竹の台広場の中央に設置されている噴水池周辺を散策していきます。「竹の台広場」は噴水とその南側にある中央広場(幅約75メートル、長さ約130メートル)、そして外縁の樹林地から形成されています。江戸時代はここに寛永寺の根本中堂があったのですが、明治新政府と旧幕府側が戦った戊辰戦争で焼失しました。
1962年に完成した初代の噴水池は直線的な形で整然としていました。今回の再整備工事では輪郭に曲線的な要素が加わり、水にも親しみやすくなりました。噴き上げる水はさまざまに形を変え、目を楽しませてくれるのです。
広場全体を三千人規模の大イベントも開ける「文化の森」の中核として、東京都が二年がかりで整備した事業の一環として新しく整備された噴水池。新しい噴水は普段は高さ7メートルまで勢いよく水を噴き上げます。一方で、広場での野外オペラ公演などを想定し、水を抜けば観客席や舞台として使えるよう階段状の構造になっています。
再整備工事以前の噴水池は広場の地面と水面の間が花壇や柵などで分け隔てられていた構造だったのですが、池の淵から手を伸ばすと水面に届くくらいまで改良された造りになりました。
広場と池の淵の場所は段差になっていて、池の水面に向かって腰を下ろして休憩することも可能になっています。
以前の噴水池と比較すると、すごくシンプルで見晴らしの良い雰囲気に生まれ変わりました。多くの人々が段差部分に腰掛けて噴水が吹き上がる光景を楽しんでいました。
改修に当たり、利用者から「噴水越しに国立博物館を望む思い出深い景観を残してほしい」との声が数多く寄せられたことから、昔の噴水の面影を残しつつ、多用途に使えるようデザインされました。470トンの地下貯水槽や3カ所の防災トイレ、ヘリポートなど防災機能も加わりました。
しばらく眺めていると、噴水池の縁の部分からマイクロミストが吹き出していました。こういうのは真夏の時期など涼しさを醸し出してくれますが、真冬の今の時期にやらなくても・・・(汗)。
噴水池前を通り過ぎて東京国立博物館の敷地前まで行ってみます。今回の散策では敷地内に入らずに、その場で引き返すことにします。
真冬の今の時期は敷地内に植えられている木々が枯れ木となっているため、正面に建っている本館の建物を綺麗に見渡すことができます。
新年を迎えて数日経った日に散策してみたのですが、意外と入場者の数が多いように見えました。
今まで歩いて来た道を戻ってJR上野駅まで歩いていきます。東京国立博物館の正門前から撮影した竹の台広場の噴水池の全景です。噴水池自体が平坦な感じになったので、広場全体が広々とした雰囲気に包まれていました。
JR上野駅の公園口に戻ってきましたが、今回は上野駅の上空に架けられている「パンダ橋」を歩いてみたいと思います。
「パンダ橋」の愛称で呼ばれている上野駅東西自由通路は、緑地帯などのオープンスペースが少ない線路の東側の人々が、大災害時に上野公園に避難しやすいようにと建設された橋です。広々とした自由通路ですが、通行量は少ないようですね。
通路の途中から振り返って撮影してみると、前方には上野公園の広大な緑地帯が広がっていました。
JR上野駅のパンダ橋口ですが、上野駅にこのような名前の改札口があるなんて初めて知りました。