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新・シュミのハバ

ついに、定期小説の更新スタート!!!
いつまで、続くのやら・・・。

にっき4

2006-10-04 23:09:33 | 映画
東野圭吾の新刊「使命と魂のリミット」が11月30日に発売されるらしい。
ちなみに東野圭吾の「手紙」は10月5日に文庫化される。
買わざるを得ない。

映画「好きだ、」のコト

2006-09-25 01:30:22 | 映画
僕にとっての「面白い映画」というのは詳しく分けると3つある。
「いい映画」と「綺麗な映画」と「凄い映画」の3つだ。
その3つをすべて含んだ映画が「好きだ、」である。

「好きだ、」とは2006年2月に劇場公開された石川寛監督の「tokyo,sora」に続く二作目の作品である。

石川監督の映画の撮り方は普通じゃないらしく、一分の映像に5時間もカメラを回し続けるというこだわりの撮影方法を持った監督で、そんな監督の映画だからこそ、石川監督の映画は普通の映画ではない。
彼の映画には、素直な言葉や表情が溢れている。

「好きだ、」という一言が言えなかったユウとヨースケ。
二人の想いは、ある哀しい出来事によって断ち切れてしまう。
それから17年後、再会した二人は、17年前に忘れてきた想いを探しながら、伝えられなかった想いをお互いに伝える・・・

まずこの映画の素晴らしい点は、キャストがこの映画にぴったりな最高の役者陣だということだ。
17歳のユウの役に宮崎あおい、ヨースケの役に瑛太。
34歳のユウの役に永作博美、ユースケの役に西島秀俊。
セリフの少ないこの映画にとって、微妙な表情や動きで自分の感情を示すということが大事なのだが、完璧と言っていいほどすべての役者の演技が素晴らしかった。

言葉がなくても伝わる想い、言葉じゃなくては伝わらない想い。純粋で綺麗な色彩に溢れた想いが、様々な形によって描かれる。
それは時に近づいて、もつれ、すれ違い、また惹かれ・・・
独特な「間」や表情によって観客へと伝わる。
そんな美しい想いを、心で感じ取って欲しい。

どこまでも自然なストーリーと演技。それは前作「tokyo,sora」も同じだが、飾り立てることのない恋愛映画を奥の深い映像で伝えてくれた。僕にとって映画「好きだ、」は最高級の日本映画であると思う。

この映画の不思議な静寂、もどかしいセリフ、想いの詰まった涙、心から感動できるラスト、どれもがリアルで切ない。

主人公二人の、「好きだ、」という言葉の前に流れる、感動的なストーリーを感じ取って欲しい。僕はこの映画が大好きだ。

↑とここまでがmixiの日記の内容
↓で、ここからはmixiには書いてない内容

いやぁ、ってかね、まぁ結局、宮崎あおい見たさに買ったんだけどね。
やっぱり宮崎あおいは演技が凄い、この演技力はもう天才だろう。
宮崎あおい可愛すぎってのが正直な感想。
なんてことmixiに書けるはずないしー、本名掲載してもうてるしー。
とにかく今年は宮崎あおいイヤーだしー、もうちょっとで「ただ、君を愛してる」が公開されるしー
ま、宮崎あおいが出てなくてもいい映画です、きっと。
引くなよ。

26日公開、映画「UDON」について

2006-08-27 23:46:57 | 映画
今日紹介するのは、踊るシリーズのスタッフ(本広&亀山)が強力タッグを組んだ話題の映画「UDON」についてである。
個人的に本広映画大好き人間として、かなり期待していた作品であった。
それどころか、僕自身が香川県出身で、エキストラ参加までしてしまったので(といってもほとんどカットされていたが・・・)期待しないわけにはいかない。
といってもなるべく香川出身やエキストラ出演などの私的な事情は挟まないように紹介したい(個人的な事情を挟んだ批評は、【もう一言】へ)

【ストーリー】
ビッグな男になるため讃岐を飛び出した男、松井香助[コースケ]。田舎暮らしに嫌気が際した香助は父親と大喧嘩した挙句、NYへ…。だが、案の定、そう簡単に有名になれるわけもなく、挫折。たっぷり背負った借金に追われながらの凱旋?帰国。大嫌いだった故郷では、いつも心配ばかりかけ通しの優しい姉と、うどんを打つことしか知らないガンコな親父、昔のままの友人たち、世話好きな近所のおばちゃん、そして、温かい「うどん」が待っていてた。そんな香助が、タウン情報誌編集者・恭子とともにひょんなことから出会った「うどん」の魅力は、次第に大きな湯気を立ち上げ日本中を包み込む!?うどんブームと共に語られる無限のエンターテイメントがここに・・・

今回の作品は、本広監督作品で言うと「サマータイムマシーンブルース」というより、「スペーストラベラーズ」に近いかも。前半のコメディタッチのストーリーから、後半の感動エピソードへと繋がるうまい展開は本広監督の得意技だ。全体的に本広監督ならではの凝った仕掛けとこだわり演出たっぷり。本広監督自身が香川県出身ということで、故郷への愛がつまった自信作であると思う。「UDON」を題材に130分の大作を完成させてしまうという無茶苦茶なことはたぶん本広監督にしかできないであろう。観客を飽きさせないテンポのいいストーリー展開と、うますぎるカット割り。そして何よりも「うどん」のおいしさをこれでもかとストレートに伝える演出が完璧だった。たぶんフジの大袈裟なグルメ番組よりかは数倍うまいと思う。そして、キャストもこれまたこの映画に合った人ばかりだ。ドタバタでベタなコメディタッチにもってこいの俳優ユースケサンタマリアと、バラエティもこなす柔軟な女優、小西真奈美を中心に、香川県のイケメン俳優、要潤(亀は意外と~、でその演技力は実証済み。)や名バイプレーヤーの升毅と小日向文世の演技もばっちりだった。(ちなみに名バイプレーヤーといえば・・・の寺島進もきっちり出演していた。)その他にもドラマ「涙をふいて」や「ナニワ金融道」でも俳優としての実力を発揮したウルフルズのトータス松本や、映画「犬と歩けば」など最近俳優としてソロ活動をし始めたラーメンズの片桐仁もいいアクセントになっていた。そしてベテラン木場勝己&鈴木京香も名演。そんなバラエティ豊かなキャスト陣で語られる、笑いあり、涙ありのハートフルドラマ、それが「UDON」なのである
ただし、ニューヨークシーンや息子が父親に自分の決意を語るシーンなどは大変綺麗で数々の傑作映画にも近づくものであったが、130分という長い映画になってくると、相当レベルの高いものでなければいい評価はこない。例えば「ロードオブザリング」や「グリーンマイル」など傑作洋画に迫るものがなければ・・・という点でいうと傑作とまでは少し言えない映画かも知れない。笑いのシーンにしてもあと一押しってとこも結構あるし、後半の感動シーンもあまり捻りのない、どっちかというと映画よりもドラマ向けのものであることは否めない。そうはいっても、途中途中のセリフが後々の展開に影響してくる、などの高度な技術はじっくり観ている人にはグッとくると思うし。頑固親父と息子のシーンは大きなスクリーンで集中してみる価値は大いにある。ということで、お堅い映画評論家や変な映画雑誌の編集者なんかには向かないかもしれないが、家族連れの人たちや、少し息抜きで観てみようかなという軽い気持ちで観た人には、十分満足できる映画であると断言したい。香川県をあまり知らない人も、うどんがそんなに好きでない人も、この映画をみてぜひ香川好き&うどん好きになって欲しい。「踊るシリーズ」の馴染み感も、「スペーストラベラーズ」の緊迫感もない素朴な映画だが、今までの本広映画と並ぶいい映画である。

【もう一言】
長いよ!とか、ワケ分からんって人は、こっちだけ観るように!ってか長々書いたが、香川県人が不満足なわけがない、この映画は。まず、香川出身芸能人のオンパレードに感動、名前を伏せて述べてみると、まずお笑い芸人のNちゃん、アナウンサーのN野美奈子、モデルのF澤恵麻、女優のT畑淳子、タレントのM本明子(しかし馬渕英里何は出ていなかった、ちょっとがっかり)など、盛りだくさん。香川県人なら知ってる有名人としては田尾さんと魚住アナ(実際にエキストラで参加したとき見た)が出演していた。また、本広監督の遊び心も盛りだくさんで、サマータイムマシンブルースの人たちも総出演(※瑛太と上野は出てません)だし、総理の息子さんや北海道の人気者やR-1の優勝者なども出演していた。そんでもって香川人には嬉しいのが香川のうどん屋がたくさん出演していること。がもうからいきいきうどんまで、豪華キャストでお送りされていた。また映画会場で横に座っていた家族連れが何度も「うまそー」を連呼していたように、空腹で観に行くとかなりきついので注意。うどんのアップシーンなんかはかなりつらい。都心の人も観終わった後は、すぐに香川に直行することをおススメする。他にもトータス&ユースケの生歌も観れる(個人的にはかなりの感動~)、小ネタもちょくちょく楽しめる、とおいしいところ満載。香川県人のためのショットが多すぎ!
ところで、映画を観終わった後、ウルフルズの名曲「バンザイ」を知らないとかナンチャンを知らないとか奇想天外なことを言っていた同級生がいたが、全くありえない話である。

P.S. 今回に関しては映画「ハイテンション」なんかに高得点を付けていた前田有一の映画評論の評価は気にせずに観てください。

2006年11月映画公開!東野圭吾「手紙」について

2006-08-27 01:41:07 | 映画
ついに公式ホームページが完成し、特報も公開となった映画「手紙」。
失われた兄弟の絆を描く、感動の小説「手紙」は、東野圭吾が毎日新聞に連載していた連載小説である。
2006年11月、名作「手紙」がついに実写映画化される。
同じく東野作品の「白夜行」のドラマ化での熱演が記憶に新しい『山田孝之』が主役の弟・武島直貴、コメディから本格サスペンスまでこなす実力派『玉山鉄二』が兄の剛志役を、主人公を勇気付け続けるキーウーマン由美子を「1リットルの涙」や「タイヨウのうた」で素晴らしい演技を見せている女優『沢尻エリカ』が演じる。
監督はドラマ界のベテラン監督、生野慈朗
豪華キャスト&スタッフで贈られる映画「手紙」に期待したい。

ここで、原作の単行本「手紙」についての説明を少し。

「手紙」は、犯罪加害者の家族をメインに犯罪が、被害者や加害者だけではなく、その家族にまで及ぼす悲しい現実をリアルに描いた作品だ。

「差別や偏見のない世界。そんなものは想像の産物でしかない」

ずっしりと重い直貴の言葉と、次々に襲い掛かる厳しい現実が心に深く突き刺さる。
見失ってしまった家族の絆をつなぐ”手紙”、そして改めて気付く家族の大切さ。

この小説は、人間の弱さ、強さ、残酷さ、優しさ・・・そんなすべての部分を書き表した名作であると思う。
それはかけがえのない手紙が運ぶ真実であったり、絶望の間に垣間見ることが出来る希望の姿であったり、様々な形で描かれている。
二度と戻れない元の家族に、涙しても恨んでみても取り返せないもどかしさ。
恋愛ドラマなんかの美しい物語ではない、この世の真実を見て欲しい。
フィクションだが、フィクションでない、そんな名作「手紙」は間違いなく感動できる作品である。

簡単にストーリーの説明をしておく。
物語は冒頭から兄の犯した犯罪のシーンから始まる。
武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。
判決は、懲役15年。
それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。
一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴。
日を追うごとに、剛志からの手紙は無視され、捨てられ、やがて…。

そして感動のラストシーン、このラスト三行に涙が止まらなかった。
暗い現実をたどって見えたこの世の姿。
優しさを失った現代社会の、涙のストーリー。
主人公や周りを取り囲む人間たちが発する一言一言が、リアルで恐ろしく切ない。
このラストの感動を味わって欲しい。

東野作品の中では比較的地味で目立たない作品ではあるが、確実に心を打つ名作であることは断言できる。
犯罪について、兄弟愛について、手紙の大切さについて・・・この小説を通してあらゆることについて深く考えさせられるであろう。

【映画「手紙」のその他の新着情報】
主題歌: 『コ・モ・レ・ビ』(高橋瞳)
挿入歌: 『言葉にできない』(小田和正)
配給:ギャガ・コミュニケーションズ


ストレートに涙腺を刺激する音楽とは

2006-08-07 01:41:05 | 映画
今年も「こんなことしてる場合じゃないのに!!」が似合う季節になってきた。
今日は久々に心からの「こんなことしてる場合じゃないのに!!」を言うことができた。
今年の夏も「こんなことしてる場合じゃないのに!!」連発で頑張っていきたい。

そんなこんなで気付けば8月である。
夏と言えば夏フェスなどの野外コンサートが熱い季節である。
ということで、今回は音楽について勝手なことを書かせてもらいたいと思う。
今日は、Mr.childrenについて語らせてもらう。

第一回、Mr.children 「箒星」から広がる世界
Mr.children待望の新曲「箒星」に広がる世界は、恐ろしく真っ直ぐでシンプルだ。

ミスチル現象からはや10年、未だに色褪せることのない彼らの音楽に潜むパワーとは一体・・・。
桜井和寿が天才であると世間が認識し始めたのはいつ頃だろう。
もしかしたら「Tomorrow never knows」がヒットした頃かも知れない。「終わりなき旅」からかも知れない。もしくはデビュー作「君がいた夏」からそう感じていた人もいたかも知れない。
ミスチル現象によって大幅に年齢層を広げたミスチルの音楽は、様々なリスナーの心の奥に入り込み、未だに彼らの心を揺さぶり続けている。
ミスチルの人気が絶頂の1997年、どこからかミスチル解散騒動が巻き起こり、その年の3月にミスチルは突然活動を停止した。一般的に一度活動を停止したミュージシャンが、復帰した後、停止前の人気を取り戻すことは難しいと言われている。しかし、彼らは違った。「終わりなき旅」発売と同時に復帰を果たしたその後も、変わらない人気がそこにあった。どこまでも”心に残る音楽”を作り続ける彼らだからこそ、どんなことがあってもリスナーの支持は衰えることがない。それから、桜井の入院など様々な苦難を乗り越えて、彼らの音楽は日々進化し続けている。バラエティーに富んだ楽曲はもちろん、一曲一曲に込められた世界観も美しい。良い作り続けていくこと・・・ミスチルの音楽は衰退することを知らない。
アルバム「KIND OF LOVE」から溢れる恋愛観。
単純で素直な恋愛感情を歌詞にするのは簡単そうに思えて意外に難しい。誰もが共感できるフレーズをつなぎ合わせて一つの物語を完成させる。そこに見えないはずのストーリー性や、繊細な気持ちや、隠された主人公の姿が見えてくるからミスチルの音楽は凄い。単に凄い、では片付けられない。特に「KIND OF LOVE」は凄かった。青臭い恋愛感情から、そこを少し超越したディープな感情まで、見えそうで見えない人間の心理までも、細かく描ききっているからだ。親しみやすいメロディーが優しくその世界観を包み込むことによって、言葉だけでは表現できない部分までも確実にリスナーの胸に染みこませる。様々な展開を見せる桜井の歌詞の世界に、どこか共感してしまう。そして引き込まれていく。その恋愛観は「ボレロ」の大人の恋愛と言える一歩踏み出した世界にも繋がっているし、「シフクノオト」や「It's a wonderful world」といったアルバムにまで影響を与えていることは言うまでもない。ただ、昔に比べて最近の楽曲は、その歌詞の世界に巧みな罠が仕組まれていることに、昔の楽曲と聞き比べてみると気付くだろう。夢や幻の中に見え隠れする人間の欲望や愛情など、不思議な世界観が加わり最近の楽曲は芸術性が高い。しかし、そんな中にも少年のような無垢な恋愛の世界が見受けられるのがにくいところだ。現実逃避ではない確かな真実を、握っているのではない、掴み損ねているのではない。ただ、その隣で寄り添っているだけの、自分では気付かない恋愛の世界、幸せのカケラに、ミスチルの音楽は気付かせてくれる。最新の楽曲「ほころび」を例に挙げてもいい。ほどけた糸、水玉模様のスカート、キンモクセイが植わった木陰、広い芝生・・・頭の中に広がる世界観の片隅に、不確かな恋愛観はひっそりと佇んでいる。バラードチックなメロディーがそれを取り囲むことによって、リスナーだけにしか分からない特別な世界が頭の中に生み出されるのだ。その世界は確かに、ホッとできたり、切なくなったり、心が温まったりする場所である。
「深海」で深まるディープな世界
アルバム「深海」が名盤であることを、わざわざ言う必要もないと思う。ミスチルにしか作り出せない世界観だと言っても過言ではない。深海に漂う不思議な世界。どこに向かっていくのかも分からず、どこに辿り着くのかも分からない。深い深い場所までミスチルの音楽によって連れて行かれるような、そんな感覚が眠っている。そして辿り着いた場所で、第二のミスチルの音楽に出会う。そこに住み着く人間像は、「名もなき詩」の中にも見受けられる、現実の壁にぶつかり、もがき、苦しんでいる人間の姿だ。そんな楽曲一曲一曲に、救いの手は差し伸べられる。そこに他の追随を許さない決定的な魅力がある。絶望の壁を見せつけ、リスナーの共感を得た後に、光ある未来を提示する。これこそ、ミスチルの得意技だ。力一杯のエール、それこそ全身で支えるような大袈裟なエールではないが、確かな力を僕たちに与えてくれる。それは楽曲を聴き終わった後、清清しく感じるその感情こそ、与えられた力によって生まれるものである。新曲「箒星」もその一つだ。未来に向かって踏み出す力を、確かに僕らが抱えている光の存在を、きっと与え気付かせてくれえるはずだ。アルバム「深海」の世界に浸る。深海という暗闇の中で見つける光。僕はもう見つけられたのだろうか。いや、僕はまだ「深海」の世界から抜け出せないでいるのかも知れない。「深海」の世界の中で見た確かな光を、僕は未だに忘れられないでいる。
「DISCOVERY」~「Q」へ、新たな希望の光を見た
アルバム「DISCOVERY」には衝撃を受けた。湧き出す音をそのまま放り投げたような楽曲から、生々しい日常の姿を投影した楽曲まで、自由な音に刺激された。このアルバムもやはり罠だらけである。何度も繰り返して聴いていくうちに、真の良さが滲み出していく感覚。新しいミスチルの世界が、そこにはあった。特に「アンダーシャツ」の歌詞は凄い。極限状態のような叫びから、伝わる想いが加速する。沸騰直後のような熱い魂と、必死に何かを伝えようとする気持ちが重なって波となって伝わる新感覚。恐ろしいほど強烈で、恐ろしいほど感動的だ。そして良い具合にアルバム「Q」へと繋がる。一見何の意味もない楽曲が、聞き終わった後にメッセージ性の強いものへと変化する。それはミスチル現象から遠ざかったこの時期だからこそ掻き鳴らすことの出来た音だろう。歌詞の独特な世界も、突き抜けるようなメロディーも、ミスチルの未来を明るく照らすものばかりで安心した一枚であった。そして、一貫したメッセージの最後に「安らげる場所」というラストナンバーへと繋がっていく。どっちかというと新しいサウンドに富んだ「Q」であるが、「安らげる場所」だけがKIND OF LOVEの「いつの日にか二人で」のような懐かしい楽曲となっている。「Q」というアルバムがバラードで締めくくられることは違和感のあることのように思えるが、実際に聞いてみて違和感は全くない。変わらないミスチルの姿を暗示しているようで、安心できるラストであった。
「It's a wonderful world」で表現された現実の姿
デビューアルバムと同じ5月10日にミスチルは10枚目のアルバム「It's a wonderful world」を発売した。活動停止から完全復活を果たした彼らの記念碑的アルバムだ。音楽の世界を飛び越えたかのような叙情詩的表現、大きなスケールの幅。どれを取っても才能に溢れる楽曲ばかりで、まさに夢のアルバムだろう。ここでは一つの例として「ファスナー」を挙げたい。「ファスナー」の世界観は短編映画を集めた映画「Jam Films2」で映画化された。子供から大人へと成長する過程の中で、少年が見た大人の世界。自分を隠しながら生きる人間の姿を、背中にファスナーが付いた大人の姿で表現した楽曲の世界観を前衛的な描写で表現した作品となっていた。一度聴いただけでは気付かなかったが、かなり深いテーマが「ファスナー」にはあるのだと感心した。それは、「ファスナー」以外のすべての作品に共通する。映画のオープニングのように始まり、美しく終わっていく。一本分の映画を観た気分とはまさにこういうことだ。いや、一本分どころじゃない、15本分だ。個性的で深い楽曲すべてが僕らに訴える真の想いを受け止めながら、きっと時に勇気付けられ感動させられるだろう。そして「It's a wonderful world」の世界観をそのまま受け継いでアルバム「シフクノオト」が発売される。シングル曲はもちろん、”捨て曲が一曲もない”ということは今更あえて書くようなことでもないが・・・。
「I LOVE U」から「箒星」へ・・・
原点に戻ったMr.childrenの美しい音楽がアルバム「I LOVE U」にはある。過去にミスチルの音楽に励まされた人も、初めてミスチルの音楽を聴く人も、誰もが楽しめるアルバムといえばこのアルバムである。「愛」という大きなテーマの下、言葉では言い表せないこと、言葉じゃなくては言えないこと、そんな様々な大切な要素を含んだ12枚目のアルバムは、これからのミスチルの活動に期待を与えてくれた。背中をそっと押してくれる希望の音楽とは。ストレートに涙腺を刺激する上質な音楽とは。ミュージシャンなら誰もが追い求めている”音”と歌詞の世界、誇るべき音楽がここにある。そして今も直、走り続けるミスチルからニューシングル「箒星」が発売された。”優しく淡く弧を描いて、夜を撫でてく箒星””光り続ける箒星”ぼんやり聴いているだけでもハッとさせられる。ポジティブで前向きな感情がスピーカーから溢れ、自分の心の中にある箒星の存在に気付かされる。ミスチルの音楽に出会って何年も経つが、未だに彼らの音楽に励まされ続けている。「箒星」から広がる世界は果てしなく、どこまでもスケールのでかい上質なものだ。音楽と言うものに真正面から向き合い、そして生み出す。期待を裏切らない音楽がそこには確かに存在する。Mr.childrenというミュージシャンに出会えたことは、短い人生において本当に幸せなことだと思う。その真剣な音楽スタイルに何度感動させられたことか。これからも彼らの音楽は、ずっと永遠に進化し続けるだろう。Mr.childrenという音楽は、僕の大切な財産だ。


と、長々と書いたが、これは僕のホームページからの引用である。
ホームページはただ今、更新停滞中である(たまに更新している)。
ミスチルに関する今回の内容のページはこちら→
http://www.geocities.jp/kohaku_returns/music.6.htm                トップページはこちら→ http://www.geocities.jp/kohaku_returns/index.html   というワケで、まだまだ語りたいことはたくさんあるのだが、今日はこれぐらいにしておく。 ・・・「こんなことしてる場合じゃないのに!!」

シュガー&スパイス&期待の映画

2006-07-08 00:56:46 | 映画
今年から来年にかけて、興味のある映画が多すぎる。
有り得ないほど多すぎる。
ってか、映画情報を見るたびに、見たい映画が増えていく。
ってことで、ここで期待の映画を紹介しておきたい。

★期待大の新作映画(※公開順とかではないので注意)

●「ゆれる」西川美和監督、7月8日公開予定
→兄弟を主人公に、家族のきずなや絶望からの再生を描くシリアスドラマ。
カンヌで大絶賛のオダギリジョーと香川照之が共演した映画。演技派揃いのキャストに、技術力のあるスタッフ陣。期待しない訳がない。 西川美和監督の作品は前に「蛇イチゴ」という映画を観たが、ホントにセンスのいい監督である。監督の作り出す雰囲気も好きだし、撮り方もうまい。「ゆれる」は憶測だが、僕の中の最高傑作となるだろう。

もう一言→予告編からオダギリジョーの演技に泣かされそうになった。ってか涙腺が崩壊状態なので、最近予告編でも泣きそうになることが多い。以前観た「ALWAYS~三丁目の夕日~」なんて、何度泣かされそうになったことか・・・。まぁ、ストーリーも興味あるし、キャストもいいし、これは絶対チェック!!!

●「嫌われ松子の一生」中島哲也監督、公開中
→壮絶で不幸な日々を過ごしながらもハッピーな人生を目指して奮闘する、川尻松子の波乱万丈な生き様をつづる異色のシンデレラストーリー。
キャストが豪華なことで話題の映画。中谷美紀 、瑛太 、伊勢谷友介 、香川照之 、市川実日子 、他バラエティ豊かなキャストが脇を固める。

もう一言→細かい演出が素敵な中島監督。「下妻物語」に続いて今回もやってくれそうだ。ちなみに僕は、下妻物語のジャスコネタと水野晴郎ネタが好きだった。

●「タイヨウのうた」小泉徳宏監督、公開中
→太陽の光にあたると命に危険がおよぶ病をかかえる少女が、ある少年との出会いによって自らの命を輝かせていく純愛物語。
人気シンガーYUIの初主演作品。実力派、塚本高史の演技にも注目だが、なんといってもYUIがどこまでの演技を見せてくれるかに期待。純愛モノとして、セカチュウを超えられるか、がポイント?

もう一言→いきなりドラマ化としても話題だが、ドラマではYUIの役を沢尻エリカが演じている。YUIはミュージシャンとして歌のうまさは証明済みだが、沢尻エリカの歌唱力はどうなんだろう?そういえば「パッチギ!」では何か演奏していた気が・・・。劇中のYUIの歌にも注目したい。

●「紀子の食卓」園子温監督、今年秋公開予定
→ 田舎でくすぶっている自分に嫌気が差した17歳の紀子は、あるサイトにのめりこみ東京へ家出、奇妙な生活を送る・・・。
吹石一恵主演。ついに新作園子温作品が世に!ストーリーはまだ詳しく公表されていないが、ま、子温監督は芸術家みたいなもんなので、どんなストーリーでも奇妙に料理してくれるでしょう。まさかこれにはR-18指定付かないでしょう。(たぶん)

もう一言→ちなみに園監督の「奇妙なサーカス」をついに観た。びっくりした。衝撃的過ぎた。さすが、の一言。表現がダークすぎ。あんなサーカスあったら、絶対観に行きたくない。ってか、なぜかマメ山田が出演していた。ってことで、紀子の食卓、楽しみだ。

●「きみにしか聞こえない」監督、公開日不明。
→ついに映画化決定!SF的設定をモチーフにしながら、初恋のときめきと切なさを描く純愛ロマン。乙一原作の傑作ラブストーリーが、ついに・・・
成海璃子、小出恵介、八千草薫、岩城滉一、小手川裕子など、豪華キャスト陣で製作が開始された。乙一作品の中でもかなり好きな作品なので、どんな映画になるか楽しみである。

もう一言→瑠璃の島の成海璃子と、おいしいプロポーズの小出恵介ということで、新人を前面に持ち出した作品になりそう。「暗いところで待ち合わせ」も映画化ということで、乙一作品がもっとメジャーになって欲しい。

●「天使の卵」冨樫森監督、10月21日公開予定
→村山由佳の小説がついに映画化。19歳の少年のはかない恋を描く純愛作品。
市原隼人、小西真奈美、沢尻エリカという豪華新人キャスト。どれだけ小説のピュアな感じに近づけるのかが注目。

もう一言→沢尻エリカ出演ってことで注目・・・というワケでなくて、原作が好きなので期待。そういえば、沢尻エリカはホラー映画「オトシモノ」の主演にも決定している。ドラマ「タイヨウのうた」の主役も沢尻エリカである。東野圭吾原作の映画「手紙」(公開は未定)にも沢尻エリカが出演している。そういえば、沢尻エリカ主演のドラマ「1リットルの涙」がDVDとして発売されている。・・・沢尻エリカのことしか言っていないじゃないか、と言われそうだが、別に沢尻エリカが出てるから観たいのではない。スタッフに魅かれたのだ。

●「シュガー&スパイス~風味絶佳~」中江功監督、9月16日公開
→10代の青年の切ない恋愛と失恋を描いたラブストーリー。繊細な恋愛を描く。
演技派柳楽優弥、沢尻エリカ主演。山田詠美の「風味絶佳」を原作に、「冷静と情熱のあいだ」のスタッフで製作された期待大の映画。

もう一言→あのカンヌで絶賛された「誰も知らない」の柳楽優弥に注目、というのは本心である。別に沢尻エリカが主演だからとかいうのではない。柳楽優弥の演技は本当にうまい。今回も高い演技力を見せてくれるだろう。共に沢尻エリカにも注目したい。さっきから以異常に沢尻エリカという単語が出てきているが気にするな。そういえば「間宮兄弟」にも沢尻エリカが出演している。

●「ラブ★コン」石川北二監督、7月15日公開
→藤澤恵麻、小池徹平が共演。コンプレックスを抱えた男女の胸キュン映画。
NANAを超えられるか!人気少女マンガの映画化。スタッフからキャストまで、人気者で固められた期待の一本。

もう一言→ちなみに石川監督は「池田貴族の怨霊写真」というワケの分からない映画の監督である。それはどうでもいいが、新人監督ということで、期待は高まるばかり。流行に遅れないように、「ラブ★コン」は必見!!!

●「檸檬のころ」岩田ユキ監督、来年公開予定
→コンビニの一軒もない田舎の県立高校を舞台に綴る、青春の物語。原作の世界観にどこまで迫れるかが大きなポイントとなってくる。主演は近頃メキメキと頭角を現せている榮倉奈々。その他に谷村美月や林直次郎(平川地一丁目)など、脇を固めるキャストも個性豊か。

もう一言→「カナリア」で衝撃的なほどうまい演技を見せた谷村美月の演技に一番注目している。谷村美月は他にも「笑う大天使」「酒井家のしあわせ」「ストロベリーフィールズ」「ユビサキから世界を」など様々なジャンルの映画の公開を控えている。セリフの言い回しから、訴えかけるような演技は注目。

●「ステイ」マーク・フォースター監督、公開中
→精神的に不安定な青年の自殺予告を聞いた精神科医が、青年を救おうと必死になるうちに意識の迷宮にはまり込んでいく様を描いた新感覚スリラー。切ない感動を呼ぶと評判の、スリリングな感動長編。

もう一言→今、一番みたい映画がコレである。監督は「ネバーランド」のマーク・フォースター。彼の作品は心から感動できるものばかりである。だから、この衝撃で感動のラストも相当なものであると期待している。早く観たくてたまらない。

●「46億年の恋」三池崇史監督、8月26日公開
→決して想像できないラスト!奇妙な事件に迫る、緊迫の展開と衝撃のラスト。
松田龍平、安藤政信主演の、三池監督の最新作。見え隠れする真実を探り出す、その過程がおもしろそうな作品。三池組ということで、スタッフは超一流。

もう一言→出ました!三池監督の最新作。これは観るしかない!内容も興味深いし、キャストも演技派ばっかりだし、期待は膨らむばかり・・・。題名もなんだ深そう。

ってな感じで観たい映画は増える一方・・・
このほかにも「ユリシス」「大帝の剣」「地下鉄に乗って」「東京タワー」「リアル鬼ごっこ」「涙そうそう」「ラフ」「いちばんきれいな水」「colors」「red letters」「しゃべれど しゃべれど」「幸福のスイッチ」「日本沈没」「日本以外全部沈没」など、紹介しきれない期待映画が盛りだくさん。
これからもきっと増えていくでしょう。

※ちなみに、写真は映画「ゆれる」のもの。

時効刑事と嘘とビデオテープ

2006-06-28 23:39:29 | 映画
最近、妙に野犬に追い回される。

とまぁ、さぞアクティブな生活をしているかのようなことを言ってしまったが、そんな「藤岡弘、」みたいな冒険生活を送っているワケではない。
犬に追い回されることには深い理由があるのだ。

当時僕は小学生だった。

その当時僕の近所では、犬がよく捨てられていて、その犬のほとんどは食べ物を与えられず死んでしまう状況に追いやられていた。
そんな時、僕の家の近くに小さな子犬が迷い込んできた。
ちょうどその頃僕の学校では、給食のおばちゃんが0-157に感染するといった奇妙な事件が起こっており、給食の配給が停止され、昼ご飯は弁当であった。

ちょうどその日の弁当には鳥の唐揚げが入っていた。
その日の夕方、僕は残しておいた唐揚げを子犬にあげた。
そして、その子犬があまりにも美味しそうに唐揚げを食べるので、それから何回か子犬にエサを与えた。
しかし、あまりになついてしまってはいけないので、ある日を境にエサを与えるのはやめた。
それから数年・・・

まさに僕を追い回している野犬は、あの子犬に違いない。
体が大きくなって、一心不乱に人間を追い回す姿は、バイオハザードに出てくるケルベロスを連想させる。
なんとも立派に育ったものである。

と、まぁ昔話はさておき、最近になってようやく、ドラマ「時効刑事」が神並みにおもしろいことに気がついた。
深夜枠のドラマはあまり見ないので知らなかったが、後々聞いた話によると、監督もキャストも最高なのだ。
ストーリーは時効を迎え迷宮入りとなった事件を、趣味で捜査している刑事の話である。
何より驚きなのは、毎回変わる監督陣の個性だ。
ラインナップとして、岩松了!三木聡!!そして・・・園子温!!!???
ナントあの超ゆる~い映画の第一人者、三木聡監督そして映像詩人、園子温監督の名前が書かれてあるではないか!
これは事件である。

そのときどれだけ「時効刑事」を見ていなかったことを悔やんだことか。
そりゃもう、百円くじの景品がうまい棒だった時ぐらい悔しかった。
弁当をレジで精算してもらっていたら、店内アナウンスで「ただ今から弁当すべて半額」と言われたときくらい悔しかった。
ハチミツとクローバーを知らなくて馬鹿にされた時くらい悔しかった。
アブトロニックの偽物を高値で売りつけられた時くらい悔しかった。
細木数子に言われて映画の題名を「ゴーストネゴシエーター」から「ゴーストシャウト」に変えたにも関わらず売れなかった時くらい悔しかった。

と言うわけで、レンタルして必ず見ようと思う。
園子温監督作品は、「奇妙なサーカス」も「うつしみ」も「自転車吐息」もまだ観れていないので、観たら紹介したい。

と、今回も盗んだバイクで走り出すようなヒューマンドラマは身の回りで展開されていないので、普通の映画好評を書きたいと思う。

●「EUREKA ユリイカ」青山真治監督、2000年
→世界の役所広司と宮崎あおいが共演したカンヌ国際映画祭で絶賛の一本。
バスジャック事件がきっかけで出会ったバス運転手と乗客の物語。
心に傷を負った人間の再生の旅を通じて、感動的な人間の心情が浮き彫りになる。

まず、監督の天才的なセンスが輝いていた。
心の描写とモノクロの世界観との対比が、すごく美しかった。
宮崎あおいを含め、キャスト陣の演技も文句なし100点。
三時間ちょっとという物凄く長い映画だが、見る価値は十分ある。

●「tokyo,sora」石川寛監督、2002年
→東京の空の下で生活する、六人の女性の話。
板谷由夏、井川遥、仲村綾乃、高木郁乃、孫正華、本上まなみという豪華で個性的なキャストに加え、CM監督としてその芸術性が高く評価されていた石川監督の初映画監督作品。
単調な生活の中に潜む幸せや苦しみ。
すべてに通じてくる愛の姿。
そのかけがえのなさや、大切さに気付かせてくれる宝玉の一本。
なんといっても、キャストの自然すぎる演技に驚いた。
特に井川遥と本上まなみがここまでうまい演技を見せてくれるとは思わなかった。
賛否両論だと思うが、きっと見終わった後に心に残るモノがあるだろう。

●「セックスと嘘とビデオテープ」スティーブン・ソダーバーグ監督、1989年
→あのオーシャンズ11の監督の初監督作品。
秘密を抱えた夫婦の複雑な心理を詩的な物語でつづる一本。
勘違いされやすいが、エロシーンは全くないので注意。
幸せだった日常が崩れ去っていくときの心情描写がうまい!
深いドラマを観たい人、名作に出会いたい人はぜひ。

●「メゾン・ド・ヒミコ」 犬童一心監督、2005年
→海辺に建つゲイのための老人ホームで繰り広げられるひと夏の出来事を独特の感性で描いた作品。
ジョゼファンの僕にとって、犬童監督と渡辺さんの脚本というタッグはドリームスタッフだった。
内容は怪しくてとっつきにくいものの、後半の搾り出すような感動展開はさすが。
特にオダギリジョーの心に残るセリフには、感動させられた。
柴咲コウの思い切った演技にも注目。

●「県庁の星」西谷弘監督、2006年
→キャリア官僚とパート店員が衝突を繰り返しながらも協力して三流スーパーの改革に乗り出す人間ドラマ。
誰もが楽しめるという事に関して、たくさんの人に薦めたい映画。
完成度が高く、目を瞑りたくなるような失敗は一秒もない。
「あ○み2」と違って安心して観られたので良かった。
分かりやすい内容なので、映画をあまり見ない人にもおススメ。

●「春の雪」行定勲監督、2005年
→大正時代を背景に、伯爵家の令嬢と幼馴染との悲恋を描いた、三島由紀夫の同名小説の映画化。
心を揺るがされる良質な一本であることは間違いない。
一歩踏み出す演出は少なかったものの、セカチューに比べて進化している監督の技術も垣間見れる作品である。
キャストの妻夫木聡と竹内結子もなかなかいい演技をしている。
でも宇多田ヒカルのエンディングソングは合っていない気が・・・

と、まぁおススメ映画は後を絶たないワケだが、新作映画にも期待が高まるものばかり。
まず、小説「バッテリー」の映画化とか、リリーフランキー「東京タワー」の映画化とか、これまた小説「檸檬のころ」の映画化とか・・・
「檸檬のころ」には、フォークデュオ平川地一丁目の弟「林直次郎」も出演するらしい。

詳しくはまた後日。


この夏注目の映画&ドラマ&音楽&本

2006-06-25 02:57:22 | 映画
本日は書店にて東野圭吾大先生の書き下ろし文庫「さいえんす?」を購入した。
似非理系人間の僕でも理解できる楽しいエッセイばかりだったので、いささかほっとした。
中でも、大型CDショップ「HMV」が「His Master's Voice(彼の主人の声)」の略で、彼とは犬のニッパー君であるという事実は知らなかった。
しかもそのニッパー君をめぐる感動的なストーリーには驚いた。(角川文庫「さいえんす?」参照)

ともあれ本日は、ワールドワイドな祭典やテポドンや蛯原友里なんかの最前線の話題と何の接点のない生活を送った。

しかも、テレ朝の林家こぶ平、蛭子能収、上島竜兵の出演番組「あぁ過酷!中年片道キップ in ベトナム」というワケの分からない番組を見て、非常に切ない気持ちになった。
まぁ、エビちゃんこと蛭子能収が見れて良かったと思う。

他に語ることもないので、テーマごとに注目ニュースをピックアップしたい。

▼映画情報
玉木宏、宮崎あおい出演映画の「ただ、君を愛してる」メイキングと特報が公開された。主題歌は大塚愛だそうだ。
「いま、会いにゆきます」で知られる市川拓司原作の映画化だが、キャストを含め豪華なスタッフ陣にも期待が高まる。
公開は10月28日ということ。
キャスト陣から見て、売れるのは確実だと思うが、近日公開作品には強敵「デスノート後編」が待機中。
以前から期待を寄せていたデスノートだが、監督が金子修介ってことで一気に興ざめ・・・、「あずみ2」の時みたいにまた原作をめちゃめちゃにして終わるっていうオチか?
その他に、沢尻エリカ主演映画「シュガー&スパイス~風味絶佳~」「オトシモノ」とか、園子温監督の「HAZARD」、竹原ピストル主演の「青春★金属バット」なんかにも期待。

▼ドラマ情報
ついに!沢尻エリカ主演ドラマ「タイヨウのうた」がTBSにて放送される。山田孝之&田中圭という超演技派コンビにも注目だが、今年次々と映画に出演する沢尻エリカの演技に期待大!
他にも、長瀬智也主演の「マイ★ボス マイ★ヒーロー」には、村川絵梨&新垣結衣&香椎由宇の3大新人女優が出演。「恋文日和」やNHK朝の連ドラなどでその演技力が注目、BOYSTYLEのボーカル「村川絵梨」の演技は見ものだし、「ドラゴン桜」や「落下女」でその存在感が注目された新垣結衣と、ローレライの香椎由宇にも期待。
また、速水もこみち&相武紗季の「レガッタ」
上戸彩&佐々木蔵之介の「下北サンデーズ」
観月ありさ&谷原章介の「CAとお呼びっ!」
阿部寛&夏川結衣の「結婚できない男」
榮倉奈々&加藤ローサというフレッシュ女優二人の「結婚できない男」
伊東美咲&亀梨和也というゴールデンコンビの「サプリ」など今期は本格的に視聴率狙いの番組が目白押し。
ここである意味注目なのが、篠原涼子&矢部浩之の「花嫁は厄年ッ!」である。
なんと、矢部浩之がドラマ主演である。
これはどうなるか全く分からない。
果たして、矢部浩之はドラマでノリツッコミするのか(昔の話)。

▼音楽情報
なんといっても、ミスチルとコブクロの新曲だろう。二組とも久々の新曲で確実にどっちとも期待大!
ミスチルの新曲は7月5日発売「箒星」
あのCMソングでお馴染み。バラードが来るかなと思いきや、アップテンポな爽やかな一曲。カップリング2曲にも期待が高まる。
コブクロの新曲は7月26日発売「君という名の翼」
三曲連続ドラマ主題化。今回は「レガッタ」の主題歌に決定。「桜」のCMに出てくれた速水もこみちへの恩返しソングだそうな。期待しないワケがない。
そしてミスチルの桜井のチャリティーバンドBank Bandの新「to U」も7月19日に発売。
また忘れてはならないのが、スピッツの新曲「魔法のコトバ」(7月12日発売)。映画版ハチクロの主題歌らしい。
他にも、来週発売のポルノグラフィティ「ハネウマライダー」やドラゴンアッシュ「Ivory」(7月19日)、mihimaruGT「ツヨクツヨク」(7月12日)
そしてついに出る、倉木麻衣の8月2日発売「DIAMOND WAVE」とアンダーグラフの7月19日発売「素晴らしき日常」の二大アルバムも注目せざるを得ない。
あと、ゴーングアンダーグラウンドとくるりのベストとか、サザン、aiko、B'z、モーサム・・・の新譜など、あぁキリがない。

▼書籍情報
絶対言っておかなくてはならない!
それは東野圭吾の直木賞受賞後第一作「赤い指」(7月25日発売、講談社)である!書き下ろし長編で、ナント構想六年!!!
深淵なる家族の物語らしい。
今から楽しみで仕方がない。どんなことがあっても入手するっ!!!
んで、同じく東野大先生の「殺人の門」の文庫版が発売中です。(たぶん書店に並ぶのは6月27日)
「殺人の門」と同じ日に、滝本竜彦の「超人計画」も文庫化される。
あ、それと恩田陸の「中庭の出来事」「訪問者」は今年度中に発売される予定らしい。言い忘れるところだった。
とにかく、名作に出会うにはこれらを読むべし。


と、まぁいろいろあるが、今年の夏はエンターテイメントに富んだ夏になることは間違いない。
こんなことを言っている場合ではないことに気付いたので、ここらへんにしておく。

【邦画】「ギミー・へブン」について

2006-06-04 18:59:37 | 映画
今回紹介するのは、日本映画最高のキャストが仕掛ける、新感覚サイコ・サスペンス「ギミー・ヘブン」である。


<連続殺人事件>
<謎の記号>
<共感覚>
<死の商人ピカソ>
すべてのキーワードはどこに繋がるのか・・・それがこの映画の最大のポイントである。

共感覚という一般人には理解できない特別な世界をテーマにした不思議なシーンが次々と映し出される。
そして、衝撃のラストに辿り着く。

「共感覚」とは、一般的な健康状態の持ち主が、ひとつの感覚に付随し別の感覚を起こすことである。
つまり共感覚を持っている人には「2」は赤、「3」は青といったように数字が色に感じられたり、味や温度が形のように感じられたりする。

そんな共感覚を持っている人には、世界が普通の人間とは違った風に見えている。

つまり、共感覚は誰にも理解されない世界の中に生きていて、一生孤独を抱えたまま生きていかなくてはならない。

・・・絶対孤独の恐怖=共感覚の恐怖
共感覚を持つ人間の心の闇を分かってあげられるのは、同じ共感覚を持った人間だけ。
しかし、そんな共感覚を持つ人間が出会ってしまったとき、恐ろしく悲劇的な事件が次々と登場人物の周りで起きてしまう。

説明するのが難しいほどややこしい話のように思われがちだが、テーマの本質にあるのは、愛する人を守りたいという純粋で切ない気持ちと、孤独から救ってくれる人間との出会い、といった単純なものである。

「共感覚」という不思議な世界の中で語られることによって、近づきたくても近づけない、そんなもどかしい距離感が生まれ、緊迫した映画全体の世界観をギュッと圧縮して誰もが理解できる美しい愛の物語となって提供されている。

とにかく、共感覚に興味がない人も興味がある人も、みんなに見てもらいたい新しい形の映画であることは間違いない。

細かい説明をするともっとややこしくなってしまうので、深くは説明しないが、映画のポイントになる”ピカソ”という共感覚者の存在やストーリーの所々に現れる謎の記号は、ラストに繋がる重要なものなので、見逃さないで欲しい。

随所に盗撮サイトやオンラインゲームなど、現代的なヴァーチャル映像が散りばめられており、リアルな世界を演出している。
また、個性的なキャストと、監督の不思議な映像センスによって新鮮な映画に仕上がっているのは必見!

決して難しくはない、ラストにすべてが明らかになる。

そして何より忘れてはならないのは豪華な夢のキャストである。

まず、共感覚を隠して生活する主人公の新介役は、ドラマ映画で大活躍する実力派、江口洋介。その親友には「亡国のイージス」で人気急上昇中の安藤政信
心に闇を抱く少女には、もはや「NANA」で有名のという肩書きは必要なくなった超演技派女優宮崎あおい、伝説の男ピカソ役には怪しい演技が魅力的な松田龍平
その他にも、自然な演技が定評な石田ゆり子や不思議な世界にぴったりの個性派鳥肌実など、脇役も凄い!!!

江口&安藤の仲良しコンビは、安定した演技を見せてくれたし、宮崎あおいは「害虫」以上の深い演技が印象的だった。
また、廃人演説家として全国を飛び回る異色芸人、鳥肌実は、ヤクザの下請けというおかしな役をおかしな演技でうまく溶け込んでいた。
しかも鳥肌実扮する紺野はストーリーにおいて重要な役柄である。

そんなこんなでキャストには文句なし。
ストーリーも新鮮で楽しめる。
新しい試みがたくさん見えた映像にも、感心できた。

共感覚デヴァインスリラーという、未知の領域の中で、感動と悲しみの溢れるストーリーが繰り広げられる。
次世代の新しい世界に、一度浸ってみてはいかがだろうか?

【邦画】「プレイ/pray」について

2006-06-04 18:10:59 | 映画
ブログのデザインを変更しての第一回目の紹介は、玉山鉄二主演映画「プレイ/pray」である。

この映画は「ホラー」というジャンルに分けられてはいるものの、その枠を越えた様々な要素が含まれている。
ホラー+αという映画は大体の映画が、ややこしくなっていったり安っぽくなりがちだが、今作はホラーという要素においても+αの要素においても、丁寧に作られた映画であった。

では、その+αとは何かと言うと、暗い舞台の上には不似合いに見える、純粋な愛の姿である。
ラストに向かえば向かうほど、ホラーという要素はバックテーマとなっていくその過程が上手に作られている。

ストーリーは、「誘拐した少女がもし死んでいたら・・・」という衝撃的な話で幕を開け、謎めいた展開から段々と真実が明らかになっていくといった構成になっている。
その真実も決して安易な作りではない。
二転三転するストーリーの中で、恐怖の表現以上にインパクトのあるものである。

始めは無意味で無駄な演出と思っていたシーンたちが、実は観客を怖がらせるだけのものではなかったと気付かされる瞬間には、なるほどホラーを超えた感動が待ち受けている。
主人公の心の奥に隠された悲しい過去であったり、ストーリーの周りを渦巻く衝撃の事件であったり、ただ単にホラーと言うジャンルで括ってしまったらもったいないテーマがたくさんある作品だ。

また”ホラー”というジャンルを引き立たせる演出もなかなか良くできている。
要所要所でドキッとさせられるお馴染みの恐怖演出や、人間の闇の部分をストレートに表現したシーンなど、監督の腕が光る。

佐藤祐市監督はドラマ「ウォーターボーイズ」で脚光を浴びた脚本家であるが、や初監督とは思えないテンポの良さで、抜群の技術を見せ付けている。

また、主演の玉山鉄二、水川あさみは安定した演技力で、ホラーを超えた新しい世界観を生み出している。

そんなベテランと新人が入り混じる舞台の上で、子役を除く他のキャストたちの演技が少し素人っぽさが目立っているという点が少し残念だが、全体の印象として極端に雑な点はないので安心した。

ホラー好きの人にも、ホラーは苦手という人にも、おススメしたい感動の一本である。