり、また専属美容師に磨き立てられ、それぞれ「プロデュース」され、TV番組に出演したりし、その人気に応じて、スポンサーが付く・・・・・・と、本当に、ショービジネス的であり、まさに富裕層が皆楽しみにして大フィーバーする大々的なお祭りなのですよね。

ホント、ここら辺は、なんだかな~って感じで(--;;


140分くらいある長い映画なのですが、物語前半は、クジで選ばれてしまった幼い妹の代わりに、代表になることを志願したヒロインが首都に運ばれ。ハンガー・ゲームの準備段階に放り込まれるまでが描かれます。

ヒロインだけでなく、それぞれの代表選手達は、煌びやかなお化粧や衣装で磨き立てられプロデュースされ、TVに出たりしてスポンサーをゲットし・・・と、ショーのような世界が待っている訳です。

そして、最初は恐怖に震えていたり、おっかなびっくりだった彼らも、その世界に馴染んでいき(というより、馴染まざるを得ない)、やがては、スポンサー獲得のために、愛嬌を振りまくようになっていく過程が・・・見てて辛い。

もちろん、そうやって、スポンサーを獲得したり、大衆からの人気投票で高得点を取れば、ゲームが有利になるので。
勝つためには、嫌でも、そうせざるを得ませんよね・・・。

でも、ホント、良い見世物って感じでさ。。。。。。

それでも、皆、自分を良く見せよう、印象づけようって、必死なんですよね・・・。

それが何とも・・・・(;;)


もちろん、1/24で生き残れば、大きな富が得られるし、地区の栄誉でもあります。

中には、最初から勝つつもりで、故郷で訓練を積んだ上で参加してくる腕に覚えあり~みたいな人もいるわけですが。


とにかく、富裕層達の言動ひとつひとつが不愉快でした。
彼らは、貧困層を「人」としてみていないのですよね。

動物や昆虫を戦わせる祭り~~くらいにしか思ってないんじゃないかなぁと思います。
いや、動物や虫だって、そんなのは酷いけど。
でもでも。もしかしたら、動物や虫じゃなくて、「人」が殺し合うからこそ、彼らは余計にエキサイティングするのかもしれませんね。

有り得ない話だけど・・・でも、有り得ないとも言い切れない怖さがありましたです。

だって、歴史を振り返って見ても、奴隷同士に殺し合いをさせるコロシアムなんて、いくらでもあった訳ですし。
今の人間だって、一歩間違えればそうなる可能性を秘めているのかも知れないと思わせる、薄ら怖さがあったなあ。

人間って、やはり、どこかに残虐な面を持ってるのかもしれない・・・・そう思うと、単なるエンターテイメント映画とも思えなかったり。


で。

映画後半は、いよいよ始まります、殺人バトル!

競技場は、人工的に作られた、バーチャルな森林の中。
その森の中で、長期戦なサバイバルゲームになるわけですね。

でも、最初の物資争奪戦の段階で、早くも数人は死んでたけど・・・。

しかも、この会場、バーチャルな自然だけあって、本物の自然より遥かにタチが悪い!

だって、すべて、運営側に監視されてるので、その自然を運営の好きにいじれるんですもん。

例えば、広大な会場ゆえに、1人だけ、皆と離れたような所に行ってしまえば、山火事や爆撃などを起こして、皆の居る方角に誘導することも出来る。

また、生き残り数が少なくなってきたら、参加者同士で殺し合いをさせるだけでなく、ラスボスクラスの猛獣を投入して襲わせたり。

そうやって、参加者達が困難に直面したり、トラップにあって苦しみながら、殺し合いゲームをしている様は、全て、テレビでOA。
大喜びしている富裕層。

ほっっっんとうにもう、人を人と思ってないよね。

つか、富裕層の子供が、玩具の剣を持って、ハンガーゲームごっこをして遊んでいる姿とか、居たたまれないですよ。


このお話、殺し合いのゲームに強制的に参加させた若者達同士の戦いでもあるけど、支配する側と支配される側の対比も色濃く描かれていました。

そして、過酷なサバイバルを、智恵と勇気で勝ち残っていくヒロインですが・・・。

でもね。

いくら、彼女が頑張って勝ったとしても・・・所詮は富裕層達のエンタメなのであって。

彼女の、いや、彼女だけでない、全ての参加者達の努力とかなんて、どうでも良いのですよね。

だから、ゲーム中でも、そのルールは、運営側でコロコロ変える。
時に、各地区の暴動を収めるために、時に、富裕層達にウケるように。

彼らがどんなに一生懸命頑張ろうと、ゲームのコマでしかない。
所詮、玩具。

これは、彼ら自身ではどうすることも出来ない立場なのが、歯がゆい。

そして、最初は無愛想だったヒロインが、勝つために、生き残るために、処世術を身につけていくしたたかさも・・・彼女も変わったなぁとしみじみ。


そうそう。
思ったんだけどね。
参加者達は、皆、観客やスポンサーにウケる為に、相当、媚を売るのですよね。
TV出演の際なども、富豪層達が喜びそうな受け答えをしたりね。

がしかし。

がしかーし。

スポンサーが付けば付くほど戦いが有利になるとか、人気投票の得点が高ければ有利になるとか、そんなゲームのルールが、映画ではイマイチ描かれてなくて。

皆、あれだけ、媚び売りまくってたのに、結局、どうスポンサーが付いて、どう有利なのか、あまり解らなかったのが残念。

ショービジネス的な面が、多々描かれていただけに、なんか、具体的なスポンサー制度が描かれてないのは、中途半端感が否めませんでした。


それに。

ヒロインが勝ち残ろうと、このゲームが存在し続けるという事実は変わらない。
また、翌年になれば、誰かが選ばれ、富豪層を喜ばせるために、殺し合いをする。

だから、ヒロインが勝ち残ったところで、根本的な解決にはならないわけですよね。

こんな世界って、どうなんだろう。
支配される側は、永遠に、支配する側の奴隷であり、玩具でなければならないのか? 人としてすら扱って貰えないのか?

・・・・・と思っていたら。

この映画、「2」に続くのですね!!

実は、原作小説が続き物って知らなかって(^^;;

てっきり、この映画だけで完結すると思っていたので、びっくりしました(笑)

っていうか、原作の邦訳は、2巻まで出ていて、また近々、3巻が出るそうですね。

・・・ということは、映画も「3」まであるのかな?

サバイバルを描いたエンターテイメント映画ではありますが、人間の本質や、支配者の怖さが描かれてて、薄ら怖いです。
人間の残虐性を感じました。

その一方で、生き残った者達の強さや、したたかさも描かれているので、その「強さ」が、今後この歪んだ世界の「希望」となるような展開になっていのかなぁ~と。

原作を読んでいないので、その後の展開は知りませんが・・・・・そんな風に感じました。



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