鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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G. L. Pease - Ashbury (Fog City Selection)

2021年07月21日 | パイプタバコ
2021年 7月

今回は G. L. Pease - Ashbury(アシュベリー) (Fog City Selection)

サンフランシスコの名所にすべて関連付けられたブレンド群である
Fog City Selection シリーズの中の 2005年リリースのブレンドとなります

このシリーズすべてサンフランシスコの地名がブレンド名になっておりその名所の印象がブレンドに反映されているのかな…と思うところです
前回の記事でそのことは触れましたが
GLPの Fog City Selectionについて気づいたこと(今更ですが…)

今更ながらにサンフランシスコのその素晴らしい街並みを知ることになりました
1つの街でこれほどのブレンドを関連付けたこのシリーズ 
この町に対する Greg Pease さんの思い入れがうかがい知れるようです

この町の通りにはそれぞれ名前が付いており
その通りにちなんだ名前がほとんどなのですが このAshburiy (アシュベリー・アッシュベリー)という名前も ハイト-アシュベリー という地名を指すのですが
東西に走るハイト通りと 南北のアシュベリー通りが交わったあたりの地名になります
ハイト・アシュベリー

かつては反体制的なボヘミアン精神のヒッピー発祥の地ということで
有名だったのですが今でもその精神は根付いているようです

そのことは TRDC の説明にも書いてあるように このブレンドの味の特徴として
バージニアの明るい色合いの甘さと 伸びの良い軽く広がるオリエントの香りと甘さが
とっても自由度の高い意志を感じさせるものに感じます
ラタキアも入っているのですが そちらはぐっとおとなしくて
このブレンドの目視している味の雰囲気がよくわかるような気がします

 


葉組の方は
Latakia, Oriental/Turkish, Virginia ということですが
バージニアの甘さがよく出ていて オリエントがこのブレンドの味を引っ張り
ラタキアは微かに利かせているだけという 
ラタキアが少なめの完全なるバルカン というのが喫った感想になります

このブレンドのバージニアの甘さは特筆すべきものがあり
このシリーズはバージニアの甘いブレンドが多いのですが
中でも Fillmore のバージニアのような素晴らしい甘さを感じるようです


そのバージニアの甘さと 伸びのあるオリエントが香るブレンドになっていますので
マクレのグランドオリエンタルシリーズを少し思い起こさせるようです
しかしラタキアが入っていますので マクレのそれよりも喫いやすく感じるわけで
私の中では かなり美味いブレンドであると思いました。



感想

このブレンドは バージニアの甘さとオリエントの広がりのある香りとその柔らかな甘さの
特に秀逸なタバコになっています
ラタキアは極めて控えめになりますので
オリエンタルのEmbarcadero と バルカンのCharing Cross とのあいだ位の
オリエントに傾いたブレンドになるかと思います


Embarcadero においてはトップグレードのIzmir が使用されているようですが
このブレンドのオリエントとしては Charing Cross と同じようにBasma のオリエントがたっぷり
使用されているように感じます Izmir も入っていると思いますがはっきりはしません
その辺りがこのブレンドの大きな特徴となるのですが

先にも述べたように このブレンドのバージニアも素晴らしいものがあって
ブライトに傾いたバージニアになりますがとにかく甘さがたっぷりでFillmore と同じような素晴らしい
バージニアを感じますが 
このブレンドのオリエントも甘みが強く バージニアとそのオリエントの甘さが加わりますので
広がりのある軽い明るさのあるとっても甘いブレンドになっていると思いますね

オリエントには酸味も塩味も感じますので それがいいアクセントになっていっそう甘さを強く
感じさせるのだと思います


ラタキアは強いものではなくその存在こそ感じはしますが
多少のウッディさとスモーキーなところ そしてスパイシーなところを感じさせるだけの印象
ですからバルカンといえども 少しオリエンタルに傾いたブレンドと言えそうですが
やはりラタキアの存在は重要でしっかりと味を〆ているところは素晴らしいと思います



点火とともに立ち上がってくるのは
オリエンタルなブライトバージニアのしっかりとした甘さになります
少しシトラスも感じますが甘さは秀逸でバージニアの甘さもしっかり感じるのですが
ブライトに続きレッドの甘さもしっかりと感じるようです
このブレンドにおいてはオリエントの甘さもしっかりと感じられます
ですからこういった表現になったのですが
香りのある素晴らしい甘さをまず感じます

当然のことながらラタキアも感じるわけですが そちらの方は穏やかで出すぎるところもありませんので ラタキア自体の印象は特になくバージニアの甘さとそれに合わさるオリエントの甘さと香りが
このブレンドの風味を引っ張ることになります

問題はこのブレンドのオリエントになります
どういったオリエントが使用されているのかが気になります…


とってもフローラルな香りがあり強い甘さもあります
Yenidje のようなさっぱりとした癖のない甘さではなく少しだけ香りも強いのでXanthi 辺りを考えるのですが その辺のことはよくわかりませんので やはり Basma としか言いようがないオリエントを考えることになりますが この辺りのオリエントはあまり癖がなくスパイシーさも程ほどで質の良い甘さを持っているようです 味が柔らかいです

そういったオリエントの存在を感じるわけですが
当然オリエント由来の酸味も感じ このブレンドにはかすかにその酸味とともに塩味を感じるようです
こういった味わいは C&D のスモールバッチでよく使用される
2014年のBasma,2013年のIzmir などを使用したブレンド
でもお馴染みの味わいとして感じることになります
(例えばスモールバッチの2020年のSun Bear とかサビネリのJanus


とにかくこのオリエントとバージニアによる甘さの強い喫煙が進んでゆくのですが
少しパフったときに強く感じるのは クルミのような香ばしさになります
この味わいは 上記のスモールバッチでも Embarcadero でも感じた香ばしさによく似ています
なので このブレンドにはIzmir も入っているのではないかと考えるのですが
そこがよくわかりません…
緑色のスパイシーさがあまり感じられないんですね Izmir にありがちの…

このナッティな味わいとバージニアの甘さオリエントの甘さが合わさったとき
甘栗あるいは焼き芋のような香ばしい甘さになるのですが
この甘さが妙に懐かしさがあっていいんですね

この甘さはQwiet Nights でも感じたような甘さに似ています
いい甘さの味わいになりますね



中盤を過ぎて終盤に差し掛かった頃にやはりラタキアのスパイシーさと
Izmir を思わせるようなスパイシーさを少し感じることになるのですが
全体的にはそのスパイシーさはわずかに   というところでしょうか

そして最後はバルカンらしい終煙を迎えるのですが
このサンフランシスコを扱ったブレンド群に共通して感じられる
バージニアの明るい甘さ オリエントの伸びのある香りが十分に楽しめる
素晴らしいブレンドだという印象になります
この私はとても美味いブレンドだと思いましたね

TRDC の評価の方は 3.1 とあまり高くはありませんが
間違いなく美味いバルカンブレンドであり
マクレのグランドオリエンタルシリーズに比べても引けのとらないブレンドになっていると思いますし
むしろそれよりもわかりやすいブレンドになっていると感じます

評価が低いのは ラタキアの印象があまり強くないために
少し味がボケているように感じるせいかもしれません
しかし 甘さは強く オリエントの香りの広がりは強いですから
オリエントとバージニアをしっかり味わうにはとても良いブレンドだと思います

クルミのような香ばしさと 焼き芋のようなその香ばしさを含んだ甘さもしっかり感じられますので 
さすがGLP というようなブレンドになっていると思います

ただ一つ言えることは このブレンド 小さなパイプより少し大きめのパイプの方が
しっかり味が出るようです それもあまり強く詰めないで緩く詰めるのがコツになります


このブレンドはリボンカットなのですが そのせいかかなり甘いブレンドになっているのですが
これがブロウクンフレイクになったならばどういった味になるのか想像するのも一つの愉しみで
おそらくもっと甘さが抑えられ もっと落ち着いた味わいになるのだと感じます
むしろその方がしっくりくるのかもしれません


なんにしても 無印のブレンドでしたが思わね拾いもをしたという感じです
オリエントが好きな方にはお勧めします

そういった感想となりました
それでは また

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