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ab Cuore 

帰国した時ノンポリだった私が見たのは≒無政府状態の日本。
ショック、怒り、希望をこのブログに書きました。

2025 6/x16 10話 僕があなたをほしいとしたら体だけ

2025-06-16 14:39:03 | あほ



2025 6/x16 10話 僕があなたをほしいとしたら体だけ


孝太郎が戻ってきたのは1月以上も経ってからだった。

彼がドアを開けたのは夕方だった。

私はその時、台所で夕飯を作っていた。


孝太郎が帰ってきた音が聞こえなかった。

孝太郎はいい匂いじゃないかと台所の入口に立って言った。


私が衣類を着ていることなどまったく見えないように

何も言わなかった。


テーブル上には味噌汁と、茶碗の白いご飯、麻婆豆腐、揚げナスの煮びたしが

出ていた。


俺も食べていい? と孝太郎が言った。

もちろんです。

私は意外にもうれしい気持ちで言った。

お昼に煮たのだけどと冷蔵庫からカボチャの煮たのや

焼いた鮭も出した。


これ自分で作ったの?

私はうなずいた。


いい味付けだよ

孝太郎はすごい食欲を見せた。

私は内心孝太郎の豹変を恐れながら、母の味が恋しくてとささやく声で言った。


孝太郎は何も言わなかった。

そしてその晩、初めて優しい、新婚のような夜を過ごした。


翌日、今は海外ロケで次にいつ戻れるかわからない。

必要なものはある?

私はすぐ新鮮な野菜と果物と答えた。


冷蔵庫、冷凍庫、食品の戸棚を満タンにして孝太郎は出かけた。


孝太郎の居た2日半の間、私は乱暴に扱われることはなかった。



孝太郎が留守の間、私はPCに日誌を続けた。

作った料理、食べたもの・・・・それだけだけど記録した。


孝太郎は6月初めに帰ってきた。

私は自分のできるように体をきたえた。

孝太郎の鍛え上げた肉体の横にブヨブヨでいるのは嫌だったから。

そして自分の部屋にあった化粧品で毎日メイクもした。


私が目を覚ましたのはカーテンが開けられ、日光が差し込んできたからだった。

孝太郎はベッドの横にいた。

すでに入浴は済ませたのだろう、爽やかなな香がした。

孝太郎はベッドに入ると飢えてない?と私に聞いた。

そして私たちは昼過ぎまで愛し合ってすごした。


その後、孝太郎は私を洗ってくれた。

そして孝太郎が風呂から出てくると、

まだバスタオルをまいていた私のバスタオルを外し、

私の脇の下に手を入れると私をつるし、腕をマックスに伸ばして

私を眺めた。


それから前よりずっとよくなったよと言った。

私たちは穏やかな日々を過ごし、世間では武田孝太郎が結婚したという噂があった

そうだけど、私は知らなかった。


しかしそんな日に孝太郎が大きな箱を持って帰宅し、

孝太郎はお前の結婚衣装だと見せてくれた。

2日後都内の某ホテルの教会で式をあげ、披露宴をしていた。


私は披露宴で久しぶりに両親にも会った。


披露宴が終わるとそのホテルの最上階のスイートルームで数日過ごす予定だった。


両親も友人も部屋に来た。

彼らが去り、深夜高い部屋から外を見ていると、

孝太郎がさ、行こうと黒のシャツとパンツを出し、

私たちは私たちの住まいに向かった。



そこはそれまで私たちが住んでいたところに似ていたけど


はるかに広かった。






























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