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Brick Lane (ブリック・レーン)
この映画は移民を取り上げた映画のなかで、私が一番好きなものかもしれない。夫とともにバングラデシュからロンドンに移住してきた女性が、新しい文化のなかで、解放され、成長し、自立していくストーリだ。
ブリックレーンとはロンドンのある通りの名前でバングラデシュ人が多く住んでいるところ。前にも取り上げたが、ロンドンのインド料理屋のほとんどは、実はバングら人が経営している。 バングラデシューイギリスの移住ルートは現在もブリティッシュ・エアウエイズがダッカーロンドンの直行便を飛ばしていることからわかるように顕在だ。バングラデシュの上流階級は、親戚がイギリスに住んでいることが多い。私はイギリスにいるころはまだこの映画が世に出ていないので、残念ながらこの通りのことは知らず、訪れることはなかった。こんど機会があればバングラデシュ人の友達と歩いてみたいところだ。
この映画は、女性の解放、移民の抱える苦難と希望などの社会的メッセージを発するだけでなく、南アジアの美しさ、たとえば幾重もの色とりどりのサリーが美しくなびくシーンであったり、きらめくような女性達の瞳や笑顔がちりばめてある。そういうイメージ的なものが社会的メッセージとうまく重なり合い、心にずしんと残るのである。
映画の批評を読んでみると、原書(小説)のほうが主人公の女性の心情描写などについて数段に優れているという内容のものが多い。今読んでいる本が終わったら、読んでみたい。