鳥とパイプと日本酒のおっさんメモ

おっさんの日々の散歩における鳥たちの写真と、好きなパイプタバコの感想
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Cornell & Diehl - Warped: Sarto

2021年12月18日 | パイプタバコ
2021年 12月

今回は Cornell & Diehl - Warped: Sarto(サルト)

このブレンド Until The End の姉妹品であるそうで
実はこのブレンドの名前である Sarto(サルト)は オーナーのKyle Gelli さんの飼っている犬の名前でした イタリアのカネコルソ犬でもある 前回説明した犬でした

この社長さんやはり犬が大変お好きなかたでしたね


缶に記載されている葉組を見ると




この様に書かれているのですが 少し気になったところがあります

ここに書いてあるのは
Virginias Orientals
Perique and
Fire-Cured leaf

この様に書かれており これをよく考えると
複数の バージニアと オリエント(s がついてますので)
それにペリクと 
ここも問題になるのですが 火で熟成された葉っぱ としか書いてありませんね…
ケンタッキーのことを指すと思いますがそれ以外の葉の存在を感じるようです
Fire-Cured leaf と言えば ケンタッキーもラタキアもそうですからその通りなのですが
実はそれ以外にもまだ入っているような気がしました…



蓋を開けると



Until The End とは全く違う ベト付きの全くない乾燥のとても良いサラッとしたブロウクンフレイクが
出てくるのですが とても姉妹品とは思えません

TRDC の葉組を見るとこの様に書かれています
Black Cavendish, Kentucky, Latakia, Oriental/Turkish, Perique, Virginia

赤字の部分がとても気になります

バージニアは ブライトとレッド
オリエントは Basma 辺りの何かと Izmir が思い浮かびます
ラタキア ケンタッキー ペリクは良いとしても
やはりここに書かれている BC がとても気になりますね


Warped ラインでは珍しい ラタキアを使用した English ということで 近年よく見るC&D の
例のBasma-Izmir ラインのブレンドを想像したのですが
予想とは全然異なる もっと複雑で もっとダークで強い印象のブレンドでした

ラタキアはあまり効いているとは思いませんが
Dark-Cured leaf の中にケンタッキーとバーレィ そしてシガーリーフの存在を感じた次第
このことはどこにも書いてはありませんが そういった強さを感じます
TRDC のレビューの中で moniker さんがそのことに触れていますが)

評価の方は TRDC においてはサンプル数は少ない(3つ)ですが 3.7/4
SPDC の方では4.83/5(サンプル数は6つ)
と とても高いのですが この私が感じたところではそれほどのブレンドとは思えなく
Until The End の方がずっと味が落ち着いて美味いと思いました
これはこの私の評価になりますが その辺りを探ってゆきたいと思います



感想

このブレンド 独特の甘さと味の深さがあります
バージニアの本来の甘さに ペリクがレーズンプラムのダークな甘さを深めます
ペリク自体の辛さはなく 軽い酸味と味の濃さを与える程度の働きです

ラタキアも程よい効き方で あまりEnglish をかんじさせるわけでもなく
それよりもターキッシュ オリエントの香りと味わいが全体を包み込みますので
少しバルカンチックなイズミルのオイリィな香ばしさと バスマチックなエーテルのような透明感のある独特の風味と酸味がこのブレンドを彩ってゆくのですが

ここで静かに登場してその存在をグングン強めてゆくのが ケンタッキーを含んだ
Dark-Cured leaf の存在になります
この味わいが良くも悪くも このブレンドの問題になります



点火とともにやって来るのは
ブライトとレッドのバージニアの落ち着いた甘さでしょうか
シトラスの香りは少し感じるかもしれませんがそれほどでもありません
それよりもすぐに ペリクの酸味と ダークフルーツの味わいがバージニアの甘さに加わります
いわゆるプラムとレーズンの風味になります

ラタキアの存在をはっきり感ずるわけではありませんが 少しだけウッディな風味とスモーキーさは感じるようです
それよりも存在感を増すのは オリエントの風味になります
クルミのような香ばしさと 今回は透明感のある微妙な甘さと酸味を感じるのですが
イズミルと もう一つのオリエントな味わいになるのかと思います
このオリエント ブルガリア付近のオリエントを思い浮かべるのですが定かではないです
いつものBasma なのかもしれませんしその辺りというところでしょうか…

このままこのオリエントの味わいが続いてゆけば典型的な バルカンもしくはEnglish ということに
なり良いと思うのですが さすがにWarped ブレンドはそうはならないようです

ここでやって来てその存在を増してゆくのが ダークな
ケンタッキーを含んだ Dark-Cured leaf の存在になります

ラタキア自体は どれほど強くともさして気にはならないのですが
ケンタッキー シガーは少し違いますね

当ブレンドのケンタッキーは UTE に使用されていたものだと思うのですが
当ブレンドとUTE とはブレンドの色も 手につまんだ感じもまるで違います
この違いは ブラックキャベンディッシュの違いによるものだと思います


UTE にはたっぷりシガーとシガーのBC が入っていましたがもっとずっとマイルドな甘さを感じたのですが 当ブレンドはもっとシガーの強さの部分を感じます

シガーが違うのか(入っているとするならば)加工が違うのかよくわかりかねますが
UTE の方は良く味が馴染んだ柔らかさがあったのですが
こちらのブレンドはちょっと硬いです…

ケンタッキーもラタキアも おそらくシガー(あるいはバーレィ)もそれぞれが独立して
それぞれの味わいを出している感じがします
なのでブレンドとして複雑さはあるのだけれど落ち着きのなさを感じてしまうようです

言い方を変えれば 一つ一つのコンポーネントは素晴らしいのだけれど
それが合わさったとき混じり合った味わいに一体感のなさを感じてしまいます

結果 少し疲れるブレンドかと思いましたね
時間が経てばもっとまろやかになるのかもしれませんが 今はということです


この構図で思い出したのは
Captain Earle's - Private Stock
このブレンドを思い浮かべます

こちらのブレンドは ラタキアが強めのオリエントもしっかり効いている
なんでも入っているブレンドでしたが
コンポーネントそれぞれが主張し合って 喫っている方が少し疲れてしまうブレンドになっていると
この私は思ったようです


当ブレンドも味的には目を見張るものはありますが
そういった意味において 少し残念なブレンドと感じましたね

中盤までのバージニア ペリク オリエントの美味さと
終盤特に顕著なシガーの強さが別人のように感じるブレンドかと思いました

何処にも書いてありませんがシガーは入っていると思いますしっかりとね

そんな感想となります
それでは また

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