メン・ピン・タンゴ ツモっ!

南米のパリ、アルゼンチンはブエノス・アイレスで起こる
お洒落(?)な出来事を毒談と偏見で綴るブログ

男性のリード と 女性の音楽 その2

2008年04月09日 18時34分05秒 | マニアック タンゴ辞典
今回は
女性も自分で踊らないといけない
の部分だね。



男性のリードは女の子の腰や足先など部分単位でコントロールしているとき以外、
女の子に次の位置次の音を指示しているだけである。
(完全にはリードされていないので女性もちゃんと音楽を聴いて自分で音を取っていないと音を外してしまう)


よって女性は指定された音までの間に指定された位置に動けばいいのでその間は自由に踊れるというわけだ。

次の音までの時間の間で例えば音のイメージに合った踏み方、移動方法を選んだりするができる。

もちろん音の指示が長ければその分遊ぶ時間も長くなるし、ダブルやその半分などの短い指示の間に遊べるのであればそれは女性の自由である。



大概の男性が100%リードしてると思っているのは大きな間違い
女の子が指示したところに自分の力で動いてくれているのだ。
(もしくはパワーで振り回している




残念ながら足の指先までリード出来るどんなにすごいダンサーでも女の子が踊ってくれなければ踊りにはならない。
はっきり言って女の子が自分で踊ってくれなければ踊っているというよりむしろ、何かを動かしていると感じてしまう。



だから女の子たち、

もっと音楽に乗って踊ってみよう! 




もちろんタンゴでは女性は勝手に動いてはいけない
でもそれはリードを無視してはいけないということ。
「踊ってはいけない」ということではない。




男性は女性が自分で音楽を感じて音を取ってくれているからこそ、
それを使うことで  不必要なリードを省くことも出来る。


分かりやすい例をあげるなら、「タンタンタンのダブルの取り方。

普通に強拍を取って踊っていて途中で女性にダブルテンポ(コントラティエンポ)で動いて欲しいとき、男性は1インテンションで最初の強拍、弱拍をリードする。
3歩目をリードしなくても女の子は勝手に踏んでくれるもの。
これは女の子が「タンタンタン」という
取りやすいリズムを取ってしまうためだ。

逆に言えば強拍、弱拍のみで最後の強拍を踏ませたくない場合、しっかり2歩目で
止めるリードをしないと女性は行きすぎてしまう。



このようにリズム、音楽に乗っているとき、
      女の子はそれに合わせて動きたくなるもの。



ショーなどを見ていて曲がゆっくり流れているときにいきなりサルトがあったりすると「そこでサルトはないだろ~」と思うし、
バンッ!!」という強い音に合わせてボレオが決まったりするとスカッとする。

それと一緒で音楽に乗っていると流れているときには流れるように踊りたいし、
「ここは強い表現がしたいでしょ」て時は強いアクションをしたくなるもの。
だからそれに合わせてリードしてあげないと女の子は混乱してしまう。


もちろん女の子も音楽に乗りすぎてると行き過ぎてしまうことも多々あるけどね。




よく「勝手に動く、独りで踊る」と言われる女の子は
自分にスポットを当てるのではなく、もっと男性に集中してみよう
     リラックスして男性のセントロ、表情、呼吸などよく見てみて。


重い、遅い、もっと自分で踊って!」と言われる女の子は
男性のリードを意識しすぎずに音楽を聴いて表現してみよう
                   きっともっと身体が軽く動くはず。




音楽を聴いて踊っている以上、男性は女性の、2人の
音楽の流れを崩さないようにリードしなければいけない。
物理的なリードだけでなく
音楽に乗った、音楽を使ったリードをする  と
                      もっと楽しく、踊りやすくなるよ。 

そして女の子に分かりやすい音の取り方と女の子の中の音楽も感じてみよう。




踊りはふたりで作るもの。 
音楽と相手を無視しては二人のコネクションは絶対に繋がらない

2人が繋がってなければいい踊りが出来るはずないよね。