夕暮菜日記

私的日記、教育、社会、音楽、等々について

再び八ッ場ダム

2009年09月24日 02時10分38秒 | 社会
本当は今日は、祝島の上関原子力発電所のことを書こうと思っていたのだが、
八ッ場ダム報道の異常ぶりが目についたので、今日もそのことを書く。

まずは、産経ニュースの記事を転載する。
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【八ツ場ダム】前原国交相が視察 地元の中止白紙撤回に「戻すつもりはない」
2009.9.23 21:05
 建設中止が明言された八ツ場(やんば)ダム問題で、前原誠司国土交通相は23日、建設予定地の群馬県長野原町を訪れ、工事の進捗(しんちよく)状況や水没地区の代替地を視察した。大沢正明群馬県知事など自治体側からは、中止宣言撤回を求める声が相次いだ。しかし、前原国交相は「誠に申し訳ないが、白紙に戻すつもりはない」と、中止の姿勢をあらためて強調した。
 ただ、一方的な中止表明に地元の反発が相次いだことについては「配慮に欠けていた面が多々あったことをおわびしたい」と知事らに陳謝した。
 予定されていた地元住民との会合は住民側が「中止ありきでは話し合えない」と出席を拒否したため、実施されなかった。前原国交相は、住民の要望を聞いた後に法的補償処置に入ることを明言しており、問題が長期化する可能性もある。
 前原国交相は鉄道や国道の付け替え工事の進捗状況や、今年7月に完成した本体工事に備えた川の流れを替える仮排水トンネル、代替地などを見て回った。その上で、ダムが洪水対策に効果がない点などを主張して、「ダムに頼らない洪水対策が必要だ」と訴えた。中止によって出費が膨らんだとしても考えに変わりはないことも強調した。
 地元自治体側からは「ひとつの小石のように、国にけ飛ばされた」「計画発表から57年間、地元が費やしたものが無駄になるというのか」などといった厳しい意見が相次いだ。
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一つずつ突っ込もう。

>前原国交相は「誠に申し訳ないが、白紙に戻すつもりはない」と、中止の姿勢をあらためて強調した。

前原国交相の姿勢は当然である。
マニフェストに中止を掲げて、先の衆院選では圧勝したのだ。
民意は『中止』だ。
堂々と中止すればよい。

>ダムが洪水対策に効果がない点などを主張して、「ダムに頼らない洪水対策が必要だ」と訴えた。

その通りである。
ダムに治水効果がないことは、建設を推進していた国交省が自ら認めている。

>中止によって出費が膨らんだとしても

これはウソ。
予算の7割をつぎ込んでも、本体工事には未だ着手していない。
今後建設費が膨らむのは明らかである。
これは、公共工事の常でもある。
建設を推進すれば推進するだけ、出費は膨らむ。
その逆は有り得ない。
(日本テレビのニュースでは、『周辺道路の7割が完成』と言って、『本体工事の進捗はゼロ』には言及がなかった。ウソは言っていないが、肝心なことを言っていない。)

>地元自治体側からは「ひとつの小石のように、国にけ飛ばされた」

蹴飛ばしたのは、自公政権である。
彼らが作った負が拡大してゆくのを、なんとしてもストップさせなければならない。

>「計画発表から57年間、地元が費やしたものが無駄になるというのか」

無駄ではない。
マイナスをゼロにするのだ。
元から賛成の者などいない、利権の恩恵を受ける者以外は。
交付金を削減し、補償金で釣る。
事情のある、弱い所から釣られる。
そうやって、地元のコミュニティを57年間かけて分断してきた結果がこれなのだ。
だいたい57年かけて本体工事が未着手、ということ自体、これが無駄な公共工事であることを証明してる。
引き返すのが正義だろう。

もちろん、自公政権に翻弄された人々の生活再建には全力を尽くさねばならないのは、言うまでもない。

前原誠司には、言いたい事、釘を刺しておきたいことは山ほどあるのだが、
この八ッ場ダムの一件については、心の底から応援したい。
ここで『中止の中止』などということになったら、それこそマスゴミの餌食である。
ぶれずに頑張ってほしい。

以下もぜひ読んで欲しい。
きっこのブログ(2009.09.23)
保坂展人のどこどこ日記 (2009.09.23)

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