4/26 投稿 過渡期 20話
タケルは広瀬に電話して、真理子を返品したいと言った。
返品ということは返金?
広瀬は散々使ったあとで返品はできないと言った。
タケルは返金は求めません。
僕、近々結婚することになりまして、
この子がいるのは都合悪いものでと言った。
そういうことでしたらと広瀬はOKした。
翌日の夜、真理子は居間の犬小屋にいた。
広瀬は8時ごろ帰宅した。
まもなくドアのベルが鳴った。
広瀬の声に、真理子は起き上がった。
広瀬が居間に入ってきた。
タケルは真理子を抱き上げた。
真理子は何も言わなかった。
広瀬は真理子が首輪とリードをつけて素っ裸なんて
想像していなかった。
何も衣服は持ってきていなかった。
タケルはシーツを持ってきて、真理子を覆った。
広瀬はシーツにくるんだ首輪とリードつきの真理子を抱えて
車に乗った。
真理子は数か月ぶりにマンンションに戻った。
広瀬はシーツを真理子からとると真理子を降ろした。
真理子は4つ足になって少し歩いた。
広瀬は真理子の反応を見ていた。
真理子の様子を見ていたけど
真理子に座りなさいと言った。
なんかおかしい
真理子は絨毯の上にお座りをした。
広瀬は真理子の首輪とリードを外し、ソファに座らせた。
おい、どうした? 広瀬は真理子に言った。
真理子はもうしゃべってもいいのかもしれない
とは思った。
でもこの数か月、しゃべることはめったになく、
しゃべれなかった。
広瀬は真理子に水を飲ませた。
真理子に水の入った大きなグラスを出すと、真理子が顔を器に入れてきた。
そして広瀬にコップを持たせたまま水を飲み始めた。
何をされた?
広瀬は明日タケルに電話しようと思った。
広瀬は黙って真理子にパンティをはかせ、パジャマを着せた。
そして、真理子のベッドに寝かしつけた。
翌朝、タケルに電話すると爺が出た。
だんなさまはお出かけでお帰りは夜になります
と爺は言った。
真理子のことで聞いたいことが、と広瀬が言いかけると
それならお世話をしたのは私ですのでと爺が言った。
真理子が沈黙しているのですが何か心当りは?と広瀬が言うと
爺はタケルさまはペットとして扱われてりましたので
ペットとしての調教をいたしました。
口をきくことは禁止しましたのでまだ禁止だと思っておられるのでは?
ペットとしての調教とは?
広瀬は怖くなって聞いた。
犬が一般にやることはできるようになりました。
一体、どうやって?
ま、多少はムチも使いましたけど・・・・
爺は罰としてムチしたことは言わなかった。
タケルにも言ってなかった、密かな爺の楽しみ、、
真理子にムチすること、犬扱いすること、真理子を抱くこと・・・
不可解でしたら、犬のケースをお考えになれば・・・・・
最後はよく広瀬にわからなかった。
広瀬は明日、明日の朝、真理子に聞こうと
真理子のベッドに入ってその夜は寝た。
翌朝、広瀬は顔になにか感じて目が覚めた。
真理子が広瀬の顔をなめていた。
広瀬は灯りをつけないで、真理子、おはようと言った。
そして、真理子にもうしゃべっていいのよと言った。
真理子は返事をしない。
広瀬は忍耐強く何度もしゃべっていいを繰り返した。
真理子は広瀬の口をなめ、ホント?と言った。
広瀬はタケルの家で真理子がされたことを想像し涙が出てきた。
若い女性をムチで犬をやるようにできるのか?
よほどムチされたに違いないと広瀬は思った。
明るくなって広瀬は真理子、一緒にお風呂に入ろうと言った。
この数か月の間に広瀬は離婚した。
妻の嫉妬によるさまざまな行為が耐え難くなったからだ。
浴槽の中で広瀬は真理子の体を調べた。
ムチの傷があちこちにあった。
残っていた。
真理子を丁寧に洗いながら、真理子が返事できるように
話しかけた。
真理子は短い返事をすることもあった。
風呂から出ると、真理子に真理子の好きだったワンピースを着せた。
真理子が四つ足にならないように、部屋ばきの可愛い靴を履かせた。
立っていていいのよ と 広瀬は真理子に言った。
食事は真理子の好きだった、バターいっぱいのオムレツ、ホットケーキ
オレンジジュースを並べ、真理子が犬みたいに食べないように
フォークを持たせた。
真理子はようやく安全を感じた。
しかし久しぶりに持つフォークはむずかしかった。
手で持つのが困難だった。
真理子が食器に顔を入れそうになると、広瀬はほらっと食べさせてやった。
広瀬は真理子をものすごく愛していると感じた。
真理子は広瀬の女だけど、子供でもあった。
真理子はソファで昼寝していた。
急に目覚めるとソファから飛び下りた。
そして、床にはいつくばり、尻をふった。
真理子、広瀬は駈け寄った。
真理子の顔は恐怖でいっぱいだった。
真理子は落ちて来るムチを避けようともがいていた。
小さい声でウーウーとうめいている。
広瀬は真理子を抱きしめた。
真理子、真理子 どうした、大丈夫だよと
広瀬は必死に真理子をなだめた。
真理子を抱きしめたままソファに座った。
真理子はまだ震えていた。
怖い夢みたの? と広瀬は言った。
真理子はジイ、ジイが
とようやく言った。
これから数日経って、広瀬は真理子はソファに乗るのを
禁止されていたのかもと思った。
犬だから、ソファは禁止。
乗ったらムチ、じいがムチした?
広瀬の推測だった。
そしてもうひとつ、トイレの問題。
真理子はトイレに行くたくなると、床に場所を探した。
初めは広瀬は何を真理子がしているのかわからなかった。
広瀬がその行為を理解したとき、真理子がどう扱われたか見たような気がした。
広瀬はそうなる前にトイレに連れて行くようにした。
しかしある日、帰宅するとベランダにウンチがあった。
広瀬は真理子は犬としてベランダでさせられていたと理解した。
広瀬は真理子を叱らなかった。
広瀬は自問した。
こんなに犬になってしまうのか?
よほどの扱いだったのだ。
ある日、広瀬は厚い封筒を受け取った。
開けてみるとそれはタケルからだった。
2個のビデオだった。
見てみるとそこには調教中の真理子が映っていた。