わが家の食育…「お家で作ろう! 食べよう!」

家族の健康づくりは、わが家で作る食事から…。信濃毎日新聞発行「週刊さくだいら」「週刊いいだ」特集掲載をまとめます。

「米粉」を使って米の消費拡大を <Part2>

2009-03-23 | 農と食をつなぐ…地産地消のすすめ
                 信濃毎日新聞社「週刊さくだいら」
                  <2009.3/19号掲載>


農作業をはじめる季節になりました。
農業従事者の高齢化や農業を取り巻く様々な問題の中で、栽培のスタートには“何を栽培するか”という悩みも多いものです。
農家は米をつくりたい…、農地で作物を育てたい…。地産地消で地元消費の仕組みをつくり、農業生産を消費行動によって支えることで、地域の環境と自然を守る大きな流れにつなげたいですね。
地域住民が一丸となって今年も地元の米の消費拡大を目指しましょう。


米の消費拡大は農業の活路に
■地域で何を栽培するか  
地域によって気象条件、土壌などの環境が違います。自然の物質は個体差があるもの。
適地適作といわれるように、その地にあった作物を栽培するのが、安全で品質の良い作物が収穫できる理想的な条件です。

■減反政策と新規需要米
本来、作物の栽培には、無視できない地域性があります。
佐久の平地は、米の里、。米づくりに適した地ですから、小麦や大豆への転作は本来もったいない土地柄です。
米づくりをする農業への意欲は貴重なもの。米粉の需要拡大によって米の生産を守り、農地の活性・地域の活性、ともに高めましょう。
  
   
■「集約化の安定」と「地域ブランド」
理想的な農業経営には「大量生産の安定とコストダウン」と「高品質、こだわり栽培による差別化」の二極があります。
温暖化による胴割米や未熟米が増え、米を品質で厳しく評価することによる「ブランド米の維持向上」「くず米等の利用」が大切になります。

■ブームでは終らせない…
地産地消による地元原料の加工は、いろいろな米の個体差が“加工しづらい”という問題点になります。
しかし、学校給食や病院、家庭での消費が安定拡大すれば、農地の集約化による品質の安定も叶うに違いありません。



小麦粉から米粉へ……料理の意識を変える
■米粉を知って、使う料理を増やす
米粉と一口にいっても、粒の細かさによって適した用途があります。
粗粒は団子などの和菓子やピザ、中粒はパンやクッキー、微粒は麺類・ケーキ・天ぷら、かなり細かいものがホワイトソースに向いています。
フライやから揚げ、お好み焼き、下処理などで粉を何気なく使うときにも、米粉を身近に用意して使う意識を持ちましょう。

■R10(アールテン)プロジェクト
新潟県では、小麦粉を使う食品の10%を米粉に置き換えて使う取り組みをしています。
パン、ラーメン、お好み焼き、ケーキ…小麦粉の消費量は多く、その10%だけでも食料自給率の向上に好影響を与えます。 

■小麦粉アレルギー
小麦粉アレルギーに対応する食品はまだ少なく、米粉パンも小麦グルテン添加が多いようです。
グルテンフリ-(無添加)の開発がはじまったばかりです。

米粉の作り方
家庭で米から米粉をつくりたいときは、ミキサーを使い、細かい振るい機を通して粗いものをまたミキサーにかけ、好みの細かさにします。少量ずつ3回くらい。
ヌカが酸化しますから、保存するときは洗って乾いた米で。あまり熱が出ないようにミキサーにかけます。


炊飯器で作る「クイックブレッド」
   ◇炊飯器では小麦粉を使わないので、小麦粉アレルギーにも安心です。

①米粉(200g)、ベーキングパウダー(小さじ2)、砂糖(大さじ2)を混ぜておく。
②炊飯器を保温にしてバタ-(20g)を溶かし、釜を取り出し①を混ぜ、牛乳(または豆乳150㏄)を加えてさっくりと混ぜ、粒コーン(80g)と青のり、ゴマを混ぜる。
③丸く形成し、炊飯で焼き上げる。(スイッチが切れるまで30分以上かかる)

   ※焼きたてを。ナッツや小豆などでもアイデア次第。


米粉製粉機で地元の米粉を
JA佐久浅間、中佐都ライスセンター(佐久市)に米粉製粉機が設置され、先ごろ関係者による起動式が行われました。
JA女性会や市内の商工業者などによる米粉食品利用の試作研究が本格的に始まります。 

佐久市米粉利活用推進研究会(佐久市、佐久商工会議所、JA佐久浅間、ほか)の設立により、新規需要米の施策や食料自給率向上を目的とする地元産の米粉の需要拡大の取り組みが進んでいます。
地元での米粉製粉設備はその大きな第一歩となります。 
高品質な微粉になることで小麦粉に代わる多様な用途に使え、地産地消の加工食品への幅広い挑戦が可能になります
旋回気流式微粉砕機
高速の気流が渦巻いた粉砕機の槽内に米を入れると、微小な粒子の米粉にできます。


米粉パンの輪を学校から家庭へ
学校給食用パンの老舗、金桝屋製パン(小諸市)では、もう5、6年前から米粉パンを製造しています。
金桝屋製パンが学校給食のパン製造を始めたのが昭和36年。現在では小諸市の小中学校・保育園を中心に、御代田町、東御市にもパンを提供しています。
約50年近くになる給食用パン製造の歴史で、一番大切にしてきたことは「安全と安定」。育ち盛りの子供たちに安全でおいしいパンを、大量であっても安定した品質で届けること。特にみんなが平等であるために、一定の形状にもこだわります。
国産の米を使ったパンを食べて育つ子供たちはみんな、日本の未来を支える期待の星。
「日本で米を栽培し、その米を食べて命を育み、環境や農業を守り、そして人を守る」という“命の循環”の大切さを子どもから家庭に伝えています。


金桝屋製パンが新たに始めたWebショップ「粉幸」では、米粉パンや他のバラエティ豊かなパンを販売しています。


 

米粉パンの種類はプレーン、チーズ、くるみレーズン、レ-ズン、カレー2種、メロン、切干大根、あんの10種。
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「米粉食パン、テーブルロールパン」 
         (カフェ&ベーカリ-デリ・デリ)

「焼きたてのパンを限りなく安全・安心に…」はデリデリの願いです。
明太子や梅のりを挟んだロールパン、食パンは特製ランチBOXのサンドイッチにできます。岩村田商店街八十二銀行南約30m、平日営業

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「五郎兵衛クッキー」 
        (和泉屋菓子店)


浅科五郎兵衛新田米の米粉クッキーです。「抹茶味」「野沢菜漬」の2種。

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「おやきパン」 
        (モンドウル田村屋)
 
米粉の混合割合を変えた2種のロールパンと、おやき風米粉パン(野沢菜、切干大根、わさびふりかけ)
米粉パンには和食の具がマッチ!
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■小麦パンにご飯を練りこんで… 
 「ごはんパン」 
      (高原のパン屋さん)



天然酵母パン種に、ふっくら炊いた浅科五郎兵衛新田米(こしひかり)を練りこんで焼きました。
人気の「おから」、「野沢菜漬け」「辛口カレー味」、生地にヨモギを練りこんだあんパン「よもぎあん」があります。


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