Wii「モンスターハンター3(トライ)」

2007年10月11日 | 団長は断腸の思い
TGSと同じ会場・幕張メッセにて大々的に行われた「任天堂カンファレンス2007秋」。
特にサプライズもなく、淡々と進んでいたこの発表会にて
唯一衝撃が走ったのが、岩田社長自らが公表した
Wii「モンスターハンター3(トライ)」の電撃発表だった―

しかし冷静に考えると、これはDS「ドラクエ9」並に必然的な移籍であったと言えそうだ。

モンスターハンターは国内ではPSP版がミリオンを突破するなど非常に強力なタイトル。
しかし海外(北米)ではまったく売れず、ドスは結局発売されなかった。
「3」も国内のみで勝負せざるを得なかったが、先が見えないPS3オンリーでトライするのは無理があった。

マルチプラットフォーム戦略を強化しているカプコンだけど、
マルチの組み合わせとしては「デビルメイクライ」や「バイオハザード」に見られる
PS3とXbox 360の組み合わせが一般的。Wiiは操作形態からどうしても入れ辛い。
しかし、PS3とXbox 360でマルチ展開するにあたっての絶対条件が「海外でも売れること」。
国内でしか売れないソフトを360で出しても、まったく意味がないから。

したがって、「海外で売れない」という難点を抱え
PS3オンリーもマルチも選べないモンスターハンターに残された道は
そう多くはなかったということ。

今後もPS2の続編で、海外で失敗したシリーズ(ドラクエも含む)は
PS3と心中するか、DS or Wiiで新展開を試みるかの2択を迫られることになりそうだ。


ハードの普及代数的な問題でプラットフォームを移籍するのはわかるけど
問題は、そのハード(DSやWii)に合っているか否か。
DSで出した「バイオハザード」はまったく売れなかったし、
たくさん普及しているハードで出せばいいってもんじゃーない。

現在のWiiのメインユーザー層は、Wiiスポーツ目当てで本体ごと購入したような
ファミリーユーザー。
オンラインには4割の世帯が接続しているらしいけど、
任天堂のWi-Fiコネクションは無料のサービスであり、多人数のリアルタイム接続に
どこまで耐えられるのかは、現時点ではまだまだ未知数。
グラフィックスも、我々MHFユーザーから考えれば、おそらく大したことはない。

でも結論から言えば、Wiiのモンスターハンターは、"アリ"だと思うねえ。

モンスターハンターは元々30万本程度だったシリーズ。
しかしハード(PSP)とソフトを持ち寄って遊ぶ、アドホックモードによる協力プレイが受けて
知名度を高めていき、ミリオンシリーズへと成長したワケで。
オンラインモードはきっかけであって、シリーズがブレイクした理由じゃあない。

かつてGC版「ファンタシースターオンライン」は、メモリーカードを持ち寄っての
マルチプレイを前面に押し出し、それなりに成功した経緯があるし
今度はリモコンを持ち寄って、テレビの前に集まってプレイするスタイルをPRすれば
ファミリーユーザーがメインのWiiでも成功するのではないだろーか。

グラフィックス面は、MHのメインであるPSPシリーズユーザーから見れば気にならないだろうし
新規ユーザーから見れば・・まあWiiスポーツよりはきれいだろう。。


ただ「3」が商業的に成功したとしても、問題は
我々のようなネットにつなげてプレイするマイノリティなシリーズユーザーはどうするか・・??

一応「3」も、オンラインでの協力プレイはできるだろうけど、
原則無料である任天堂のWi-Fiコネクションにおいて、どこまでサービスに期待できるかわからない。
そして、WiiとPCのマルチというのが現実的ではないので、事実上PC版「3」はなくなったと言っていいと思う。

現状のPC版MHFに隔離され、この世界で生きていくのか
Wiiにトライし、リモコン振ってモンスターを狩る道を選ぶのか・・

・・COMING SOON!!