世界の移民政策、移住労働と日本

日本型移民政策とは何か?世界の移民政策に関するニュース、エッセイ、本の紹介など

「日本人が中国に出稼ぎに行く時代がくる?」と報じる-中国

2010年01月07日 | ニュース・新聞記事
明けましておめでとうございます。ここ数ヶ月は更新を怠っておりました。新年一新してコツコツと投稿ができればおもっています。よろしくおねがいします。

新年明けてパッと目に付いた初めの移民関連記事がこれ。日本人が中国に出稼ぎに行く時代がくるか?!いう議論が中国で巻き起こっているというもの。日本と中国の経済力の逆転により、人の逆流も起きるのではということだ。世界有数の経済大国としていい思いをしてきた日本人も、とうとうその恩恵から見放され、海外に流出する時がくるのか。そういうところを見てみたい人々は世界に案外多くいるのだろう。

しかしながら、既に多くの日本人が中国で働いていることは周知の事実。雇用先も日本企業にとどまらず、中国企業、外資系、多国籍企業など様々。そんな現実があることを知りつつもこの議論がが盛り上がるのはなぜか?それは「出稼ぎ」という言葉が原因であるに違いない。

出稼ぎというと、仕事のある、より豊かな国や地域に赴いていくという印象をうけるし、家族は連れて行かず、労働者だけが出て稼ぐことになる。「選択の余地があるのなら、本当は自国・地元で働きたい」というような意味合いも含んでいるし、お給料も、高給取りのカテゴリーには入らない。単身赴任だとしても、企業エグゼクティブが「出稼ぎ」する、とは言わないからだ。

一昔前であれば、海外で仕事をするといえば、「国際派就職」ともてはやされてきたが、経済格差が進む中、「出稼ぎ組」が出始めているのかもしれない。単純労働者の供給は際限なくあるのが途上国であるから、ある程度技術や教育を持った労働者の出稼ぎとなる。日本の賃金の水準に満たなくても、物価が安い分、より質の高い生活が送れるかもしれない。現に就職難にあえぐ若い人々が海外で日本より安い賃金で雇われるケース、いわゆる「現地採用組」も最近顕著に増えたように思える。

「日本人が中国に出稼ぎに行く時代がくる?」と報じる-中国
1月4日18時12分配信 サーチナ



 中国の国内総生産(GDP)が2009年に日本を追い抜いた可能性があると報じられていることに対し、中国の環球網は4日、「日本のネット上では、日本人ネットユーザーたちが『(われわれ日本人が)中国に出稼ぎに行く時代がくるのだろうか?』という議論がなされている」と報じた。

 記事では、議論に参加した日本人ネットユーザーの多くは中国のGDPが日本を追い抜いたことを現実として認めていたと報じる一方、ごくわずかの日本人ユーザーは「中国のデータは捏造だ」と否定していたと報じた。

 また記事では、「ある日本人ユーザーは中国が日本を超えるのは一時的な現象だと語り、また別のユーザーは日本を超えたといっても、人口が10倍もいるのだから不思議ではない。一人当たりGDPの差は依然として巨大だ」と述べていたことを紹介した。

 これに対し、中国社会科学院の研究員は「日本は何事に対しても強い危機感を持っている国であり、経済の変化や時代の変化には非常に敏感だ。2000年、中国のGDPは日本の三分の一であったが、わずか10年で追い抜かれてしまった立場から考えれば、日本の民衆が衝撃を受けたのは想像に難くない」と語っている。

 また、中国のネット上では、「確かに中国の一人当たりGDPはあまりに低い」、「中国は小さな一歩を踏み出したに過ぎない。国民収入を引き上げることが難しいことであり、この点では日本にはかなわないかもしれない」、「日本人が中国人のために働くわけがないだろう」などといったコメントが寄せられていた。(編集担当:畠山栄)

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2 コメント

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Unknown (xtc4241)
2010-01-08 16:30:51
こんにちは(いま8日pm4:20頃です)

おめでとうございます。
ことしもよろしくお願いします。

つい最近、自動車の販売台数、中国がアメリカを抜くって記事が出てました。
20年位前は、自転車が主要な乗り物だったのに・・・。

でも、これってグローバル化のいい面ではないかと思います。中国は格差もなくなってきているという。
だから、日本人が中国で働くってこともあるでしょうね。ただ、それは「出稼ぎ」意識ではなく、生き方としてであってほしいと思いますね。
それと、それを受け入れる国の体制も、ある意味グローバル化してほしい。
そういう意味でも、外国人の参政権がいわれるようになってきました。管理人さんはどう思われますか?
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Unknown (ブログ管理人)
2010-01-09 09:54:38
XTCさん、コメントありがとうございます。今年もよろしくおねがいします。

自分が育ち、働く場所の政治に参加することが一番なわけで、そういう意味では、中央集権型の日本における地方参政権は明快で、、運用も比較的スムーズに行くのでは、と考えます。

外国人の参政権でむずかしいところは、中央政治への参加、及び二重参政権の問題かなあと思っています。国のあり方や国をつくり守るという政策決定過程に外国籍の人がどうかかわるのかというところはきちんと議論しないといけないと思います。国籍国と居住国の二つの参政権を同時に持っているというのは平等でないわけですから、選択を迫る必要があると思います。多重国籍を認めていない日本ですから、より問題は複雑です(←もしかしたら問題の本質はここにあるのかもしれません)。

民主党は今年中に、外国人の地方参政権の導入に向けた法案の国会提出を検討している、という記事を読みました。どのような議論がなされるか注目されますね。
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