メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

男性のリード と 女性の音楽 その3

2008年04月29日 12時13分21秒 | マニアック タンゴ辞典
今回はこの前の補足2つ。

この前の説明では勘違いする人も出てくると思うので。。。



ほんとはこのブログ先に書いてたんだけど、ああいう話になったんでネタばらしちゃったよ。
こっちのをコメント欄にコピったんで内容カブっててゴメン


それから今回は「音楽」と「音」という言葉が音楽学(?)上の定義とは違う意味で使われてると思うけど、他になんていう言葉で書けばいいのか分からないので頑張ってオレの言いたいことを理解してね。




1つは「踊る」ということと「動く」ということは別モノということ。


よく「1人で勝手に踊る女の子がいる」というのはこれが区別できてないから。
サロンでのタンゴは人に見せるための踊りではない。
だから別に音に合わせて「動く」必要もない。



この前コメントでも書いたけど、ガビートはこう言っている。




「止まっていても踊りなのだ」



まさにその通り!


たとえ身体の動きが止まっているように見えても二人の身体の中に流れている音楽は止まってない。
身体の中を流れるエネルギーは踊っているのだ。



だからたとえステップを踏んでなくてもいつでも動ける体勢にあるし、微妙な動き(手の持ち替え、呼吸など)は音楽の流れにあっているはず。


身体の外側で踊るのではなく内側から踊る  ことが大事。

だから女の子はしっかり鳴っている音楽を聴きながら、男性がリードしている音楽を感じる必要がある。





               





2つめはその外側の動きと関係したリードについて。



音楽に乗って踊るというのはもちろん自分の動きもそうなのだが、男性は女の子に

どういう音楽で(音で)踊って(動いて)欲しいのか?

を明確に伝えないといけない。



今女の子に取って欲しいのは音楽のどのパートの部分なのか?
どの楽器の音を取って欲しいのか?
もしくはどういうリズムで動いて欲しいのか?


それが分かれば女の子は動きやすい。音楽に乗れるから当然。



そして女の子はその音で動くので、もし取って欲しい音の流れを変えたければハッキリそれを伝える必要がある。

そのリードが「あまい」、もしくは「ない」と女の子の中で流れている音楽上にある空間に女の子は動いてしまうというわけだ。



つまり女の子の「動き」だけでなく、

女の子が動きたいと感じる音楽をコントロールする

のが音楽を使ったリードである。





そして女の子の「動き」を止めてしまってもそれは「外側の動き」なので、女の子は内側で「踊り」ながら次の外側の「動き」(リード)がくるのを待っている。



バンドネオンが1つの音を長ぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~く、
のばせるように1箇所で ずぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~と、

止まっていても音楽(踊り)は止まらない。

バイオリンが長いメロディーを音を切らさずにつなげて弾けるように、
身体の小さな動きだけでも音楽を表現することが出来る。





「止まっていても踊りなのだ」



Show La viruta TANGO EL GRAN GAVITO



実際このお互いの内側のエネルギー(音楽)を感じてるときが踊っていて一番気持ちいいときなんだけど、ガビートは踊ってるときサロンの真ん中でずぅ~と止まっててみんながよけて通っていた。

カンペオナトじゃ間違いなく予選落ちだな。






             m-------T----