納豆発祥

納豆発祥の地：横手市金沢公園

由来：
金沢の柵を含む横手盆地一帯を戦場とした 後三年の役（１０８３－１０８７）は
八幡太郎源義家 と清原家衡　武衡との戦いで　歴史に残る壮絶なものであった。
この戦いの折り　農民に煮豆を俵に詰めて供出させた所　数日 をへて　香を放ち
糸を引くようになった これに驚き食べてみたところ　意外においしかったので
食用とした。農民もこれを知り　自らも作り　後世に伝えたという

そもそも、ワラに付着していた納豆菌で煮豆が発酵して納豆ができたというのは学校でも
教えられること。
秋田では秋田音頭に歌われるように「秋田名物檜山納豆」。
檜山は秋田市の北、能代市。
秋田市自体の発祥は寺内にできた出羽柵が秋田柵となり、秋田城になったのが始まりで
後に土崎の湊城の湊安東が秋田を納め、能代には檜山城を作った檜山安東。
その後合併しちゃってるし。
水戸が納豆の発祥だと言ってるのは、水戸から秋田に左遷された佐竹が秋田から納豆を
持って行ったのだとさえ思ってたし。

水戸では蝦夷征伐の際に持って行った煮豆が納豆になったと言われているようで、発祥は
水戸だと言ってるみたい。
ただ、秋田と水戸だけじゃなく、他にも発祥地を名乗ってるところは東北各地にあるみたい。

秋田県民として「秋田が納豆発祥の地」と信じてたけど、ちょっと疑いたくなってきた。



納豆には2種類あるようで。
麹で豆を漬けた塩辛納豆と納豆菌で発酵させた糸引納豆。
納豆の語源も諸説ある。
寺の僧侶がたんぱく質を摂取するために重宝した煮豆を納所と呼ばれてた台所に保管してた
ことから納所豆が納豆と呼ばれるようになったとか、桶や壷に納めて貯蔵した豆という
ところから納豆となったとか、神棚に供えた煮豆が注連縄に付着してた納豆菌で発酵し、
神から授かったおいしいものとして神に納めた豆として納豆と呼ぶようになったとか、
栄養を凝縮して豆に納まってるので納豆と呼ぶとか。

いずれにしても、語源からいうと秋田とはなんの関係もなさそう・・・

ただし、納豆の語源は塩辛納豆のことを言ってるのかもしれないし。

古い文献に納豆が登場するのは1051年ころに書かれた「新猿楽記」だそうで。
そこに記述されてるのは「塩辛納豆」と書かれている。
わざわざ「塩辛」と書かれているからには「糸引納豆」もすでに存在したのかもしれないと。
そうなると、秋田が全国一の消費だと言われる糸引納豆。
それは1051年以前から存在したということになる。
後三年の役は1083～1087年だから、それが納豆の発祥とは言えなくなるだろうな。

東北各地に残る納豆発祥伝説。
それは前九年の役に出兵した源義家が納豆を発見したというもの。
1056-1063年のころ。
そこで納豆が発見されたとされてるけど、実は京都で流行ってた納豆を逆に東北に広めた
という説の方が信憑性がありそう。

いずれにしても、冷蔵庫などなかった時代。
納豆を作るには発酵後の5℃以下で納豆菌の繁殖を抑えることが必要なんだそうで。
納豆は冬の食べ物として季語にもなってるとか。
そこで温かい地方では納豆を食す文化はないんだね。
東北で納豆が広まってるのも「納豆食う」できる。（おやじぎゃぐ）

なにはともあれ俺はワーファリン服用してるから納豆食えない。