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スラットキン+広響=マーラー「交響曲第6番」他

2022-04-23 | 音楽 - マーラー
 昼すぎ,広島文化学園ホールにて行なわれた,L.スラットキン指揮+広島交響楽団の定期演奏会を聴いた.目当ての「第6番」は,管楽器群に平凡なミスは散発するものの,概ね安定した技術とアンサンブル.ただでさえ大編成のオーケストラは,指揮者によってさらに増強されているが,むやみにうるさくならず,却って力みのない気楽な響きで聴かせる,意外なマーラー像である.ただし,この曲の面白さの一つとも言うべき各セクション間でのかけ合いに,どこかぎこちなさが残り,プレイヤーらは譜面を追うのに手いっぱいというか,音楽の横の流れへの見通しに,とかく欠けるように思われたのは残念.

 岩野氏によるプログラム解説は,曲中で二度打ち下ろされるハンマーについて,ベルティーニの発言を引き,その後の現代社会における悲劇的な事件になぞらえて語ったもので,聴き手はこれを読みながら,開演前から気分が引き締まるようである.


広島交響楽団 第420回プレミアム定期演奏会
【出演者】レナード・スラットキン (指揮),広島交響楽団
【日時】2022.4.23 15:00-
【場所】広島文化学園HBGホール
【曲目】
■細川俊夫: オーケストラのための「さくら」
■マーラー: 交響曲第6番イ短調「悲劇的」

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