ITエンジニアの九十九折(新)

これまで経験したことや考えを思いつくままに綴って行こうと開設しました。マラソンをするように長く続けて行くつもりです。

160.非日常の継投策(907字)

2008-11-15 | Sports&Health
今年のプロ野球日本シリーズは、最終の第7戦までもつれ
込み、西武が終盤8回に逆転してそのまま逃げ切り、
4勝3敗で巨人を下して、13度目(西鉄時代を含む)の
日本一の座に輝きました。

シリーズ前の予想では、野球評論家、そしてファンからも
圧倒的に巨人有利の声が挙がっていたにもかかわらずです。

しかし、勝負事とは本当に下駄を履くまでわからないもの
です。巨人が対戦成績で3勝2敗とリードしたときは、
次の試合もその勢いでシリーズをものにすると思われました。

ところが、西武の渡辺久信監督はここから、非日常モード
の臨戦態勢に切り替えたのです。

第6戦の先発帆足投手が序盤で失点すると調子を見極め、
3回途中から前回第4戦で完封し、何と中2日しか空いて
いない岸投手をリリーフに送りました。そして巨人打線の
タイミングが合っていないと見ると、そのまま最後まで
投げさせて勝利をもぎ取ったのです。

さらに迎えた最終戦も、ベテランの西口投手が初回、2回
と1点ずつを取られる苦しい展開ながら、二番手には同じ
先発投手の石井一久、さらに三番手にはエース涌井を投入
して、必死の継投を見せたのです。これが8回への逆転劇
を演出する結果につながりました。

一方、巨人は中盤まで2-1とリードしながら打線が追加
点を奪えず、原辰徳監督は延長戦に入ることを意識して、
連投疲れの見え始めた越智投手を引っ張って投げさせ、
とうとう最後で失点し、試合も逆転を許してしまったの
でした。

巨人有利の下馬評の中、某局のラジオ中継に出演していた
現役の某選手が対戦の予想を聞かれ、「西武の
ピッチャーが巨人打線をある程度抑えて勝つんではない
ですかね。」と言ったことを思い出しました。
(今振り返ると、実際に対戦した上で実感のこもった
コメントだったようです。)

巨人の敗因には、

1)打線が思ったほど破壊力を発揮できなかったこと
2)原監督の最終戦における最後の詰めを誤った

も挙げられるでしょう。

ただ私は、選手として西武黄金時代を知る渡辺監督が
日本シリーズの何たるかを忘れず、「非日常の」戦い方
をしたから就任1年目で偉業を達成したという気がして
ならないのです。

日本シリーズ第7戦の結果
http://bis.npb.or.jp/scores/nipponseries/boxscore2008_7.html
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