今年も「こんなことしてる場合じゃないのに!!」が似合う季節になってきた。
今日は久々に心からの「こんなことしてる場合じゃないのに!!」を言うことができた。
今年の夏も「こんなことしてる場合じゃないのに!!」連発で頑張っていきたい。
そんなこんなで気付けば8月である。
夏と言えば夏フェスなどの野外コンサートが熱い季節である。
ということで、今回は音楽について勝手なことを書かせてもらいたいと思う。
今日は、Mr.childrenについて語らせてもらう。
第一回、Mr.children 「箒星」から広がる世界
Mr.children待望の新曲「箒星」に広がる世界は、恐ろしく真っ直ぐでシンプルだ。
ミスチル現象からはや10年、未だに色褪せることのない彼らの音楽に潜むパワーとは一体・・・。
桜井和寿が天才であると世間が認識し始めたのはいつ頃だろう。
もしかしたら「Tomorrow never knows」がヒットした頃かも知れない。「終わりなき旅」からかも知れない。もしくはデビュー作「君がいた夏」からそう感じていた人もいたかも知れない。
ミスチル現象によって大幅に年齢層を広げたミスチルの音楽は、様々なリスナーの心の奥に入り込み、未だに彼らの心を揺さぶり続けている。
ミスチルの人気が絶頂の1997年、どこからかミスチル解散騒動が巻き起こり、その年の3月にミスチルは突然活動を停止した。一般的に一度活動を停止したミュージシャンが、復帰した後、停止前の人気を取り戻すことは難しいと言われている。しかし、彼らは違った。「終わりなき旅」発売と同時に復帰を果たしたその後も、変わらない人気がそこにあった。どこまでも”心に残る音楽”を作り続ける彼らだからこそ、どんなことがあってもリスナーの支持は衰えることがない。それから、桜井の入院など様々な苦難を乗り越えて、彼らの音楽は日々進化し続けている。バラエティーに富んだ楽曲はもちろん、一曲一曲に込められた世界観も美しい。良い作り続けていくこと・・・ミスチルの音楽は衰退することを知らない。
アルバム「KIND OF LOVE」から溢れる恋愛観。
単純で素直な恋愛感情を歌詞にするのは簡単そうに思えて意外に難しい。誰もが共感できるフレーズをつなぎ合わせて一つの物語を完成させる。そこに見えないはずのストーリー性や、繊細な気持ちや、隠された主人公の姿が見えてくるからミスチルの音楽は凄い。単に凄い、では片付けられない。特に「KIND OF LOVE」は凄かった。青臭い恋愛感情から、そこを少し超越したディープな感情まで、見えそうで見えない人間の心理までも、細かく描ききっているからだ。親しみやすいメロディーが優しくその世界観を包み込むことによって、言葉だけでは表現できない部分までも確実にリスナーの胸に染みこませる。様々な展開を見せる桜井の歌詞の世界に、どこか共感してしまう。そして引き込まれていく。その恋愛観は「ボレロ」の大人の恋愛と言える一歩踏み出した世界にも繋がっているし、「シフクノオト」や「It's a wonderful world」といったアルバムにまで影響を与えていることは言うまでもない。ただ、昔に比べて最近の楽曲は、その歌詞の世界に巧みな罠が仕組まれていることに、昔の楽曲と聞き比べてみると気付くだろう。夢や幻の中に見え隠れする人間の欲望や愛情など、不思議な世界観が加わり最近の楽曲は芸術性が高い。しかし、そんな中にも少年のような無垢な恋愛の世界が見受けられるのがにくいところだ。現実逃避ではない確かな真実を、握っているのではない、掴み損ねているのではない。ただ、その隣で寄り添っているだけの、自分では気付かない恋愛の世界、幸せのカケラに、ミスチルの音楽は気付かせてくれる。最新の楽曲「ほころび」を例に挙げてもいい。ほどけた糸、水玉模様のスカート、キンモクセイが植わった木陰、広い芝生・・・頭の中に広がる世界観の片隅に、不確かな恋愛観はひっそりと佇んでいる。バラードチックなメロディーがそれを取り囲むことによって、リスナーだけにしか分からない特別な世界が頭の中に生み出されるのだ。その世界は確かに、ホッとできたり、切なくなったり、心が温まったりする場所である。
「深海」で深まるディープな世界
アルバム「深海」が名盤であることを、わざわざ言う必要もないと思う。ミスチルにしか作り出せない世界観だと言っても過言ではない。深海に漂う不思議な世界。どこに向かっていくのかも分からず、どこに辿り着くのかも分からない。深い深い場所までミスチルの音楽によって連れて行かれるような、そんな感覚が眠っている。そして辿り着いた場所で、第二のミスチルの音楽に出会う。そこに住み着く人間像は、「名もなき詩」の中にも見受けられる、現実の壁にぶつかり、もがき、苦しんでいる人間の姿だ。そんな楽曲一曲一曲に、救いの手は差し伸べられる。そこに他の追随を許さない決定的な魅力がある。絶望の壁を見せつけ、リスナーの共感を得た後に、光ある未来を提示する。これこそ、ミスチルの得意技だ。力一杯のエール、それこそ全身で支えるような大袈裟なエールではないが、確かな力を僕たちに与えてくれる。それは楽曲を聴き終わった後、清清しく感じるその感情こそ、与えられた力によって生まれるものである。新曲「箒星」もその一つだ。未来に向かって踏み出す力を、確かに僕らが抱えている光の存在を、きっと与え気付かせてくれえるはずだ。アルバム「深海」の世界に浸る。深海という暗闇の中で見つける光。僕はもう見つけられたのだろうか。いや、僕はまだ「深海」の世界から抜け出せないでいるのかも知れない。「深海」の世界の中で見た確かな光を、僕は未だに忘れられないでいる。
「DISCOVERY」~「Q」へ、新たな希望の光を見た
アルバム「DISCOVERY」には衝撃を受けた。湧き出す音をそのまま放り投げたような楽曲から、生々しい日常の姿を投影した楽曲まで、自由な音に刺激された。このアルバムもやはり罠だらけである。何度も繰り返して聴いていくうちに、真の良さが滲み出していく感覚。新しいミスチルの世界が、そこにはあった。特に「アンダーシャツ」の歌詞は凄い。極限状態のような叫びから、伝わる想いが加速する。沸騰直後のような熱い魂と、必死に何かを伝えようとする気持ちが重なって波となって伝わる新感覚。恐ろしいほど強烈で、恐ろしいほど感動的だ。そして良い具合にアルバム「Q」へと繋がる。一見何の意味もない楽曲が、聞き終わった後にメッセージ性の強いものへと変化する。それはミスチル現象から遠ざかったこの時期だからこそ掻き鳴らすことの出来た音だろう。歌詞の独特な世界も、突き抜けるようなメロディーも、ミスチルの未来を明るく照らすものばかりで安心した一枚であった。そして、一貫したメッセージの最後に「安らげる場所」というラストナンバーへと繋がっていく。どっちかというと新しいサウンドに富んだ「Q」であるが、「安らげる場所」だけがKIND OF LOVEの「いつの日にか二人で」のような懐かしい楽曲となっている。「Q」というアルバムがバラードで締めくくられることは違和感のあることのように思えるが、実際に聞いてみて違和感は全くない。変わらないミスチルの姿を暗示しているようで、安心できるラストであった。
「It's a wonderful world」で表現された現実の姿
デビューアルバムと同じ5月10日にミスチルは10枚目のアルバム「It's a wonderful world」を発売した。活動停止から完全復活を果たした彼らの記念碑的アルバムだ。音楽の世界を飛び越えたかのような叙情詩的表現、大きなスケールの幅。どれを取っても才能に溢れる楽曲ばかりで、まさに夢のアルバムだろう。ここでは一つの例として「ファスナー」を挙げたい。「ファスナー」の世界観は短編映画を集めた映画「Jam Films2」で映画化された。子供から大人へと成長する過程の中で、少年が見た大人の世界。自分を隠しながら生きる人間の姿を、背中にファスナーが付いた大人の姿で表現した楽曲の世界観を前衛的な描写で表現した作品となっていた。一度聴いただけでは気付かなかったが、かなり深いテーマが「ファスナー」にはあるのだと感心した。それは、「ファスナー」以外のすべての作品に共通する。映画のオープニングのように始まり、美しく終わっていく。一本分の映画を観た気分とはまさにこういうことだ。いや、一本分どころじゃない、15本分だ。個性的で深い楽曲すべてが僕らに訴える真の想いを受け止めながら、きっと時に勇気付けられ感動させられるだろう。そして「It's a wonderful world」の世界観をそのまま受け継いでアルバム「シフクノオト」が発売される。シングル曲はもちろん、”捨て曲が一曲もない”ということは今更あえて書くようなことでもないが・・・。
「I LOVE U」から「箒星」へ・・・
原点に戻ったMr.childrenの美しい音楽がアルバム「I LOVE U」にはある。過去にミスチルの音楽に励まされた人も、初めてミスチルの音楽を聴く人も、誰もが楽しめるアルバムといえばこのアルバムである。「愛」という大きなテーマの下、言葉では言い表せないこと、言葉じゃなくては言えないこと、そんな様々な大切な要素を含んだ12枚目のアルバムは、これからのミスチルの活動に期待を与えてくれた。背中をそっと押してくれる希望の音楽とは。ストレートに涙腺を刺激する上質な音楽とは。ミュージシャンなら誰もが追い求めている”音”と歌詞の世界、誇るべき音楽がここにある。そして今も直、走り続けるミスチルからニューシングル「箒星」が発売された。”優しく淡く弧を描いて、夜を撫でてく箒星””光り続ける箒星”ぼんやり聴いているだけでもハッとさせられる。ポジティブで前向きな感情がスピーカーから溢れ、自分の心の中にある箒星の存在に気付かされる。ミスチルの音楽に出会って何年も経つが、未だに彼らの音楽に励まされ続けている。「箒星」から広がる世界は果てしなく、どこまでもスケールのでかい上質なものだ。音楽と言うものに真正面から向き合い、そして生み出す。期待を裏切らない音楽がそこには確かに存在する。Mr.childrenというミュージシャンに出会えたことは、短い人生において本当に幸せなことだと思う。その真剣な音楽スタイルに何度感動させられたことか。これからも彼らの音楽は、ずっと永遠に進化し続けるだろう。Mr.childrenという音楽は、僕の大切な財産だ。
と、長々と書いたが、これは僕のホームページからの引用である。
ホームページはただ今、更新停滞中である(たまに更新している)。
ミスチルに関する今回の内容のページはこちら→
http://www.geocities.jp/kohaku_returns/music.6.htm
トップページはこちら→
http://www.geocities.jp/kohaku_returns/index.html
というワケで、まだまだ語りたいことはたくさんあるのだが、今日はこれぐらいにしておく。
・・・「こんなことしてる場合じゃないのに!!」