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ボサノバ・ギターの練習

2013-11-02 | Bossa Nova

足を怪我してから、勤務先と自宅の往復だけで、殆ど外出していない。 

休日は自宅にこもって時間をもてあましていては、もったいないと思い

ボサノバ・ギターの練習をしている。

 

ボサ・ノバは1950年代にブラジルのリオ・デ・ジャネイロで生まれた音楽で、

ジャズとブラジルの音楽であるサンバやショーロ、特にサンバ・カンサゥン

などと融合させて創作した音楽と一般的に言われている。

 

ボサ・ノバはポルトガル語なので、ボッサ・ノーヴァと発音するのが

ネイティブに近いらしい。

 

Bossa = 傾向、Nova =新たな起こり つまり新しい傾向や流れと云う

意味になる。当時、それまでのブラジル音楽とは一線を画していたので

「新しい音楽」としての一大ムーブメントを起こした。新しいブラジル

の音楽としてボサノバが広まったが、そのほかにも新しい音楽として

MPB(ムジカ・ポプラール・ブラジレイラ)などもある。

 

しかし、現在は本場のリオ・デ・ジャネイロではボサ・ノバは衰退して

あまり聴くことが出来ない。フランスや日本では根強いファンが多く

よく演奏しているが。

 

ボサノバを生み出したアーティストは、アントニオ・カルロス・ジョビン

(トム・ジョビンとも呼ばれている)、ジョアン・ジルベルト、ナラ・レオン、

ルイス・ボンファ、ヴィニシウス・ヂ・モライス、カルロス・リラなどなど。

有名なボサ・ノバの曲はトム・ジョビンが作曲したものが多い。

 

ジョアン・ジルベルトが幾日もバスルームに閉じこもってギターを弾き試行

錯誤の末、それまでにないスタイルのギター奏法を編み出すことに成功し、

ボサノバを創造したとも云われている。ジョアン・ジルベルトのギター奏法

は変奏的なジャズや抑制された曲調のサンバであるサンバ・カンサゥン、

バイーア州周辺で発展したバチーダというギター奏法を取り入れている。

 

ナラ・レオンが友人を頻繁に自宅に招いてパーティをして演奏し、

そこで生まれた音楽がボサ・ノハだという人もいる。 

 

Nara Leão - Meditação

 

ジャズのサックス奏者スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルト、トム・ジョビン、

当時、ジョアン・ジルベルトの妻であったアストラッド・ジルベルトが

ヴァーブ・レーベルに吹込みしたアルバム「Getz/Gilberto」の収録曲

「イパネマの娘」が世界中で爆発的にヒットしてボサ・ノバ音楽を広めた。 

 

Andy Williams and Antonio Carlos Jobim - 「The Girl From Ipanema」

トム・ジョビンがアンディ・ウィリアムスのTVショーにゲスト出演して歌っている貴重な映像。 

 

最初のボサ・ノバの曲と言われているのが、トム・ジョビンが作曲し

ヴィニシウス・ジ・モラエスが作詞した Chega de Saudade。

(シェガ・ジ・サウダージ、邦題:想いあふれて 英語のタイトルはNo More Blues)

演奏するのがたいへんむつかしく長らくレコード化できなかったとトム・ジョビンが

語っているが、ジョアン・ジルベルトと知り合い、ジョアン・ジルベルトがとても巧く

ギターの弾き語りだけでChega de Saudadeを歌ったのでトム・ジョビンは

すぐにレコーディングの準備をしたと。

 

Joao Gilberto - 「Chega de saudade

ジョアン・ジルベルトが娘のベベウ・ジルベルトと歌っている貴重な映像。

 

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高校生の頃からずっとボサ・ノバをギターで弾き語りしたいと思い続けて、

ウン十年(笑) 未だに、まったくと云ってよい程、巧く弾けない。

 

レッスン受けないと無理だよと友人は言うので試しにギター教室(ジャズギター

専科)に少しだけ通った。楽譜の読み方、音楽理論ばかりでなかなか実際の

弾き方を教えてくれないので、途中でやめてしまった。

 

結局、レコードやCDを聴いて教則本を読んで弾いているが、なかなかプロが

弾いているようにはならない。

 

単にコードを押えて、リズムをとればいいと早合点してしまいがちだが、実は

通常のコードフォームではボサ・ノバの雰囲気がでない。

 

たとえば、ドミソの和音はCコードだが、ボサ・ノバでは、これをドソシミの

CM7やドミラのC6など不協和音にならない音をプラスする。

 

A7(♭13) など、フォークソングやロックなどでは使わないコードも頻繁

に使われている。

 

なので、ギターの弦を押える指の位置を覚えるのがむつかしく、それを覚えても、

スムースに動かすのにかなりの練習を必要とする。

 

「バチーダ」と呼ばれる奏法は、右手の親指でベース音、その他の指で和音を弾く。

(右手の小指は基本的に使わない)

 

シンコペーションも大事。そして、コードを押えたまま弾いていては単調になり、

少し浮かせたり強く押えたりして音に強弱をつけたりもしなければならない。

 

コードを覚えたら、次はリズム。(基本は4/4拍子で2小節でリズムを取る)

まずは、一番わかりやすいリズムパターンは、タン・タン・ド・ターン ・ タン・タン・ド・ターン

このリズムは高校時代にマスターした。

そして、少しむつかしいリズムで、タン・タン・ド・タン・ターン・タン・ド・ターン
(真ん中のターンは小節をまたぐ)

まだある。

タン・タン・ド・タン・タン・タン・タ・ドン・タン(5つ目のタンは小節をまたぐ)

タン・タン・ド・タン・ドン・タン・タ・ドン・タン(5つ目のドンは小節をまたぐ)

小節をまたぐ音がちょっと「つまづいた」ようなリズムになり、これをシンコペーションと

ボサノバでは呼ばれている。 

このあたりのリズムは何度も弾かないと覚えられない。 

オフビート(アフタービート)のリズム感(小節内の弱拍にアクセントを置く。4/4拍子の場合、

通常一拍と三拍にアクセントを置くが、これを二拍、四拍に置く)は日本人には、先天的に

備わっていないと音楽雑誌で書いてあったが、本当にこの感覚をつかむのに苦労する。

これらのリズムパターンを曲によってはアップ・テンポやスロー・テンポで弾かなければならない。

 

ボサ・ノバの映像を見てリズムの感覚を身に付けようっと・・・・

小野リサ & 渡辺貞夫 -「So Danco Samba」

 

ジャズ演奏、Charlie Byrd -「Wave」

 

Nova -「Insensatez("How Insensitive")

 

Andrea Motis & Joan Chamorro Grup -「Desafinado」

スペインの新星、アンドレア・モティス。まだハイ・ティーンだが、

トランペットやサックスも演奏する。彼女のヴォーカルがとてもキュート。

 


ボサ・ノバの名曲 Corcovado (Quiet nights of quiet stars)

2013-09-19 | Bossa Nova

ボサ・ノバの名曲、Corcovado。

最近、この曲をギター弾き語りで練習しているので、ブログに書きました。

「コルコバード」は、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロにある標高710mの丘の名前。

1931年にブラジル独立100周年を記念して、コルコバードの丘に巨大なキリスト像が

建てられました。高さ30メートル(台座を含めると38m)、横一文字に広げた両手の幅は28m。

昼間、太陽の光を浴びるその姿は、真っ白な十字架のようです。

日没にはライトアップされ、リオ・デ・ジャネイロの一番有名なシンボルになっています。

丘の頂上には展望台があり、そこからリオ・デ・ジャネイロの街を一望できます。美しい海岸線や

巨大な岩石がそびえたつ山々など息をのむような景観を見る事が出来ます。

若い頃に行った事がありますが、もう一度行ってみたいです。

  


では、Corcovado という曲について、

作詞・作曲は、アントニオ・カルロス(トム)・ジョビン。 

後にジーン・リースとバディ・ケイにより英語の詩がつけられました。     

英語歌詞では「Quiet nights of quiet stars」というタイトルです。

オリジナルには「窓の向こうにコルコヴァドの丘が見え、キリスト像が

美しく微笑みかけている」という歌詞がありますが、英語版の方には

その部分だけがなく、あとは大体同じ内容となっています。

 

この曲は、アストラッド・ジルベルトとジョアン・ジルベルトがトム・ジョビン、スタン・ゲッツと

1963年3月にジャズレーベルのヴァーブに録音したアルバム「GETZ/GILBERTO 」

で収録されており、それが一番有名です。 

(コルコバードの丘の景色が映し出されて曲が流れます)



一番最初に録音したのが、トニー・ベネットです。



フランク・シナトラがジョビンと一緒に録音しているのも素晴らしいです。

(映像は、シナトラがジョビンのギターでボッサ曲をメドレーで歌っています)

 

シナトラは、レコードアルバムを制作するに際して、ボッサの歌い方、リズムの取り方などを            

ジョビンからアドバイスを受けたそうです。

その他にも、多くのアーティストが録音している名曲ですね。

 

(英語歌詞)

Quiet nights of quiet stars,

quiet chords from my guitar

Floating on the silence that surrounds us

Quiet thoughts and quiet dreams,

quiet walks by quiet streams

And a window that looks out on Corcovado … oh how lovely

 

This is where I want to be

Here with you so close to me

Until the final flicker of life’s embers

I who was lost and lonely

believing life was only

The bitter tragic joke  

I found with you

the meaning of existence … oh my love 

 

(訳詩)

光る星が満ちている静かな夜

私が弾くギターの柔らかな和音だけが

二人を静寂の中で優しく包む

言葉はかわさず、そっと夢をいだき

幸せを夢見て、静かに流れる小川のほとりを

音もなく二人で散歩する

そして、コルコバードの展望台から

雄大な山々そして海も見える

あぁ、なんて素晴らしいのだろう !

これこそ命が燃え尽きる最後のひらめき

あなたと二人きりで過ごしたい

それを望んでいた場所にちがいない

途方にくれ孤独にさいなまれ人生は辛く、

悲しいだけのものだと信じていた私が

生きていく意味を見つけることが出来た

愛するあなたとともに



~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

 

※ギターで弾き語りする人のためのレッスン・ビデオ映像。(ソロ演奏ではありません)
オリジナルキーのコードで演奏しています。シナトラの映像でジョビンがギター弾いているのとほぼ
同じコードです。
コードも表記していますので弾き語りの練習にはいいと思います。


最後にジャズギターの巨匠、ジョー・パスの演奏を。
ベースのニールス・ヘニング・オルステッド・ペデルセンとのデュオです。

 

                         ジョアン・ジルベルト

       

 

                             アストラッド・ジルベルト

 

              

     

 

                            アントニオ・カルロス(トム)・ジョビン

 


黒いオルフェ (Manha De Carnaval)

2013-06-17 | Bossa Nova

今夜は、早く帰宅したので、夕食後、久しぶりに

レコードを聴いています。 

ちょっとお酒も飲んでいます。お酒は大好きな

シングル・モルトのマッカラン。 

 

ブラジリアン・ギターの巨匠、ルイス・ボンファの

レコードを聴きました。 

 

この人は、ジョアン・ジルベルトやアントニオ・カルロス・ジョビン

などとボサ・ノバを世界中に広めた功労者です。 

 

彼が作曲した有名な曲・・カーニバルの朝(Manhã De Carnaval)

を彼の奥様が歌っています。

ブラック・オペラという映画のために彼が作曲した曲です。

邦題「黒いオルフェ」というタイトルでも有名な曲です。 

マリア・トレド・・・すごい美人です。

残念ですが、静止画しかなかったです。・・・歌を聴いてください。

 

 

 

 

レコードを入手するのには苦労しました。

もちろん初版プレスのオリジナル盤ですが、状態のよいもの

はなかなか見つかりません。でも、運よくすごく状態のよい

ものが入手できました。 

 

今はCDの時代ですが、CDに復刻されてないアルバムがたくさんあり

私は、レコードをかなり収集しております。 

 

下のレコードは、ルイス・ボンファが編曲・演奏し、そしてプロデュース

したステーブ・ローレンスとイーディ・ゴーメ夫妻のアルバムです。

  

ルイス・ボンファの映像は、かなり年代を感じさせますが、ご紹介します。

ペリー・コモのTVショーでゲスト出演した時のものです。

 

ヴァイオリン奏者で有名なコンダクターのアンドレ・リュの

コンサートで3人の美人が歌います。

 

同じ曲ばかり・・聞き比べ(笑)


Bossa Nova Night !

2013-05-21 | Bossa Nova

昔よく通っていたジャズ・バーがボサ・ノバ コンサートしますと
知らせてくれていたのを思い出し、約3年ぶりにそのお店に1人
で出かけました。

お店に入ると懐かしい人がいて声を掛けてくれました。
久しぶりだねぇ
「どうしているの、最近来ないね、ギター弾いている・ジャズ聴いている・歌っている ? 」
と聞かれ、ウンウンと答え、近況報告して好きなお酒を飲んでいました。

ボサ・ノバ・・・・原語の発音は日本語ではボッサ・ノヴァに近い。

 

歌う人は、平田りえさん。もちろんポルトガル語で歌ってくれます。

心地良いギターの伴奏で10曲以上歌ってくれ、そして色々な恋の
お話しもしてくれました。

とてもムーディな雰囲気でした。女性のお客さんが多かったです。

たまには1人でコンサートに出かけるのもいいものです。

歌ってくれた曲は、ジョアン・ジルベルトやトム・ジョビン、
ルイス・ボンファの名曲の数々で他にサンバなどの軽快
で楽しい曲もありました。

当日の映像ではありませんが、平田りえさんの映像がありましたのでご紹介します。

 

Manha De Carnaval(黒いオルフェ)

 

Carinhoso

 

静かなボサ・ノバは1人で聴くには最適の音楽だと思います。

しかし、聴くのはいいのですがギターの弾き語りで歌うのはとても
むつかしいです。何年も何年もずっとトライしていますが、なかなか
納得のいく演奏ができません。


※画像は当日のものです
 (携帯で撮影したので写りがよくありません)