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学校図書館自主講座「探究的な学びと学校図書館の活用」第2回のご案内

2015年03月29日 | 「学び」を考える

 

 下記のとおり学校図書館自主講座「探究的な学びと学校図書館の活用」の第2回を開催します。

日時:4月5日(日)13:00~16:30

場所:神戸市勤労会館 (講習室406)

プログラム:

1.「ぴっかり図書館って?」
話題提供:1月11日「場所としての学校図書館勉強会」の参加者&松田ユリ子

「場所としての学校図書館勉強会」では、1月11日に神奈川県立田奈高校図書館(愛称「ぴっかり図書館」)を訪問して、「ぴっかりカフェ」の報告を聞いて話し合いました。そこに参加された皆さんがどのように受けとめたかをフィードバックしていただきます。

2.「学力下位校における探究型学習と学習意欲」
話題提供:松田ユリ子(神奈川県立田奈高校図書館司書)

「ぴっかり図書館」を拠点として展開されている田奈高の探究型学習に関する事例研究について司書の松田ユリ子さんに報告していただき、生徒の学習意欲を高める要素について話し合います。

3.「ワークショップによる専門職の能力開発~学校図書館ジャムセッションを振り返る~」
話題提供:足立正治(大阪樟蔭女子大学非常勤講師)

2002年から2009年にかけて開催された6回のジャムセッションを振り返って、学校図書館と探究的な学びに関わる教職員の能力開発におけるワークショップの可能性について話し合います。

主催:学校図書館勉強会(神戸)

☆ テーマに関心のある関係者はどなたでも参加していただけます。はじめて参加を希望される方は下記までご連絡ください。
holisticslinfo#gmail.com (#を@に変更して送信してください)

5月以降のテーマは下記のとおりです。

☆5月24日(日)「探究型学習でつけたい力」話題提供:河野隆一さん(関西学院中学部教諭)

☆6月(日は未定)「自主的学習と読書」話題提供:平井むつみさん(滋賀文教短期大学講師)

*詳細は追ってお知らせします。

自主講座「探究的な学びと学校図書館の活用」のご案内

 自主講座では、「探究」をキーワードにして(1)、近年、活動理論との親和性も注目されているジョン・デューイの教育観を再検討し(2)、現代の教育課題に応える学びのあり方と学校図書館の関わりを、いくつかの側面から総合的に捉えて探究したいと考えています。たとえば、ひとつは、空間と資料と人が有機的に関わりあう学びの「場所」(知能環境あるいは学びの広場)として学校図書館をどのように整備するか、ふたつ目は、多様なリテラシーの基盤となる情報やメディアのリテラシー(あらゆる形態の情報やメディアを選択、評価、活用する力)をどのように育むか、そして、もう一つは、探究活動を進めていく思考と感性をどのように培っていくか。
 
「いかに教えるか」ではなく、子どもの学びに寄り添うことを軸にして(3)、皆さんの経験を持ち寄って、実際に生徒の意欲を掻き立て、気づきや学びをもたらした経験や、逆に生徒の意欲を削いだり、失敗した経験なども話し合いたいと思います。具体的な実践知を共有することで、探究的な学びに関わる教師及び学校図書館職員の能力開発や司書教諭のリカレント教育のプログラムを提案する(4)ことができればいいと考えています。職種や経験を問わず、私たちの試みに賛同して能動的に参加してくださる皆さんのお越しをお待ちしています。

メモ:
(1)「探究」は英語ではinquiry(問いをもって調査すること)だが、「問いをもって調べ、考え抜くこと」ととらえたい。ざっくりした定義だが、問題解決学習、プロジェクト学習、アクティブ・ラーニングばかりでなく、「問いをもって調べ、考え抜く」活動は、すべて「探究的な学び」の機会としたい。  
(2)「探究」「問題解決学習」「アクティブ・ラーニング」「反省的思考(熟考)」といった概念を、デューイの教育哲学とのかかわりのなかで考えたい。デューイは『学校と社会』で学校の中心に学校図書館を位置づけたが、その前提となる公教育の基本的な考え方が『民主主義と教育』の第一章にある以下のことばに凝縮されている。
「生存のために自己を変革する教育はコミュニケーションをとおして行われる。コミュニケーションとは、経験を分かち合って共通の財産とする過程であり、それに参加する双方の当事者の資質を変えるものである」(訳は足立)
(3)「教えない」ことは、何もしないことではない。ガイド、介入者(助言者)、触媒など・・・探究者のロールモデルとしての教師の存在意義も大きい。子どもたちは教師の態度を微妙に察知して学んでいる。探究的な学びに関わる指導者のあり方を考えたい。
(4)継続して1年くらいつづけて、話し合ったことをもとに学校図書館に関わる教職員の能力開発やリカレント教育のプログラムを提案することをひとつの目標としたい。

 

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