作・絵 みやざきひろかずさん BL出版
バレンタインにおすすめの絵本。
水辺の街に住むさかなくんは、ゆらゆらすいすい泳ぐ魚としての自分に満足している毎日。
しかし水中に偶然落ちてきたチョコレートを口にしてからは魚であることが辛くなる。
あの甘くてほろ苦いカケラをもう一度食べたい!!
昼も夜もその気持ちを忘れられないさかなくんは、再度チョコレートと出会う日を何年も待ち続けた。
そして5回の夏が過ぎ、6回目の冬が来る頃…
89年に出版の本だけど、私が手に取ったのはつい最近。
新聞に紹介されていたことがきっかけ。
でも読んだのが大人になってからでよかった。
さかなくんがチョコレートに会った瞬間というのは、
私が本格的なミュージカルを初めて観た時と全く同じ。
幸い一度きりの出会いという訳ではなかったけど、
ニューヨーク在住ではない自分を省みて、ため息をついたこともあったっけ。
(上を見ればきりが無いものだけどね。)
ラストはハッピーエンド…?かどうかは受け取る人次第だけど、
世界って結局こういう風に回っているのか~と思った。
ちょっと哲学的かも。
子供にはもったいない大人の絵本。
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