高雄紅葉物語～参

もぞもぞ・・・




「朝が来た～。　うわー今日は寒いなぁー。昨日より今日のが寒いなぁー」

落ち葉の下から起き出した虫くん。
森が賑やかになる前に、もぞもぞとお散歩を始めました。



「紅葉チェーック」



『おはよう、虫くん。　アタシ達・・・だいぶ紅くなってきたと思わない？』

「まだ緑色のトコも見えるねー。もうちょっと頑張ってみて」



『虫くん相変わらず朝早いわねー。どう？私たちの色の移し合いは・・・』

「今年の紅葉コンテスト・ペア部門優勝狙えるかも！」



さわさわさわ・・・

「あれ？」



「空が見えないよ。　もうちょっと、ゆっくりでいいんじゃない？」


虫くんは話しかけました。
でも、お返事がありません。

真っ赤に燃えた紅葉は、太陽が恋しくて、手を差し伸べてしまったのです。


「みんな、そんなに急いでどこに行っちゃうの。　もう少しゆっくり、一緒にいたいよ」

１日、１日と、虫くんは寂しい気持ちが大きくなりました。



「今日もたくさんのお客さんだ。　あの紅葉さんがまたはりきっちゃうなぁ」

大丈夫。
空の紅葉は、やがて虫くんのところに降りてきてくれるよ。




足元にも、小さな小さな命があります。
虫くんが先に気づいて逃げられるように、ゆっくりゆっくり歩きましょ。





今日は仕事が終わってから夜間拝観へ繰り出しました。
急に寒くなって、ついにあんかけうどん解禁！
明日はさらに気温が下がるとか・・・。
わおー。

風邪、インフルエンザに気をつけましょ