星くず雑記

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宝塚歌劇団『記者と皇帝』感想

2011年03月08日 18時19分50秒 | OSK・宝塚
・北翔海莉が主演
・結構面白いが、チケットが売れていない
・96期が出演しない

という3要素のせいで、観に行っちゃったよw
多分、2009年11月以来の宝塚観劇。

昨年はOSKしか観た記憶が無いので、
比較した感想も、別にまとめたいと思っています。

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3/8 14時の回、2階席はガラガラで、
サイドと、後ろ2列は完全に空席でした。
私は知らないで行きました(※当日券)が、
少しでも観客を呼び込もうとしているのか、
ミニトークショー&抽選会が行われてました。

近年、このパターンが多いと感じていますが
根本的に、客が入らないなら
チケットを値下げすれば良いじゃないの。
ただし、近鉄時代のOSKのように、下げすぎてはダメ。
平日料金、学生料金、子供料金、ペア割引……

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<あらすじ>
金持ちの跡取り息子:アーサーは、
ヨーロッパ遊学から帰国し、結婚から逃れるため
親友の紹介で新聞記者になろうとする。
スクープをモノにしたはずが、踊り子のロッタに出し抜かれる。
二人は「皇帝」ノートンを追うと、いつしか陰謀に巻き込まれ……

<感想>
(内容)
かなりの佳作。
シリアス過ぎない陰謀に、誰も不幸にならない大団円…
映画だったらかなりぬるくて不満だが、
「宝塚歌劇」ならこの位がちょうど良い。
鍵になるモールス信号が分かりにくいのが難点か。

パンフによれば、ひとりひとりのキャラクター毎に
詳細な設定がなされており、また作品の台詞からも
時代背景をきちんと考えているのが分かり、素晴らしいと思う。
若手では、今回の大野拓史と藤井大介に期待している。

特に大野センセは、機関誌『歌劇』2009年1月号にて、
次のように発言している
(Q. 100周年に向けて宝塚はどうあるべきか)
「清く正しく美しく。およそ浮世離れした、
時に小馬鹿にした扱いを受けることも多い言葉ですが、
この言葉が空疎なスローガンと化した時、
100周年を待たず宝塚の連続性は終わることでしょう。
守るべきものを失った時に。正直、その岐路にいる気がします。」


大野センセは、内部批判ができる人。
少女歌劇ファンにして宝塚ヲッチャー(アンチ寄り)としては、
期待の星であります。

(出演者)
やっぱり
北翔が好きだ!
やっぱりこの人はすごい。
やっぱりこの人は上手い。
やっぱり…(以下略)

磯野・鈴奈・風莉のベテラン陣が、舞台を引き締めていた。
しかし、前々から感じている通り、ジェンヌ、
特に男役に個性を感じない。
悪役グループの皆さんなんて、誰が誰だか、ちっとも分からん。
唯一、蓮水ゆうやが印象に残った。
十輝 いりすは、良い意味でも悪い意味でも
随分と落ちついてしまっていた。

娘役は、愛花ちさきが、
主人公の婚約者で勘違い女を好演。
しかも、"それなりに"可愛い。
↑主人公にフラれる役所に適任。ヒロインより可愛くてはいけない。
でも、歌は、喚き立てているだけで歌唱になっておらずひどかった。

でも、ヒロインのすみれ乃麗の歌唱力は
私の聞いた限り最低水準。
特に1幕は、マイクトラブルかと思うほど、
全く声が出ていなかった。こんな下手な人はじめて(笑)。
ついでに、フィナーレのデュエットダンスの裾さばきも、
あまり美しいとは言えなかった。

どうしてこんな人がヒロインなんでしょうね。
双子の蘭乃はなが、花組娘役トップなので
そのへんも「何か」関係あるのかも?
……いや、「何か」は昔から存在した。
でも、それを舞台の上で感じさせるようなジェンヌが
表に出て来てはいけない。
まして、夢華某とか凪七某とか、不自然ヒロインは不快そのもの。

ただし、すみれ乃麗には、妙な愛嬌があるのも事実。
ポスターと同じ、ピンクドレスはよく似合っていた。

新聞記者(女、ロングドレス)と言えば、
『銀の狼』のジャンヌを思い出す。初演は、あの紫とも。
やはり落ちついた雰囲気の娘役にこそ、似合う役所のような気がする。

これは、予想外だったのだが、
ヒロインの親友役の桜音れいが、明るく可憐で良かった。
OSKの柑奈めいさんに雰囲気は似ています。
蓮水とのカップルも、初々しくて萌えるw
今回、一番の収穫でした。

主人公の妹役:伶美うららも、
美人で演技も丁寧で良かったが、
声がやや耳障りなのが気にかかる。

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それにしても、青年館大ホールは、大きかった。

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